転生とらぶる
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ペルソナ3
1814話
前書き
荒垣の他人の呼び方が、真田明彦以外は全員名字だったので、それに合わせて修正しました。
アクセサリーの一件があってから数日……既にカレンダーは3月となったのだが……
「ま、3月になったからって急に暖かくなる筈がないよな」
「当然でしょ。言っておくけど、電気ストーブとかはまだしまったら駄目だからね」
「……お前達、相変わらず暢気でいいな」
現在は午後11時50分。
現在俺の部屋にいるのは、俺、ゆかり、荒垣の3人だった。
何だかんだと、結局荒垣は俺達と一緒にタルタロスに挑む事にしたのだろう。
面倒見がいいツンデレ……これが女ならまだしも、男だとどこに需要があるのかは分からない。
ああ、でも荒垣のような男は何だかんだで人気が出そうではあるよな。
「とにかく、今日は久しぶりのタルタロスの攻略だ。準備はいいな?」
そう告げ、ゆかりと荒垣を見る。
ゆかりは左手の人差し指に魔力を高める指輪を嵌めており、荒垣は左手の手首に力を高める腕輪を嵌めている。
当然俺も、右手の手首には運を高める腕輪を嵌めていた。
また、ゆかりはどこから入手したのか銃のホルダーを腰に付け、そこに召喚器を収めている。
矢筒を背負い、ショートボウを手に……ぶっちゃけ、俺達3人の中で最も重武装なのはゆかりだろう。
荒垣は相変わらず戦闘はしないつもりなのか、本人は腕輪以外に何か装備している様子はない。
それは俺も同様で、腕輪だけを装備している。
いやまぁ、俺の場合は必要なら空間倉庫からすぐにゲイ・ボルグを取り出す事が出来るしな。
本当の意味で持っている装備を考えれば、当然俺より重武装の奴なんてこの世界にはいないだろうけど。
何しろ、俺にはニーズヘッグを含む人型機動兵器もあるし……何より、空間倉庫の中には実は未だにSEED世界で入手したジェネシスがある。
あの大きさの物質を上空から落とせば、それこそタルタロスだってそのまま破壊されるんじゃないだろうか。
影時間だから、ジェネシス本来の使い方は出来ないだろうけど。
いや、それ以前に俺1人でジェネシスをどうこう出来る訳がないというのが正しいか。
今の俺がジェネシスを使うのであれば、それこそコロニー落としの如くジェネシスを落とすしかない。
……うん? 何だか一瞬対董卓連合とかいう言葉が脳裏を過ぎったか……まぁ、それはともかくとして。
影時間に機械の類が動かないのであれば、もしかしてサラマンダーとミロンガ改、そして何よりニーズヘッグも動かなかったりするのか?
今度、タルタロスの探索を休む時、ちょっと試してみた方がいいか。
ああ、ついでだしゆかりも誘ってみるか。
俺の正体を知らない荒垣はともかく、ゆかりは俺が異世界から来たと知ってるしな。
「今日は久しぶりのタルタロスだし、攻略する階層を進めるよりは腕ならしをするって事でいいか?」
「俺が戦う訳じゃないからどっちでもいいが、その方が安全だろうな」
「……ごめんね、私のせいで」
荒垣が俺の意見に賛成し、ゆかりは申し訳なさそうに謝ってくる。
「いや、別にゆかりが悪い訳じゃない。この場合、悪いのは俺だろうな。俺は戦闘に対してある程度慣れてるから、毎日のようにタルタロスで戦闘を繰り返しても問題はなかった。けど、ゆかりはついこの前まで一般人だったんだし」
他にも、混沌精霊の俺と人間のゆかりでは体力とか集中力とかにも大きな差があったのだろう。
今まで俺と共に行動していた者達は、その殆どが少なからず戦いに接していた。
……まぁ、ナデシコ世界ではナデシコに乗っていたのは殆どが軍人ではなかったが、それでもプロスペクターによって選ばれた精鋭――あくまでも能力だけ――揃いだった。
ともあれ、完全な一般人という意味では、ゆかりは俺と行動を共にするには非常に珍しい存在だったのは間違いない。
それだけに、1日3時間から5時間程度ではあっても、毎日のように文字通りの意味で命を懸けた戦いを繰り広げてきたというのは、ストレスや体力的な負担といったものが強く出たのだろう。
考えるまでもなく、命を懸けた戦いというのは強いストレスを産むのだから。
そういう意味では、俺達と付き合っている荒垣も似たようなものだが、荒垣は前提が違う。
