恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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774部分:第六十二話 三姉妹、書から離れるのことその十一
第六十二話 三姉妹、書から離れるのことその十一
「容赦しないわ」
「ああ、そういう奴は斬らないとな」
ガルフォードが述べた。
「どうしようもないからな」
「その通りね。何もならないわ」
曹操もそれは同意だった。
「だからその誰かは徹底的に探すわ」
「ではそれを大将軍にもですね」
荀彧がまた話す。
「お伝えしてですね」
「そうするわ。もっとも」
ここでだ。曹操は目を顰めさせてこんなことを言った。
「宦官の連中が仕組んだ乱っていうのも考えられるわね」
「確かに。あの連中がこの乱を口実に大将軍を攻撃して失脚させるということも」
「考えられますね」
夏侯姉妹も曹操の今の言葉に応えて述べた。
「とりわけ乱の平定を命じられた我々がそれをしくじれば」
「そうなれば奴等の思う壺です」
「その通りよ。まあ確かなことはこれから調べるけれどね」
曹操は姉妹にこう述べた。
「とりあえず処罰はだけれど」
「はい、それは」
「どうされますか?」
曹仁と曹洪がそのことを問う。
「その処罰は」
「どのようなものを」
「まずは黄巾軍ね」
彼等から話すのだった。
「彼等は。罪の軽い、とはいっても全員どうも大したことはしてないみたいだけれど」
「軽い面々は」
「どうされますか?」
「このまま徐州に帰っていいわ」
要するに処罰はしないというのだった。
「叱責程度でね」
「わかりました」
「彼等はそれで」
「それで罪が重い連中は私達で預かりましょう」
彼等はそうするというのだった。
「まあ。労働でもしてもらいましょう」
「あの、それでしたら」
ここでだ。韓浩が出て来た。そうして曹操に話した。
「一つ考えがあるのですが」
「凛、何かしら」
「はい、労働は土地を耕させましょう」
まずはその労働の内容から話した。
「そしてそれと共にです」
「それと共に?」
「兵役にも就かせましょう」
それもだというのだ。
「いざという時の戦力にするのです」
「つまり兵に開墾等をさせるのね」
「はい、まだ予州等は土地が荒れているところがありますし」
「そうね。いい考えね」
「はい、それでは」
「ええ。黄巾軍はそれでいいわ」
彼等への処罰はこれで決まった。
「それで三姉妹は」
「適当に歌わせておけばよいではないか」
袁術がここで素っ気無く言った。
「あの連中元々歌が好きなのじゃ。罰としてあちこちを回らせて慰問でも何でもで歌わせておけばいいではないか」
「!?そう言うのね」
これには曹操もだ。目を瞠った。
「各地の慰問に」
「処罰だから金は渡さずともよいではないか。それで終わりじゃ」
「貴女それ考えずに言ってない?」
荀彧が怪訝な顔で袁術に問い返した。
「第六感で」
「美羽様はいつもそうなんですよ」
張勲はいつもの笑みでこう荀彧に話す。
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