とある鎮守府の幻想殺し
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新たなる艦とドストライク!
前書き
睦月です!今回は私があらすじを説明しちゃいますよぉ!
前回、龍田さんの砲撃を喰らった締まった提督。
しかしそのせいで右手のことがバレてしまう。
おふざけに自身の身体へ体得の右手を持っていく龍田さん。
その結果は服が爆散するという悲惨なものだった...。
side上条
オッス!上条さんだ。
先程ようやく龍田のお仕置き《という名の処刑》から逃れて司令室で伸びている。
龍田には、『今度買い物に連れて行ってやる』という約束でなんとか事なきを得た。
「あー...不幸だ...それにしても」
俺は手元の資料を見ながら呟く。
「本当に少ないよな...」
今の所着任している艦娘は六隻...。
これじゃあ、対抗演習も出来ない。
「いや、対抗演習もそうなんだけど、なにより賑わいが無いよな...」
そう、今この鎮守府には活気が無い。
一見すると、きれいなだけの廃家に見えなくもないほどには...だ。
「よし!建造するか!」
俺は意気込んで司令室を後にして、工廠へと向かって言った。
工廠にたどり着いた俺は意気揚々と中へと入っていった。
「あ、提督いらっしゃいませ。今日はどういったご用件で?」
中に入ると交渉の担当艦である明石が出迎えてくれた。
「あぁ、今回も建造だな。ところで明石、ここの建造部屋って幾つあるんだ?今回は複数作りたいんだけど...」
「部屋ですか?えっと...前任の提督が全部開放していた気がするので、確か四つだったかと」
四つ...全部開放して四つか、まあ一隻一隻作るよりはいいか?
「分かった。それじゃあその四つ全部使って建造したいんだ」
「はーい、分かりました。それじゃあこの紙四枚に資材を投入する数とバーナーを使うかを記入してくださいね」
そう言って証は四枚の紙を渡してくる。
俺はその紙に適当に資材の数を書き込んでいく。
おっと、忘れないようにバーナーのとこにもチェックを入れとかないとな。
「ほらよ、これでいいんだろ?」
俺は記入した紙を明石に渡す。
「はい、これで大丈夫です!今回は高速建造ですね。それじゃあ、早速取り掛かりますので出来上がるまで十分ほど待っててください
ほら、行くよ!妖精さん達!」
すると、どこからか現れた小人達がゾロゾロと明石について工廠の奥へと入っていった。
それにしても十分か...。
金剛の時は十六日も待たされたからな、まさかこんなに早くなるとは思わなかった。
でも十分何するか...。
俺が考え込んでいると、そこに。
「およ?提督?どうしたの?こんな所で」
不意に声をかけられ振り返るとそこには睦月がいた。
「睦月じゃないか、いや、今新たに建造してるんだけどな?その間の待ち時間をどうするか考えてたんだ。睦月は何しに来たんだ?」
「私は艤装の整備に来たの。いつでも叩ける体制を整えておかなきゃいけないとにゃしい」
艤装の整備か、なるほど、確かに必要なことだよな。
「そっか、偉いぞ睦月いい心がけだ」
ご褒美という訳ではないが頭を『左手』で撫でてやる。
流石にさっきの二の舞はごめんだからな...。
ってか、もし今そんなことになれば睦月の艤装で俺の身体に風穴が空くだろうし...。
「えへへ...提督って撫でるの上手いにゃぁ~」
ゴロゴロと聞こえてきそうな暗い気持ちよさそうな顔をしてされるがままになっている睦月だけど、整備はいいのか?
俺は撫でる手を離し、睦月に問う。
不意に手を離されて不満そうな睦月が頬を膨らませる。
「気持ちよさそうなところ悪いけど、お前、整備はいいの?」
その言葉でハッと思い出したように手で口をふさぐ睦月。
「忘れてた~!早くやってこないと遅くなっちゃうよぉ~!」
くるりと背を向けると睦月は猛ダッシュで整備室の方にダッシュしていった。
元気な奴だよな...。
「お待たせしました。提督新しい娘達が出来上がりましたよ!」
いつの間にか十分経ってたのか。
「おぉ、今行く」
今度は大丈夫だろうなぁ...?
