恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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678部分:第五十三話 孟獲、七度捕らえられるのこと五
第五十三話 孟獲、七度捕らえられるのこと五
「けれどこれで捕まったら」
「はい、絶対に捕まりますから」
「安心して下さい」
二人がこう言った途端にあった。魏延が釣った。
「よし、来た!」
「嘘っ・・・・・・」
これには驚くしかない神楽だった。今度は釣りであった。
これで四度目だ。しかし諦めない孟獲だった。
五度目はだ。バナナを上から吊り上げていてだった。
「バナナにゃ!」
飛びつくとそこに眠り薬があって捕まる。だがやはり諦めない。
六度目はだ。また落とし穴だった。今度も引っ掛かったのだ。
「どうしてこんなところににゃ!?」
「また引っ掛かるか?普通」
「ちょっとないだろ」
趙雲と馬超も呆れてしまった。しかし捕まったのは確かだった。
だがまだ諦めない孟獲はまたしても逃がされた。しかし七度目はだった。
「今度はこれか」
「これなのね」
関羽と劉備がその罠を見ていた。通り掛かればそこに張った糸に反応してだ。吹き矢が飛んで来る仕掛けの罠を張っていたのだ。
「今度も確実にいけるな」
「そうよね、これまでの流れだと」
「けれどなのだ」
張飛は少しばかり困った顔になっていた。
「あいつ凄く諦めが悪いのだ」
「そうだな。六回も捕まっているのにな」
「何か可哀想な感じもするし」
関羽と劉備も末妹の言葉に応える。
「そろそろ終わりにしたいが」
「どうなのかしら」
「流石に。そろそろと思いますけれど」
「今度で七度目ですし」
孔明と鳳統も考える顔になっている。
「けれど孟獲さんのあの諦めの悪さって」
「物凄いです」
「そこまで諦めの悪い人はね」
「そういないと思います」
ミナと月も言う。
「けれど。変に力で訴えるよりも」
「ずっといいですよね」
「はい、そうです」
「その通りです」
軍師二人もそれが言いたいのだった。
「力で強制しても孟獲さんとの間に後までいざかいを残すだけです」
「それでは何にもなりません」
「城を攻めるのではなく心を攻めるのです」
「大事なのはそれです」
これが二人の狙いだった。
「ですからここはです」
「孟獲さんが本当にぎゃふんと言うまでです」
「やるしかないのね」
「どれだけ時間がかかっても」
黄忠と厳顔もここで考える顔になった。
「だからこうして何度も罠を張って」
「それでじゃな」
「しかしそれでもな」
「ここまで来たことを考えたらな」
趙雲と馬超は幽州からこの南蛮まで来た旅路を考えていた。
「これ位はな」
「何でもないか」
「幽州からか」
魏延にとってはだ。信じられない長さだった。
「この国のまさに北から南だな」
「そうだよ。その間本当に色々あったんだよ」
馬岱が驚く魏延に話した。
「袁紹さんのところや曹操さんのところにも行ったしね」
「二人共ややこしい人物と聞いているが」
「それに袁術さんのところにも」
「余計にややこしい人物と聞いているぞ」
これが彼女から見た三人だった。
「本当に色々あったのだな」
「確かに癖のある方々だが」
「悪い奴等ではないのだ」
関羽と張飛がそれは保障した。
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