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この素晴らしい世界にポケモントレーナーを!

作者:GBT
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3.原作主人公組と本作主人公

 
前書き
今回最初はカズマsideからです 

 
~カズマside~

皆さん始めまして。
俺の名前は佐藤和真、日本出身の16歳だ。
今俺はちょっとした出来事で死んでしまい、死後の世界で魔王を倒して欲しいと女神に頼まれ転生して異世界にやってきている。
そしてギルドに加入して冒険者となり、現在3日間でジャイアントトードという巨大なカエルを5匹討伐せよという初心者向けの簡単なクエストを受けているところだ。
しかしこれがまた上手く行かず、今目の前でパーティーメンバー2人がその討伐対象のカエルに食われている。
1人はアクアといって水色の長髪と瞳が特徴の俺と同い年くらいの少女で、俺が死後の世界で最初に出会った女神なのだが、人を小馬鹿にする態度にムカつき転生する際に「1つだけ好きなものを持っていける」というのを利用して俺と共にこの異世界に引きずり込み現在はアークプリーストという職業で俺と共に魔王を倒すために戦っている。
しかし残念なことにこの女神ちっとも役に立たず、クエスト初日に打撃が効きにくいというこのカエルに打撃攻撃をして倒すのに失敗し食われ、パーティーメンバーを募集し増やして再挑戦した2日目の今日も技に失敗してまたもカエルに食われる始末だ。
もう1人はめぐみんといって紅い瞳に黒い髪でいかにも魔法使いといった恰好をした職業はアークウィザードの中学生くらいの少女だ。
紅魔族という魔法使いのエキスパートと言われている種族で最強の攻撃魔法と言われる爆裂魔法というのを使えると言うことで俺とアクアが出したパーティーメンバー募集の張り紙を見て今日パーティーに加わった。
少し変わった名前だが、アクア曰く彼女達紅魔族はみんな変な名前であだ名のようなこの名前も本名らしい。
まあ今はその話は置いといて、そんな彼女の方もまた残念なことに例の爆裂魔法をカエル1匹に撃ったら魔力切れで倒れてしまい、アクア同様カエルに食われてしまったのだ。
なんでも爆裂魔法は撃つと全魔力を消費し1発打つと動けなくなるため1日1発が限度らしい。
結果、その爆音により地中で眠ってた別個体のカエルが目覚め現れ動けなくめぐみんはそのカエルに食われてしまい現在に至るというわけだ。

「お前らああああああああああ!!食われてんじゃねえええええええええええ!!」

俺は2人を助け出すため唯一の装備である片手直剣を手にカエルに向かって走り出す。
とりあえず先に食われてもう足首辺りまで飲まれているアクアの方を優先して攻撃する。
ちなみにこのカエル、何か食べている間は動けないみたいでその間に攻撃すれば簡単に倒せる。
クエスト初日にアクアが食われたときもそうやって倒した。
そしてその時と同じようにカエルを倒し、アクアを救出することに成功。

「ヒック…、ヒック…(泣)」

救出されたアクアは唾液まみれになって膝を付いて泣きじゃくる。
ホント役に立たねえなコイツ…。
アクアを救出したので次はめぐみんの番と思い、俺はめぐみんを食っているカエルの方を向く。
するとめぐみんの方ももうすでに足首辺りまで飲まれていた。
ヤベえ、早くしないと!!
そう思い彼女を食っているカエルの方に向かって急いで走り出す。
するとそんな時だった。

「ミミッキュ、あのカエルの腹に”シャドーボール”!!」
「え?」

突如どこからか声が聞こえ、更に何か黒いエネルギーの塊の球が飛んできた。
黒いエネルギー球は声のとおりめぐみんを食っているカエルの腹に当たり爆発、そしてその衝撃で食われていためぐみんが吐き出され、空飛ぶ何かがめぐみんを回収した。

「何!?何事!?」

突然の攻撃と竜(?)の出現にアクアも驚く。
そしてあれは何かと見てみると、それはどこかで見たことあるような尻尾の先に火がついた竜のような生き物で、その背中には黒いTシャツに青いジーンズで肩にまたどこか見覚えのあるようなぬいぐるみを乗せた俺と同い年くらいの少年が回収しためぐみんを抱えて乗っていた。

「ミミッキュ、”10万ボルト”!!」

そして少年から先ほど聞いたのと同じ声が聞こえ、肩のぬいぐるみがジャンプしてカエルに向かって電撃を放った。
さっきの声はあいつだったのか、てかあれぬいぐるみじゃなかったのか!?
さっきの攻撃もおそらく彼とそのぬいぐるみ(?)のものだったのだろう。
そしてぬいぐるみ(?)から放たれた電撃は再びめぐみんを食っていたカエルに直撃。
カエルは感電してピクピクと痙攣ししばらくして動かなくなった。
そしてカエルを倒したことを確認してか少年が竜(?)に乗ってこちらに向かって飛んできて、俺たちの近くに竜(?)を着地させめぐみんを抱えて降りてきた。

「大丈夫ですか?」

少年が俺たちの安否を確認する。
コイツはいったい何者なんだ?


