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魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築

作者:南條 綾
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8部 StrikerS
5章 敗北
  ママ

 なのはと一緒に来るまでのデートだと思ったのに・・・
なのは免許持ってないそうだ。

「すみません。シグナムさん。車出してもらっちゃって」

「なに車はテスタロッサの借りものだし、向こうにはシスターシャッハがいらっしゃる。私が仲介した方がいいだろう。後後ろにいるやつの機嫌を直させてくれ」

「もぅ。綾ちゃん私免許持ってないから仕方ないよね。綾ちゃんはまだ免許取れる年じゃないし」

「車の運転ぐらいできるけど」

「私達も公務員だから」

「私は違うもん」

「もう」

「まぁ痴話げんかは良しとして、検査が済んで何かしらの白黒が付いたとしてあの子はどうなるのだろうな?」

「うん、当面は六課か教会で預かるしかないでしょうね」

 この間助けた女の子は聖王教会系列の病院で検査入院をしていた。

「受け入れ先は探してますが、長期の安全確認が取れてからではないと」

 なのはがそう返事をしていた時に通信が入った。

「騎士シグナム。聖王教会のシャッハ・ヌエラです。」

「どうなされました」

「こちらに不義がありましてて、検査の間にあの子が行方をくらませてしまいまして」

 数分後目的地に着いた
俺達が車から降りたのと同時に先ほど画面に映った
ボブカットの女性シャッハ・ヌエラさんが出迎えてくれた。

「申し訳ありません」

「状況はどうなってますか?」

「はい、特別病棟とその周辺の避難と封鎖は終わってます。今の所侵入者や不審者は見つかってません」

「外には出られませんよね」

「ええ」

「手分けして探しましょう」

「シグナム副隊長」

「はい」

「綾」

「了解です高町隊長」

 シャッハさんとシグナムさん
俺となのはで手分けして探し始めた。

「かくれんぼだね」

「もう綾ちゃん」

「誰か来た。」

「え!」

 そう言った瞬間花壇の方からウサギを持った幼女がふら付きながら飛び出してきた。


「あぁこんなところにいたの?」

 なのはがそう言った瞬間幼女は、体を硬直して身構えた。

「心配したんだよ」

 なのはは安心させるようにゆっくりと歩き出した。
その瞬間病棟のガラスが割れバリアジャケットに装備した女性が窓から飛び降りてきた。

 聖王教会のシャッハさんはトンファーを身構えて威圧している。
幼女は尻餅をついてウサギの人形を落とした。

「シスターシャッハよろしいですか」

 なのはが歩き出し人形を取り女の子を安心させるように話をした。

「ごめんね、びっくりしたよね。大丈夫?」

 なのはは人形の埃を取ってあげて人形を返した。

「立てる?」

 なのはがシャッハに思念波を送り連絡しているみたいだが、俺はシャッハだけに解るように殺気を放つ
凄くシャッハは驚いてこちらを見るが、思念波でお前がその子にしたのはこういう事だ!と言い切ってやった。

なのははしゃがみこんで女の子の目線で自分の名前を言ったので、俺も同じように自己紹介をした。

「ヴィヴィオ」

「いいね」

「可愛い名前だね。良い名前だと思わないなのは」

「うん」

「ヴィヴィオどこか行きたかった?」

「ママ居ないの?」

 一瞬なのはが困った顔をするがすぐに笑顔になって返事をした。

「それは大変。じゃあ一緒に探そうか?」

「うん」

 ヴィヴィオは少し泣きそうな顔で返事をした。
結局はなのはになついたヴィヴィオは六課隊舎に連れてきた。
問題は俺が用を足して帰ってきた時に起きた。

「何泣かしてるの?」

「綾さん」

「ティア今までり綾で良いよっで」

「なのはさんが用事があって・・・」

「ヴィ~ヴィオどうしたの?」

「ん」

「なのはと一緒にいたかったのかな?」

「うん」

 俺の方にダッシュして抱き付いてきた。

「ここにいるお姉ちゃんやお兄ちゃんたち怖かったのかな」

「綾 (さん)」

「ほらやっぱり怖いね」

「うん」

≪良いよなのはヴィヴィオ見てるから≫

≪あ~綾ちゃんも来てほしいって言ってたけれど≫

≪目を飛ばすから、話は聞いておくよ≫

≪何でもありだよね≫

≪ただの千里眼(ウイザードアイ)っていう中級魔術だよ≫

≪相変わらずだね≫

≪行ってらっしゃい≫

≪はい、行ってきます≫

 会議では六課のできたいきさつを伝えられた。
古代ベルガ語って厄介なんだよな
一つの単語に沢山の意味があって一応の役はこんな感じか

旧い結晶と無限の欲望が交わる地
死せる王の下、聖地より彼の翼が蘇る
死者達は踊り、中つ大地の法の塔は虚しく焼け落ち
それを先駆けに数多の海を守る法の船は砕け落ちる


簡単に読めば管理局システムの崩壊ね
そりゃ後見人がすごかったり、メンバーもこうなるわな

俺はここの寮母のアイナさんとザフィーラがヴィヴィオと遊んでいると、なのはとスバルが入ってきた。
またスバルが爆弾を持ってきた。

「えっと、しばらくはなのはさんがヴィヴィオのままだよって事」

 おい!

「ママ?」

「え!いや」

「良いよ。ヴィヴィオの本当のママが見つかるまではなのはさんがママの代わりヴィヴィオはそれでもいい?」

「ママ」

「はい、ヴィヴィオ」

 よしスバルはしめること決定そう心に決めた瞬間ヴィヴィオはなのはに抱き付いて安心からか泣き出した。

「何でなくの?大丈夫だよヴィヴィオ」

「安心して気を張ってたからヴィヴィオは。だから嬉しいんだけどね」


夜フェイトがなのはとヴィヴィオの後見人になり
ママと呼ばれてうれしそうでフェイトは
≪綾は未成年だから無理だよ≫

≪フェイトって私の年には≫

≪うん執務官だったから後見人にはなれるんだ。綾は資格もないから無理≫

「綾さんは」

「うん、私はヴィヴィオのお姉ちゃんだよ」

「うん、なのはママ、フェイトママ、綾お姉ちゃん」

「「「はい」」」

 俺たちはすごく幸せそうに笑い合った。


 食堂ではスバルとエリオとキュオがいっしょに食事をとっていた。

「それにしてもなのはさんとフェイトさんがママって」

「ヴィヴィオものすごい無敵って感じ」

「ははっそれを言うなら二人だってフェイトさんの被保護者であって、なのはさんの教え子じゃない」

「それはそうなんですけど」

「へへっ」

「そう言えば二人的にはお姉さん、お母さんどっち?」

「私はどちらかと言うと優しいお姉さんですね」

「僕は、どっちだろう。難しいかも」

「フェイトさん、エリオ君が子供なのか、弟なのかどっちがうれしいのだろう?明日聴いてみようか?」

「ごめんキャロ!それはやめて」

「ははっ」

「それよりもあの人絶対にヴィヴィオのお姉ちゃんって言ってる気がする」

「あの人って綾さんの事?エリオ君綾さんの事嫌いなの」

「あの人とは色々あったから、信用できないし」

「でも優しいよ。私の為にサイツさん呼んでくれたり、色々サポートしてくれたり」

「綾ちゃ・・・じゃなく綾さんか。私もよくわからないなぁ」

「綾さん多分綾ちゃんっていいって言うと思いますよ」

「あ~あの女なら絶対にね」

「もぅエリオ君ったら」

「本当に苦手なんだね」

 ほんの少しのゆったりとした日を味わったそんな一日だった。




 
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