若干警戒しつつもオレは工廠の奥の扉を開ける。
今回は突撃の心配はなかった。
ふう...。安心した。
奥に入っていくとそこには四つの扉があり、その扉から艦娘らしきシルエットが見えている。
「まずは右からいくか...」
手始めに一番右の扉に手をかけ開くとそこには...。
「航空母艦、赤城です。
空母機動部隊を編成するなら私にお任せくださいませ。」
黒髪に白い袴、赤いスカートを身に着けた女性がこちらに敬礼していた。
その人を見たとたん、俺の中に雷が落ちたかのような衝撃を受けた。
学園都市にいた時の量のお姉さんも結構タイプだったが、これは...。
ドストライクだった。
一瞬見とれて言葉が出てこなかった。
「あの...提督?どうかなさいましたか?」
その声に俺の意識は急速に我に返る。
「え、あ、はい!お、俺!いえ、わたくしは上条当麻です!よ、よろしくおねがいします!」
やっべえ、慌てすぎて変なこと口走っちまった...。
赤城はクスクスと口に手を当てて笑う。
「フフッそんなに緊張なさらなくてもいいですよ?私は貴方の部下なのですから、敬語も使わなくても大丈夫です。」
「え?いやでも年上ですし...」
流石に年上にため口で話すのは勇気が...。
「分かりました。では、私を姉だと思えばどうですか?」
赤城の言葉に俺の思考がオーバーヒートする。
「・・・へ?」
「私を姉だと思えば自然と敬語は消えるでしょう?どうでしょうか?試しにお姉ちゃんと言ってみてくださいませんか?」
楽しむような赤城の言葉に俺の思考は完全に回らなくなっている。
「・・・ちゃん」
「はい?よく聞こえませんでしたわ、もう一度お願いします。」
「・・姉ちゃん」
「お、が抜けていますよ?」
ちくせう!これ完全に遊ばれてんじゃねえか!
「分かりましたよ!お姉ちゃん!これでいいんでせう!」
赤城はニッコリと微笑んで言いました。
「はい、よくできました。ご褒美です。」
そう言って俺の頭を撫でてくる赤城。
ちょっと、いや大分恥ずかしいんですが...。
「あ、あぁ‼そう言えばまだ他のとこ見てないんだった!それじゃああk...「お姉ちゃん」お姉...赤城姉!また後でな!」
俺は逃げるように部屋を後にした。
「ふう、あぶねえあぶねえ...よし、次だな」
次の扉に手をかけ開け放つ。今度は...?
「翔鶴型空母艦1番艦、翔鶴です。一航戦、二航戦の先輩方に少しでも近づけるように瑞鶴と一緒に頑張ります!」
グッハァッ!!またこのパターンでせう?!
赤城姉に続いてまたまたストライクゾーンだよ!
いや、嬉しいよ?嬉しいけどさ...。
「あの...提督?大丈夫...ですか?」
ハッ!いかんいかん...一回冷静にならなければ...。
「悪い、あまりにも綺麗な方だから見とれちまってた...」
「え・・・?///」
ん?なんか翔鶴...さん顔が真っ赤になっちまってるんだけど。
「翔鶴...さん?えっと、大丈夫ですか?」
「へ?あ、だだ、大丈夫です!」
とても大丈夫そうには見えねえけど、本人がそう言うなら大丈夫か。
「それならよかったです。それじゃあ俺は次の部屋を見てくるんでちょっと待っててください」
「はい...」
俺は次の部屋へ向かった。
「ふぅ~...よし、いくか!」
オープンザドア!
「千歳です。日本では初めての水蒸気母艦なのよ。宜しくね」
これまた結構タイプな人だったよ...。ちくしょう!
もう半ば自棄だ!なるようになりやがれ!
「千歳さんですか。俺は上条当麻、この鎮守府の提督です。宜しく」
「はい、これからよろしくお願いしますね。提督」
にこやかに握手を交わす俺達。
「さて、次の部屋を見てきますので千歳さんは少し待っていてください。」
俺は最後の部屋へ向かった。
「これが最後だ...気合を入れろ!上条当麻!」
奮起し、扉に手をかけ中に入る。そこには...!
「高速戦艦、榛名、着任しました。貴方が提督なのね?よろしくお願いいたします。」
ん?この服...もしかして?
「もしかして、金剛の知り合いですか?」
するとさっきまでにこやかだった榛名の顔が一瞬で驚きに代わる。
「金剛お姉様を知っているのですか!?」
お姉様?ってことは姉妹か?
「あ、あぁ、知っているというか、この鎮守府にいるぞ?」
その言葉を聞いた途端に榛名の顔が嬉しそうなものへと変わる。
「金剛お姉様がいらっしゃるなんて...榛名、感激です!」
お、おおう...凄い喜んでらっしゃる。
「ま、まあ、とりあえず部屋まで案内するからついてきてくれ」
「はい、榛名は大丈夫です。」
いったい何が大丈夫なんだ?
その後、赤城姉、翔鶴さん、千歳さんと合流し、俺は量の場所まで案内した。
その道中でここでの生活の仕方やこれまでの経緯を話しておいた。
「ここが貴方達の寮になります。他の艦娘もいますから仲良くしてくださいね」
『分かりました。』
四人の返事に頷くと俺は背を向ける。
「あぁ、そうだった。皆さん、もし、この中に料理が得意な方が居ましたら後で司令室まで来てください...それじゃ」
それだけ告げると俺は司令室へと戻っていった。
後書き
ろーちゃんです!
次回は、料理地獄のリベンジ・・・ですって!
赤城さんや翔鶴さんが加わっちゃったからもっと大変かもですって!
果たして提督が司令室に呼んだのはどういう事なんでしょう?ですって!
次回は厨房地獄再来!ですって!
また見てね。ですって!
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