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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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77部分:第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその十


第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその十

「女の子が物凄く多いし」
「そうか?」
 関羽はそう言われても目をしばたかせるばかりだった。
「そんなに多いか?」
「気のせいではないのだ?」
 張飛も言う。
「別にそうではないのだ」
「そうだな。ただ女であっても領主や武芸者になれる」
 趙雲は言った。
「それだけだ」
「それだけか」
「男と女の割合は大体半々だ」
 関羽はまた言った。
「その程度だ」
「そうなんですか。特に多くはないのですね」
「そうだ。多くはない」
 関羽はナコルルに対しても述べた。
「それは事実だ」
「そうなのね。けれど奇麗な女の子が普通に領主とかやってるから凄いわよね」
 舞は餅を食べながら話した。
「そんなの普通はないわよ」
「少なくとも私達の世界とは全く違うな」
 キングはこのことは確かに言った。
「そうした世界なのか。それでだ」
「それで?」
「これからどうするのだ?」
 キングが今度言ったのはこのことだった。
「これからだ。どうするのだ?」
「とりあえずはこのまま長安に向かう」
 答えたのは関羽だった。
「それからだ」
「そうか、長安か」
「知っているのか」
「ああ、都だったな」
 その街の話をしたのだ。
「確かこの国の前のな」
「そうだ。それはそちらの世界でも同じだったのだな」
 関羽はキングの話を聞いてこのことがわかった。
「成程な」
「かなり栄えている街だったな」
「うむ、この国でも指折りの街だ」
 趙雲もこのことを話した。
「ただ。今はな」
「領主の董卓は情け容赦のない暴君と言われている」
 関羽がまたこのことを話した。
「恐ろしく強い胡の兵を率いな。空くの限りを尽くしているという」
「悪い奴ってことね」
「それはどうかな」
 舞の言葉にすぐに趙雲が返した。
「噂だからな。実際に擁州の中により入らなければわかるものではない」
「ではこのまま中に入って見るのですね」
 香澄はこう言った。
「そういうことですね」
「そうですね。行きましょう」
 ナコルルは羊の肉を炒めたものを食べている。全員酒も飲んでいる。
「擁州の中に」
「そうだな、行くか」
「中々楽しみなのだ」
 関羽と張雲が話してだ。そのうえで向かうのであった。
 その頃その長安はだ。中々繁栄していた。
「いや、どんな領主様かって思ってたけれどな」
「奇麗な方だしな」
「あれは奇麗じゃないだろ」
「可愛いだろ」
 こんな話をしていた。
「どっちかっていうとな」
「そうだよな、可愛いよな」
「小柄だしな」
「武芸は全然駄目みたいだけれどな」
「どう見てもな」
「けれどな。それをフォローする人もいるしな」
「ああ、武は華雄将軍」
 この者の名前が出て来た。
 
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