俺のペットはアホガール
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その八「小さな不良少年」
ほうっかごでっす
やっほー! 毎日 あついけどみんな元気してるー?
ワタチ、ちよ子は…
「あ~つ~い~溶けそう~」
……です。
「暑い言うなアホ。余計に暑くなるだろ」
「……はぁ」
「マジだりぃーんですけどー」
うんうんっやっぱりワタチだけじゃなくてみんなもグデッとするよね! 夏だもん!
「ってイラちゃん!?」
「なんだしー? アホ子~」
「汗でメイクが流れて、山姥みたいになってるよ!! まさか、妖怪の仕業ッ!?」
「「ウオッチ!」」
「ってそんなんやってる場合じゃないし! え? マジ? マジなカンジ?」
「うんマジマジ、オオマジだよ!」
「ギャー!! 早く直さないと…トイレ…トイレー!」
「…あ、イラン。あそこに……コンビニがあるぞ」
「サンキュ、しおー」
ビュウウウウン
おぉーさすがはイラちゃん、足はえぇぇ。
『ああん? 何見てんだコラァ』
『お母さーん、あの人なにしてるの?』
『……無視しましょ。関わっちゃだめよ』
『……ッチ』
「(……不良がいる……無視しよう)」
「(めんどくさそうなのがいるな……無視するか)」
スタスタ…。
あ。コンビニのゴミ箱前に座ってるあの人……
「ねぇ…」
『ああ? なんだテメェ?』
「そんな座りかたしてたらウンチ出ちゃうよ!」
「「(あ、あのアホーーなにしてんだー!!?)」」
『いや出ねぇーよ!』
「いや出ちゃうよ! その座り方は確実に出ちゃう奴だよ!」
『出るわけねぇーだろ!! アホかテメェは!』
「あーすまん、こいつアホなんだ。相手しなくていいから、行くぞアホ子」
あっくん!? まさか…不良に絡まれているワタチを助けに///
「(余計な手間かけさせんな、アホ!)」
『おいちょっと待て』
「イタッ」「しおちゃん!」
『イイ女がいるじゃねぇーか。オレとイイコトして遊ぼうぜぇ?』
「誰がっ!」
「遊ぶの? じゃあワタチもー!!」「お前はいらねぇ!!」「えぇーー!!」
「…ち、ちよ子……ここは…た、助けるところ…だぞ?」
ウンチの不良にしおちゃんが奪われてしまった! これは……面白そうだぞ!
「あの~そこ、どいてもらえます~? 邪魔なんですけど~?」
「「は?」」「「え?」」
声がした方を振り返ると、ちっちゃくて猫さんみたいな男の子が微笑んでたの。
『誰だテメェ…?』
「あれ~? 聞こえませんでした~? 邪魔だからどけって言ったんですよ~、馬鹿猿が」
『ウキ―!!』
「あははっサルって言われて本当にウキーって鳴いてやんのー!」
「アホ。あんま挑発するな。そこの…あんたも」
「挑発? 挑発なんて僕はしてるつもりないんですけどね~?
僕はただ、事実を言っているだけですし~?」
『テメェ! コノヤロー!!』
「フッ」
あぶない! ウンチが男の子を殴ろうとしている!
「そんなのだめぇぇおううえぇぇぇぇ!!! ゴブシッ」
「アホ子ーお前が殴られてどーすんだ、アホー!!」
「だ、大丈夫かい!? ち、ちよ子!」
「………はぁーあ」
『チッ、興ざめだ。テメェ覚えとけよ!』
「あっははは、どうして僕があなたのようなゴミを覚えないといけないんですか~?」
『チ、チクショー!!』
ウンチは泣きながら逃げてったみたい…よ、よかったみんなに怪我がなくて。
「ふぅーやっとメイク直し終わったしー……ってどったのみんな?」
「…いや…それがねイラン」
「あっれー? 大和じゃん! なんでいんのー?」
「「「やまと??」」」
「あれ? もしかして僕のこと知らないんですか~? 酷いな~僕たちクラスメイトなのに~。
僕の名前は飯野 大和って言います~、 まぁ……一応、宜しくしてあげますよ」
「メッシーだね!」
「はっ? メッシー?」
「飯、野だからメッシー! 新しいお友達が増えて嬉しいね! あっくん!」
「あ? 俺はこいつのことダチだとは思ってねーぞ?」
「もう照れちゃって~、大丈夫だよあっくん! ぼっちでもワタチがいれば、バラ色の人生が待ってるから!」
「…………」
「もぉ~あっくんたら~嬉しすぎて震えてる~」
「……ちよ子…それは違うと」
「お前の怒りで震えてんだアホーー!!」
「きゃ~あっくんが怒った~」
「待てアホーー!!」
「アタシも混ざるし~、ほらしおも~」
「ええ!? なんで僕まで!?」
みんなであっくんに追いかけながら帰る帰り道 今日も楽しい一日でした!
「ふふ。千代紙 ちよ子か……面白い玩具み~けった」
後書き
飯野大和
背が小さくて一見、子猫みたいで可愛い美少年。
でも可愛いからと油断すると鋭い毒舌で、大ダメージを負うことになるからご注意を。
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