仮面ライダーゴースト　　我等あり

「私達の運命を大きく変える」
「そうしたものですか」
「そうです、聞いてくれますか」
「はい」
　アランは姉に真剣な顔で答えた。
「是非」
「それでは」
「俺もです」
「私もです」　
　深海とカノンも言ってきた。
「宜しくお願いします」
「お聞かせ下さい」
「わかりました、では」
　深海兄妹の言葉も受けてだ、アリアは頷いてだった。そのうえで青年に顔を向けて言った。
「宜しくお願いします」
「それでは」
　青年も応えた、そしてだった。
　青年は自分自身のことだけでなく仮面ライダーそして彼等ど戦っている存在のことも話した。するとだ。
　全て聞いてからだ、アランは怪訝な顔になっていた。そのうえで青年に対して言うのだった。
「実はだ」
「気になることがだね」
「あった、眼魔は確かにこの世界で我々が造り出したが」
　しかしというのだ。
「何か我々の予想を超えただ」
「そうしたものがだね」
「あった」
　眼魔達にというのだ。
「それが何故かわからなかったが」
「私も奇妙だと思っていました」
　アリアも言った。
「何かしらの意志を、しかし」
「そのスサノオが介入していたか」
「私達が気付かないうちに」
「随分やってくれたものだな」
「全くです」
「そしてスサノオが考えていることは」
　青年はさらに話した。
　その全てを聞いてだ、アラン達は極めて深刻な顔になった。そしてまずは深海が青年に対して言った。
「理解は出来た、これまでを考えると察するものがある」
「そうだね」
「そうだ、しかしだ」
「しかし？」
「スサノオはすぐに仕掛けてくるだろう」
　深海は考える顔になりこう指摘した。
「タケル達のいる世界にな」
「今も仕掛けているよ」
「そういえば」
　青年の今の言葉にアリアが反応を見せた、そして強張った顔で青年に言った。
「今現在あの世界では不可思議な病気が流行しているとか」
「そう、バグスター達によってね」
「そして眼魔もですね」
「今度は彼が操ってそのうえで仕掛けてくるよ」
「タケルさん達に」
　カノンも兄達と同じ表情になっている、その表情に深刻なものがはっきりと出ていた。
「そうなんですね」
「そして君達のこの世界にも」
「仕掛けてくるか」
「あるいはね」
「ではどちらの世界に来ても戦うまでだ」
　アデルが出した結論は実に簡潔なものだった。
「タケル達を助けてな」
「タケル、そして他の奴等を傷付けさせはしない」　　
　深海は共に戦ってきた仲間達のことを思った、眼魔達との戦いの中で築いた友情を。
「あちらの世界を常に見て何かあれば」
「行くぞ」
　アランは深海とカノンに言った。
「必要な戦力でな」
「そうです、貴方達はその時はぐに行きなさい」
　アリアは三人の背中を言葉で押した。