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魔法少女リリカルなのはエトランゼ番外編1 FATAL FURY

作者:南條 綾
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3部 宿命の戦い
宿命の戦い
  宿命の戦い

 俺が向かったのはこの町の象徴のギースタワー
その中を俺は走り最上階を目指した。
幾人の黒服の男が倒れていた
階の途中でライデンとビリーが倒れていたのできっとアンディとジョー兄が倒したものだと思う。
俺はとうとう最上階に来た時に

「バァァァン・ナッコォォォォ」

 テリーのバーン・ナックルが当たる瞬間全ての終わりを告げる停止と共にギースの左腕に吸収され、地獄の底のような逆の地面へと、その勢いのままに頭蓋骨を叩きつけられていた。

「ぐはっ」

 ギースは俺の方を向いた。

「あ・・・や・・・逃げろ!」

 ジョー兄は血を吐きながら俺にそう言ってきた。

「ジョー兄、大丈夫だって」

「小娘貴様は何者だ、どれだけ調べても気様の情報が入らぬわ」

「メイドの土産に教えてあげるよ。私の名前は南條 綾」

「南條・・・南條というと、バニングス系列の出向してきた男の娘か」

「大当たり、話すのもあれだから、行くよ」

「綾、まだ俺の戦いは終わってないぜ!」

「「テリー」」

「まさか、私の当身を食らって生きているとはなぁ、だがこれで終わりだ」

 ギースは腕を振り上げ、地を這う気の波を打ち出した。

「烈風拳」

 テリーに直撃寸前にテリーが構えを取った瞬間それらがかき消された。

「防いだというのか、あの構えはもしや」

 テリーはそのまま足を肩幅に広げ、腕も両方に広げた。
大地の気がテリーに集まってきた。

「八極聖拳最終奥義 旋風拳」

 テリーが回転した瞬間
テリーを中心とし、小型の竜巻となりギースに襲い掛かった。
だがギースも八極聖拳の気のガードで完全に防ぎ切った。
俺はテリーの敗北を感じた。
何故ならもうテリーに出せる技がなく
ギースにはまだ余力を感じたからだ。

「脅かしおって、最終奥義と言ってもにわか仕込みの技では私には勝てぬぞ!」

「ダメだ!気の放出が足りない。
根を張れテリー、母なる大地の慈愛を感じ体内に吸収するんだ」

 テリーはその時
ジェフの顔を思い出し、タンの顔を思い出し、そしてリリィの顔を思い出していた。
その瞬間テリーの体が光りだしテリーを中心に風があふれ出していた。
そしてテリーが一回転をした

「波動旋風脚」

 一陣の竜巻となり再びギースに襲い掛かった。
今度は防がれずに吹き飛んだ
そのままギースタワーの窓際の手すりに当たり、そのまま落下した。

 テリー自身殺意がなかったと言えば嘘になる。
だが、受け入れるには重過ぎるその結末に、
テリーは膝を突いて放心していた。

 俺たち全員放心していたと思う
いち早く回復したのは多分俺だった。
これも宿命だったのかもしれない。
助けようと思えば助けれた
だがあの一瞬。
身体が動かなかった
テリーの気に押されたのか
ギースが一瞬だけ俺の方を向いた感じがして動くなと言われたような気もした。
躊躇してしまったのだ。 
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