~ユウキside~

リザードンに乗って爆発音のあったと思われる場所に飛んできた俺たちは、そこで俺と同い年くらいのジャージ姿の少年とカエルに食われてる2人の少女を発見した。
そしてカエルに食われてる2人を助けるため俺はリザードンでそこに近づいた。
とりあえず片方は無事なジャージの人が助けに向かったので俺はもう片方を助けることにする。
よし、リザードン…の技だと近くの彼まで巻き込まれそうだから…。

「ミミッキュ、あのカエルの腹に”シャドーボール”!!」
「キュ!キュ~、キュッ!」

周りに被害が出そうな技が少ないミミッキュに指示を出す。
そして”シャドーボール”は指示通りカエルの腹に当たりその衝撃で食われていた魔法使いみたいな恰好の少女が吐き出された。
よし、狙い通り!
そして俺はすかさず吐き出された魔女っ子を回収する。
どうやら怪我は無いみたいだな、ちょっとカエルの唾液でネチョネチョするけど今は我慢しよう。

「うぅ…、ここは?そしてあなたは誰ですか?」

回収した少女が気が付き俺に問いかけてくる。
しかし今はそれどころではない。

「話は後で、今はあのカエル倒しちゃうから。ミミッキュ、”10万ボルト”!!」
「キュ!キュ~、キュウウウウウウウウウウ!!」

少女からの質問を後にし、ミミッキュに次の技を指示する。
そしてこれもさっきのカエルに直撃し、カエルは感電して動かなくなった。
倒したことを確認し、俺はリザードンに指示してジャージの人のいるところに向かいその近くで着地した。
見た感じ怪我は無さそうだが一応安否を確認しておこう。

「大丈夫ですか?」

俺は少女を抱えてリザードンから降り、ジャージの人とそのジャージの人に助けられた水色髪の女の子に尋ねる。

「ああ、大丈夫。助かったよありがとう。」

どうやら本当に無事なようでジャージの人はお礼を言ってくる。

「お礼ならこいつに言ってください、俺は指示しただけなんで。」
「キュ。」

俺は頭に乗ってるミミッキュに視線を向け、ミミッキュも”シャドークロー”をやる時の手のようなものを出して自分の存在を主張する
ちなみにミミッキュのやつ、さっきまで肩にいたのだが”10万ボルト”指示してジャンプした後頭に乗り移ったので今はポジションが代わっている。
たぶん助けた魔女っ子に着いてる唾液を避けるためかもしれないが。

「それぬいぐるみじゃないんですね、使い魔ですか?見たことない魔獣ですが…。」

ミミッキュを見て魔女っ子が不思議そうにする。
まあこの世界にいない生物だから見たことないのは当然だろうが。

「こいつはミミッキュって言って俺の大事なポケモ…使い魔なんだ。」
「え?今ポケモンって言ったか?」

危うくポケモンって言いそうになって慌てて訂正するが、それをジャージの人が聞き逃していなかったようで俺にポケモンの事を問いかけてくる。
あれ?なんかポケモンのこと知ってるような言い方だな?

「ねえ、もしかしてその後ろの竜ってリザードンじゃない?」
「え?はい、そうですけど…。」
「こちらも使い魔ですか?リザードンと言いましたか、こっちも見た事ない竜ですね。アクアは知っているのですか?」
「え、うん。まあちょっとね。」

今度は水色髪の少女がリザードンの名前を言い当てる。
この子まで、何で知ってるんだ?魔女っ子の方は知らないみたいだけど…。
ここはこのすばって作品の世界でポケモンの世界じゃないはずだろ?
…!?もしかしてこの人達!
俺は一つの答えに辿り着き、気になったのでジャージの人と水色髪の少女に聞いてみた。

「あのもしかして、お2人って…俺の同類だったりします?」

同類というのはもちろん転生者の事である。
そしてその問いにジャージの人がいち早く返答した。

「同類って、もしかしてあんたも!?」
「はい。」

どうやら当たりのようだ。
なるほど、だからこの人ジャージなのか。異世界なのにおかしいと思った。
そういえばこの世界は元々登場キャラに転生者が多々いるって天界にいた時爺さんが言ってたっけ?
もしかしたら彼もその1人なのだろう。おそらく水色の方も。
あれ?でもポケモンの事知ってるしどうなんだろう?
もしかしてこの人も俺と同じように本当の現実世界からこの作品の世界に転生した人なのだろうか?
…まあ、どっちでも良いか。悪い人達じゃ無さそうだし。

「とりあえず、ここだとまたカエルに出くわすかもしれないですし一度町に行きませんか?」
「あ、ああそうだな。必要数討伐は終わったし、この話は町に戻ってからにしよう。」
「そうね、また捕食されたくないし。」
「同じく、早く戻りましょう。」

というわけで、満場一致で俺達は一度アクセルの町に向かう事にした。
ちなみにリザードンに乗っていこうと思ったが、人数が多かったのでリザードンをボールに戻して全員で歩いて(魔女っ子は動けないそうなので俺ががおんぶして)行く事にした。
ボールに戻したとき魔女っ子が「今のは何ですか!?その玉の中に吸い込まれたように見えましたが!?」と興奮していたがそれも町に戻ってから話すという事で納得してもらった。


…はぁ、ようやく町に向かえる。



 
 

 
後書き
ちなみにミミッキュは最後も勇気の頭に乗ってます。 
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