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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。

作者:炎の剣製
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0127話『潜水新棲姫の登場』

 
前書き
更新します。 

 





ようやく私達はE―1の攻略へと乗り出していた。
先日に狭霧も仲間にしたのでもう遠慮をすることは無いという事である。
それで先日の狭霧掘りから大幅にメンバーをチェンジしていた。
まず、那珂と阿賀野の二人は外してやはり先制対潜ができる五十鈴に代わってもらった。
那珂と阿賀野は装備によっては先制対潜は可能なのだが今回は電探も持たせる用途で対潜値が足らなくなってしまうからだ。
そしてお次は初霜を外して伊勢と瑞鳳に入ってもらった。
伊勢は二順要員として後は水上艦を倒す役目を担ってもらう予定だ。
瑞鳳も対潜装備と制空権を確保してもらった。
よってメンバーは五十鈴、伊勢、瑞鳳、朝霜、リベッチオ、朝潮の六名になった。
すぐさま六名を執務室へと呼んで作戦会議をする。

「―――それで今回は先日に引き続き対潜警戒をしてもらいたいのだけどどうやら今回の深海棲艦のボスには新顔がいるらしい。よって十分に気を付けてもらいたい」
「それでも五十鈴達ならだいぶ楽な敵なんでしょう……? 任せてください」

そう言って五十鈴は力強い笑みを浮かべる。
やはり対潜番長として心強いものだな。

「司令官。先制対潜は五十鈴さんに私と朝霜さん、リベッチオさんでお任せください」
「そうだぜ。あたいもこんな時じゃないと活躍できないかんな」
「そうだよー。でも今更だけどリベをこんな序盤で使ってよかったの……?」

リベッチオがそんな事を言い出す。
なぜそうなるのかというとやはり懸念しているのだろうな。
舞台は欧州。
よって自身がルート固定のメンバーになるかもしれないという事を。

「その辺に関しては大丈夫だ。今回はさすがに無理して甲種勲章を狙っていくほどうちの戦力は充実しているとはまだまだ言い難い……。だから後半ではおそらく丙作戦か乙作戦でやると思うからまたリベッチオの出番があるかもしれないという事だ」
「そっかぁ。わかった!」

それでリベッチオは納得をしたのだろう。もう発言は控えたようだ。
次に瑞鳳が前に出てきて、

「でもやっぱり大規模作戦ともなると北上さんや大井さん等雷巡を複数持ち、それに二航戦の二人も複数持って挑んでいる提督が多そうですよね。
うちはどちらも一隻しかいませんから……」
「そうだ。だから送られてくる情報によると結構先の海域では多用されていると聞く。うちはこの作戦が終わったら来年に控えて駆逐艦の大幅な強化も念頭に入れて二隻目以降を解禁しようと考えている」
「そっか……。やっぱりそうなってくるんだよね」

それで伊勢は少し声のトーンを落として話す。
前にも言ったと思うけどうちでは二隻持ちはそう珍しい話ではないので伊勢もこれ以上は口出しはしてこないのだろう。
ありがたい話だけどね。
でも最後に一言。

「でもさ、提督。育てるのはいいけどしっかりと愛情も持ってあげてね? そうでないと目的の為だけに使われるだけじゃ北上や大井が可愛そうだからさ」
「……わかっている。しっかりと接していくよ。安心してくれ」
「そっか。ならいいんだ。私からは以上だよ」
「よし。それじゃ話を戻してさっそくだけど攻略に乗り出してもらいたいと思っている。よろしく頼む」
「「「了解」」」

それで六人は出撃していった。






私は少し不安に感じていた。
出撃した後もそれは思っている。

「提督は、もしかしたら朝潮とかも二人目を作るかもしれないね……」
「そうなのですか、伊勢さん……?」
「うん。朝潮は本人の前で言うのもなんだけど改装設計図も使わないで広範囲によって運用できる子だから育てるとしたら候補に入るのは目に見えているからね」
「そうですか……。ですが構いません。朝潮も司令官の事は信じていますから」