以前聞いた話によると、桐条や真田達と共に行動していた時は、ペルソナを使ってタルタロスから出てきたシャドウを倒していたという話だし、2階と3階程度ではあっても、タルタロスに何度も挑戦していた。
だとすれば、やはり前提そのものが違っていてもおかしくはない。
「そうだな」
荒垣も俺の意見に異論はなかったのか、頷きを返す。
「あの死神が現れる可能性もあるから、完全にゆっくり出来るって訳でもないだろうけど……ともあれ、何かあったらすぐに脱出出来るようにしながら行動するとしよう」
話を纏めるように俺がそう告げ……ちょうどその瞬間、まるで狙ったかのように12時になり、影時間に突入する。
「……さて、じゃあ行くか。久しぶりのタルタロスだ」
その言葉にゆかりが頷き、荒垣は面倒臭そうにしながらも立ち上がる。
そうして準備を全て整えた俺達は、3人揃って影に沈み込んでいくのだった。
「当然だけど、何か変わっている様子はないな」
タルタロスの1階、エントランスを見回しながら呟く。
まぁ、数日来ない程度で変わっているとかだったら、それこそタルタロスを攻略するのは一生無理だろうけど。
ああ、でも5階と10階以外の場所は毎日のように変わってるんだから、その辺りは殆ど差がないのか?
「この短時間で、変わるはずないでしょうに」
少し呆れたような視線をゆかりに向けられる。
指輪の件でもう怒っていないのは、幸いと言えるだろう。
「そうだな。ただ、出来れば何か変化があってもいいと思わないか? 勿論、こっちに不利な変化じゃなくて有利な条件で、だけど」
「そんなに都合いい訳がないと思うけど」
「だな。もし俺達に……いや、ペルソナ使いに有利になってるんなら、アキや桐条達ももっとここを攻略出来ているだろうし」
荒垣の言葉に、そうかもしれないなとは思う。
「ま、何をするにしても、とにかく進まないとな。今日は腕試しだから、まずは11階からスタートするか」
「って事は、15階にいるだろう小ボスには挑まないの?」
「そのつもりだ」
挑もうと思えば問題なく倒せるだろう。
だが、俺が倒しては意味がない。
あくまでも、ゆかりがペルソナ使いとして強くなって貰わないといけないのだから。
それはゆかりも分かっているのだろう。
俺の言葉に頷くと、自分に気合いを入れるように深呼吸していた。
「さて、全員準備はいいようだし……行くか」
こうして、俺達はターミナルを使って10階に移動し、その後はすぐ側にある階段から11階に上がっていく。
そうしてモンスターと戦いながら歩いていると……
「お?」
通路を曲がった先にあったのは、金色に光る宝箱。
見るからに何か特別な宝箱だというのは、明らかだ。
「……アクセル、お願いね」
そして、当然のようにゆかりは宝箱を開けるのを俺に任せた。
いやまぁ、こうして見るからに特別な宝箱である以上、何か罠が仕掛けられていても不思議ではないしな。
であれば、物理攻撃が無効で、更に何があっても即座に対処出来る俺が開けるのが一番いいのは分かってるんだが。
荒垣も、ちゃっかりゆかりと共に俺から距離を取っている。
「おい、お前もか」
「罠がある可能性を考えるとな。それに、アルマーの場合は運が上がる腕輪を装備しているだろう? なら、何かあっても大丈夫だろうしな」
運が上がるって言ってもな。
そもそもの話、防御力が上がる腕輪の運バージョンだとすれば、恐らく運が上がっても10だけだ。
そして俺の能力値の平均からすれば、10は殆ど誤差範囲に近い。
……ぶっちゃけ、あってもなくてもそう大差ない程度なんだよな。
まぁ、結局のところ、俺が開けるしかない以上、しょうがないんだが。
黄金に光っている宝箱を開け……
「長剣……いや、分類的には大剣と呼ぶべきか?」
宝箱の中から出てきたのは、大剣だった。
しかもこうしてみると、中々しっかりとした造りをしている。
武器について……特にこういう大剣とかについてはあまり詳しくはないが、それでもある程度の業物なのは間違いない……と思う。
ただ、大剣じゃなぁ。
「荒垣、使うか?」
「……俺は戦闘に参加するつもりはねえっつってんだろ」
不機嫌そうに告げてくる荒垣。
現在このパーティの中で、ゆかりは弓を使った遠距離攻撃を主としている。
そして俺はゲイ・ボルグという武器がある以上、多少高性能でも大剣を使おうとは思わない。
つまり、この場で手ぶらの荒垣のみが、この大剣を使うのにちょうどいいんだが。
