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仮面ライダーゴースト  我等あり

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第十九章

「神に勝つのだ」
「スサノオは確かに強い、しかし勝てる」
「御前はそれだけの力を備えた」
「我等の力も存分に使え」
「そのうえでスサノオに勝て」
「神にな」
「うん、じゃあ皆と一緒に」
 ゴーストも彼等のその言葉を受けてそのうえで述べた。
「スサノオに勝つよ」
「御前なら出来る」
 英雄の中で特に強く声をかけたのは武蔵だった、武蔵はゴーストを励ます様に暖かい声をかけていた。
「だから憶することなくだ」
「スサノオに向かって」
「そうして勝て、いいな」
「それじゃあね」
 ゴーストは武蔵の言葉に頷いた、そうしてだった。
 まずは武蔵の力を借りて二刀流でスサノオに向かった、スサノオは巨体の掌から火球を出しゴーストを攻める。
 腕や足も使う、そうしてゴーストと闘うが。 
 ゴーストは英雄の力を次から次に自由自在に使って闘う、人と神の違いは今の彼には問題なかった。
 スペクターは牛頭鬼と死闘を展開していた、その横ではネクロムと馬頭鬼がだ。二人共鬼達の攻撃も受けて吹き飛んだが。
 それぞれ空中で態勢を立て直さんとする、ネクロムはその中で自身の隣にいるスペクターに問うた。
「マコト、今何を考えている」
「御前と同じことだ」
 スペクターはネクロムに答えた、空中で身体を丸くさせ後方回転をしつつ敵から受けたダメージを軽減させんとしている。
「敵の攻撃は受けた、しかしな」
「これで終わりではないな」
「これからだ」
 むしろというのだ。
「仕掛けるのはな」
「その通りだ、ではな」
「英雄達の力を全て使う」
 二人と共に戦う彼等全員をというのだ。
「そしてだ」
「姿も変えるか」
「その瞬間にな」
「それでこそ仮面ライダーだ」
 ネクロムはスペクターの言葉をここまで聞いて声を笑わせていた。
「ではだ」
「いいな」
「そろそろだ」
 フロアーの壁にぶつかりそうになる、そのぶつかる瞬間にだった。
 二人はそれぞれの最強フォームになった、そのうえで壁を全力で蹴った。そうして空中で今度は前に一回転し鬼達に足を向けて。
 壁を蹴った反動を利用してのキックに入る、この攻撃は牛頭鬼も馬頭鬼も予想していなかったのかかわすことは一切出来なかった。
 二人のキックはそれぞれの相手の胸を的確に貫いた、そのうえで二人は鬼達の背中に着地し両膝を折って着地の際の衝撃を殺し。
 ゆっくりと立ち上がって、そうして鬼達の爆発を背に受けて顔をそれぞれ横に向けて話した。
「俺達の敵は倒した」
「後はタケルだが」
「あいつ一人で大丈夫だと思うか」
「御前もわかっていると思うが」
 聞いたスペクターの方がとだ、ネクロムは返した。
「違うか」
「その通りだな」
「少し待っていればいい」
 それでというのだ。
「全てが決する」
「その待つ間に迎えに行ってもいいな」
「そうだな、それもいい」
 ネクロムはスペクターのその言葉に考えを変えて述べた。
「ではタケルを迎えに行くか」
「あいつのところに行く時には全て終わっている」
「そこであいつに声をかけるか」
「そうしよう」
 こう二人で話してそのうえでだった、それぞれの敵を倒した彼等はゴーストを迎える為に彼のところに足を進めた。
 ゴーストはスサノオと激しく闘い続けていた、お互いに激しい攻防を繰り広げかなりのダメージを受けている、だが。
 そのゴーストにだ、英雄達は言うのだった。 
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