そう言って朝潮は真面目にそう答えていた。
やっぱり真面目だなぁと思いながらも、

「だけど提督は私達の事はないがしろにだけはしない人だからきっと大丈夫だとは思っているんだけどね……」

私はみんなに聞こえるようにそう話す。
それにすぐさま朝霜が反応してくる。

「まぁ伊勢さん。そう難しく考えることはないんじゃないのか? 同一人物とはいえ仲間が増えると思えばいいじゃんか……? そんな事を言ったら潜水艦の奴らは今更だぜ?」
「そうだよ! 瑞鳳だって私含めて二人いるんだから」

そうなのである。
貴重な高速軽空母枠で瑞鳳も二人いるんだよね。
提督曰く軽空母の育成が粗方片付いたから新たに育てたそうだけど真相はどうやら……。

「ま、なるようになるか」

私はそう言って小難しい事を考えることはやめた。
どのみち戦力が増えるのは歓迎だから提督の考えも否定はしないだろうし。
そんな事を思っていたら旗艦の五十鈴が、

「そろそろ作戦海域に入るわ。みんな、注意してね」

それで私達は散らばっていた思考を集中させて作戦へと挑んでいった。
そして何度か深海棲艦の群れを倒す事に見えてきたこのエリアのボスの姿。

「アナタタチハ……トオ……サナイカラ……」

どうやら潜水艦の深海棲艦の新顔らしい。
提督の情報通りだね。
それで戦闘が開始されて、さっそくその深海棲艦は先制雷撃を撃ってきた。
それで驚く。
いつもの潜水棲姫だったら先制雷撃は撃ってこないのに今回の新顔は撃ってきたという事実に深海棲艦も進化をしているんだなという感想を持った。
それでも当たらなければどうという事はない。
なんとか避けて随伴艦を倒しながらもなんとか潜水新棲姫を倒すことに成功した。

「マダマダ……ヤラレナインダカラ……!」

そう言って一度は引き下がっていった潜水新棲姫。
子供の姿を模しているからやはり精神年齢が低そうではある。
少しやりづらいけどしょうがないよね。
それで何度か倒していく内にラストダンスに入ったのだろう。
少し表情が切迫していながら、

「トオ……サナイッテ……イッタヨォッ……!」

どうやら彼女も後がないらしく随伴艦も強化されていた。
だけど私達もここでやられるわけにはいかないんだよね。
それで五十鈴達の攻撃がさく裂していき、ついに潜水新棲姫を倒すことに成功した。
そして潜水新棲姫は驚愕の表情をしながらも、

「……ヤラレテ、シマッタ……」

そう言って沈んでいったのであった。
やっぱり子供の姿だから罪悪感を感じるけどもう分かり合えないのだから仕方がない事なのである。

「提督。潜水新棲姫を打倒する事に成功したわ」

五十鈴が提督に報告をしているのだろう、それで私達は周囲を警戒しながらも鎮守府へと帰っていったのであった。


 
 

 
後書き
装備さらし。

五十鈴   四式水中聴音機、三式爆雷投射機、32号対水上電探
伊勢    試製41㎝三連装砲×2、試製晴嵐、晴嵐(六三一空)
瑞鳳    九七式艦攻(九三一空)、天山(九三一空)、彗星(江草隊)、彩雲
朝潮    四式水中聴音機、三式水中探信儀、三式爆雷投射機
リベッチオ 四式水中聴音機、三式水中探信儀、三式爆雷投射機
朝霜    四式水中聴音機、三式水中探信儀、三式爆雷投射機



今回は少し大規模作戦事情で考えさせられました。
明らかに足りない駆逐艦の練度。
改二にはなっているけどそこで練度が止まっている艦が多いんですよね。
さらには優位に進めるためには雷巡を複数持ちが当たり前を前提にしないと辛い現状。
今まで一隻持ちでしたけど今回の件で少し考えを改めさせられました。
なのでイベントが終わったら最低一隻ずつ育てようと考えています。




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