まぁ、俺の場合は短剣を投擲して使うような真似も出来るし、一応名のある大剣だと考えれば、ホワイトスターへのお土産にするという方法もある。
「本当にいいのか? もし何かあった時、それに対処する方法はあった方がいいだろ?」
勿論何があっても俺がゆかりも荒垣も殺させるような真似はしないが、死神のようにいきなり現れる強敵もいる。
フェイト級の力を持つ死神を相手にして、ゆかりと荒垣の2人を守りながら戦うというのは、かなり難しい。
ぶっちゃけ、俺だけなら死神に勝てると思うんだが……誰かを、それも複数を守りながら戦うというのは、それだけ戦闘における自由度を下げるのだ。
ゆかりと荒垣の2人が、シャドウミラーの実働班並に動けるのであれば、戦力として数えても問題ないのだが。
だが、残念ながら今のゆかりと荒垣では、戦力に数える訳にはいかない。
……死神、早いところ何とかした方がいいだろうな。
そう思いながら、荒垣がいらないというのであれば……と、大剣を空間倉庫の中に収納する。
そして再び11階の攻略を始めると……
「うげ」
思わず、そんな声が出る。
その正体は、視線の先にいるシャドウだ。
囁くティアラとマジックハンドが1匹ずつ。
これはいい。だが……問題なのは、その2匹と一緒にいる、もう1匹――それとも2匹と数えるべきか――のシャドウだった。
これは、なんて表現すればいいんだ?
ゾンビのように見える2匹のシャドウが、首、胴体、足と横から金属で刺されて、その上で微妙に空中に浮かんでいる。
今までにも色々なシャドウと遭遇はしてきたが、それでも……まさか、こんなあからさまに人の形をしたシャドウと遭遇するとは、ちょっと予想外だった。
「っ!?」
ゆかりも、そんなシャドウを見るとは思わなかったのだろう。
小さく息を呑むのが分かる。
荒垣の方は特に動揺しているようには見えないが、それでもいつもより緊張しているのは分かる。
……さて、どうしたものか。
出来ればゆかりに倒して欲しいんだが……今の状況でそれが出来るか?
「ゆかり、大丈夫か?」
「も、問題ないわよ。ええ、全く問題ないわ」
その様子から見て、とても大丈夫なようには見えないんだが……まぁ、本人が大丈夫だと言うのなら、それを信じるとしよう。
実際、何かあったからといって毎回俺がどうにかしてやれる訳ではない。
この世界の原作がどうなっているのかは分からないが、後々俺がいない状況でタルタロスに挑む可能性というのは、十分に考えられる。
ましてや、他の仲間がいない……ゆかりだけでタルタロスに挑む可能性を考えると、やはり多少怯えていても、自分だけでどうにか出来るようになっておいた方がいいのは間違いない。
「そうか、じゃああのゾンビは任せるけど、いいか? その代わり他の2匹は俺が受け持つ」
「……分かった」
明らかに気が進まない様子だったが、それでもゆかりは頷いた。
うん? もしかして……実は怪談が怖いとか、そういう落ちだったりするのか?
ただまぁ、あのゾンビはゾンビに見えても、結局のところシャドウでしかない。
そういう認識を持っていれば、特に問題なく戦えると思うんだが……どうだろうな。
ともあれ、3匹のシャドウはこっちに近づいてきている。
そうである以上、早めに戦う準備を整えた方がいい。
「荒垣は下がって後ろを警戒していてくれ」
「ああ、分かった。……気をつけろよ」
こっちを心配するような一言を告げると、荒垣はそのまま俺達から距離を取る。
そして、シャドウが近づいてきたが、まだ向こうはこっちに気が付いていないというところで、俺は空間倉庫から取り出したゲイ・ボルグを手に取る。
「気をつけろよ」
短くゆかりにそれだけを告げると、瞬動を使って一気にシャドウとの距離を詰める。
瞬動の速度にはシャドウも気が付かなかったのか、囁くティアラがゲイ・ボルグによって貫かれ、そのまま消えていく。
返す刃――この場合は穂先か――を横薙ぎに振るい、マジックハンドはタルタロスの壁に強く叩き付けられ……やがてこちらも消えていく。
そうしてシャドウ2匹を倒した俺は、ゆかりの方に視線を向けるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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