恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
74部分:第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその七
第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその七
「な、何だこいつ!」
「今度は火を使いやがった!」
「忍の技は縦横自在よ」
技を放った舞の言葉だ。
「炎も使えるわよ」
「こ、こいつ」
「強い!?」
「しかもかなりか」
「舞さんだけではありません」
今度は香澄であった。
「私もまた」
「な、何っこいつ」
「来やがった!?」
「自分からかよ」
「受けなさい!」
こう叫んでだった。山賊達に繰り出した技は。
「双掌弾!!」
「ぐはっ!」
これで何人も吹き飛ばされた。踏み込んで両手での掌打だったがかなりの威力であった。
そしてだ。香澄はその中でまだ立っている一人に続け様に技を繰り出したのであった。
「諸手返し!」
その山賊を掴み反対側に投げる。そしてその上から拳を打ち下ろした。
「甲割り!」
「ぐふうっ・・・・・・」
これでその山賊を完全に黙らせた。外見からは思いも寄らない強さだった。
キングは足技で山賊達を倒していく。そしてその技は。
「トラップショット!」
山賊の一人を巻き込みそのうえで激しい蹴りを何発も繰り出し倒してしまった。彼女の強さも他の二人と比べて何の遜色もないものだった。
その彼女達と共にだ。関羽達も得物を手に闘う。その結果であった。
山賊達は劣勢を悟ってだ。今回も逃げ去ったのだった。
「覚えてやがれ!」
「今度こそな!」
こう言って走り去る。そうしてだ。
残った関羽達は顔を見合わせて。そのうえで話をする。
「さて、闘いは終わったが」
「問題はこれからだな」
「そうだ、わかっているのだな」
関羽はキングの言葉を聞いたうえで述べた。
「貴殿もまた」
「では行くか」
「いいな、皆」
関羽はあらためて仲間達に告げた。無論新しく仲間に入った面々にもだ。
「追うぞ」
「そして隠れ家に行くのだな」
「そこで敵を一掃する」
こう張飛にも答える。
「いいな、すぐにだ」
「わかりました」
ナコルルはむべもなく頷いた。
「それなら今からすぐに」
「行くぞ、幸い奴等はまだ遠くへは行っていない」
「しかしだ。地の利は向こうにある」
趙雲はここであえて慎重案を述べてみせた。
「それは注意しなければな」
「ええ、伏兵なんていうのもあるから」
「はい、幾らでも」
舞と香澄も言う。
「それに気をつけてね」
「用心して、ですね」
「ママハハを偵察に向かわせましょう」
ナコルルは自分の右手にそのママハハを止まらせた。そのうえで仲間達に話した。
「ママハハは森の中でも気配でわかりますし」
「そうだな、敵は何処に潜んでいるかわからない」
関羽もそれを話す。
「ナコルル、それでは頼む」
「はい、それでは」
こうしてママハハが放たれそのうえで上から偵察された。そしてすぐに戻ってきてすぐにナコルルの耳元で囁くのだった。
ページ上へ戻る