ドリトル先生と春の花達
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第一幕その五
「論文を書いているんだ」
「そうだよね」
「しっかりと書いてね」
「そしてだよね」
「また次の論文を書くんだね」
「そうするよ、あとね」
論文を書きながら皆にお話する先生でした。
「講義がないから論文を書く時間も多くて」
「それでだね」
「次の論文にも順調に移れるから」
「だからだね」
「そう、時間的な余裕があるから」
だからだというのだ。
「お昼食べたらお花見に行こうかな」
「お花見?まだお花咲いてないよ」
「そうだよね」
動物の皆はお花見と聞いてです、彼等の間でお話をしました。
「桜はまだだよ」
「それでお花見ってね」
「ちょっと早くない?」
「もっと後だよ」
「いや、桜じゃなくてね」
先生が今言うお花はといいますと。
「梅や桃だよ」
「ああ、そっちなんだ」
「そっちのお花を見るんだ」
「そうするんだ」
「うん、そうしよう」
こちらのお花のお花見をというのです。
「そうしようね」
「それもいいね」
「梅や桃を見るのもね」
「それはそれで風流があるね」
「春のお花は桜だけじゃないからね」
「日本人は桜が大好きだけれど」
先生が見てもはっきりわかる位にです。
「それでもね」
「他のお花も好きだよね」
「梅や桃もね」
「そうだよね」
「そういったお花もね」
「だからね」
また言った先生でした。
「僕達も日本にいるしね」
「日本の人達と一緒にだね」
「お花を楽しむ」
「そうするんだね」
「是非ね、日本は四季それぞれにお花がある」
このことをにこにことして言う先生でした。
「これもまたいいよね」
「そうだよね」
「春だけじゃなくてね」
「夏も秋もだし」
「ひいては冬もでね」
「四季のお花を楽しむのもね」
それもというのです。
「日本にいる醍醐味だよ」
「ううん、桜を第一にして」
ダブダブが言うにはです。
「日本人は春は梅や桃も楽しむんだ」
「あと菊や蒲公英も楽しんでるね」
トートーがダブダブに応えます。
「そういったお花も」
「お花は木に咲くものだけじゃないからね」
チーチーも言います。
「だからそうしたお花も楽しむんだね」
「日本人って菊も好きだよね」
ホワイティはこのお花に注目しています。
「何かと飾ってね」
「皇室のお花だしね」
ジップはこのことを指摘しました。
「日本のね」
「それで蒲公英なんかは」
ガブガブは言うには。
「食べられるから余計にいいのよ」
「あっ、梅も桃も桜も実が美味しいわ」
ポリネシアは木の実のお話をしました。
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