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遊戯王ARCーV 宝石商一家の長男が征くデュエルロード

作者:須佐男
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2話 馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前

 
前書き
自分にしては割と長くなりました。
毎回これ以上の文量で更新したいものです。

デュエル中のミスなどは発見したらご指摘いただければ幸いです。
 

 
「レディース&ジェントルメーン!!」

(……あれ、これもしかして俺の負けフラグ?うっそだろお前(大草原))

皆さんこんにちは、後攻1ターン目で相手が勝ち確の時の決め台詞を口にしました、光津真也です。EMといえば火力上げて殴る脳筋のイメージしかない光津真也です。

(いやいや、オネスティある時点で打点は4300出せるし、伏せもあるし…)
『説明は死亡フラグ。はっきりわかんだね』
(大人しくデッキで待ってろ)


「相手な場には下級モンスターとはいえ低くない打点のモンスターに3枚の伏せカード、迂闊に攻めればこちらが危ない!しかし、私達はそれを突破してみせましょう!」


『遊矢兄ちゃんのエンタメデュエルだ!』
『よっ待ってましたぁ!!痺れるゥ!!』
『頑張れぇ!遊矢ぁ!!熱血だぁ!!……で、あの少年は?』

あ、観客増えてる。

「まずは下準備!手札より[EM ドクロバットジョーカー]を召喚!その効果によりデッキより当座の目玉、[オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン]を手札に加えます!」

EMドクロバットジョーカー
レベル4 闇
1800/100

サーチエンジン来たぁぁ!!!
通常召喚時限定とはいえ広いサーチ範囲を持つ制限カード。しかし現状ペンデュラムモンスターを持っているのは遊矢一人のためおそらく無制限。おぉ恐ろしい…!!

しかもサラッとエース来てるし。このタイミングで呼ぶってことはもう召喚するカードーーーペンデュラムカードが手札にあると考えられるな。

「さて、これより開演です!私は手札からスケール1の[星読みの魔術師]とスケール8の[時読みの魔術師]をペンデュラムスケールにセッティングし、ペンデュラム召喚!皆さん拍手でお迎えください、[EM ハンマーマンモ]![EM パートナーガ]!そして、[オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン]!!」
オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン
レベル7 闇
2500/2000

EMパートナーガ
レベル5 地
300/2100

EMハンマーマンモ
レベル6 地
2600/1800

現れたのは三体のモンスター。
確かパートナーガは打点上昇だっけ。
で、ハンマーマンモは…何だっけ。

ともあれ、バトルが始まってしまえば星読みと時読みの効果で伏せが使えない。
アレはバトル中に発動して魅せたかったが仕方ないな…

「パートナーガの効果!このモンスターの召喚、特殊召喚成功時に自分のモンスター一体の攻撃力を、場のEMモンスター×300アップさせます!この効果で、オッドアイズの攻撃力を600アップ!」

オッドアイズペンデュラムドラゴン
ATK 2500→3100


「なるほど、これがペンデュラムモンスター。お前のエンタメデュエルの象徴ってわけか」

余裕かまして先輩ヅラ。
遊矢のあと手札一枚は気になるけどこのターンは負けないもんね!余裕だもんね!(震え声)

「ええ、彼らこそ私の頼もしい仲間達です!では、バトーーー」

「おっと、そいつは待ってもらおう。俺の方にもエアーマン以外の頼りになる仲間がいてな」

「このタイミングで…?真也さんのデッキは融合デッキなんじゃ…?」

「まぁそうだけどな。変わり種がいるんだ、見せてやるよ……速攻魔法発動、[マスク・チェンジ]!!」

俺がその発動を宣言すると同時にエアーマンが光りだす。俺はエアーマンの邪魔にならないよう、近くの柱の横棒の上に飛び降りた。

「チェンジ…?融合じゃないのか!?」

「このカードは場の[HERO]モンスターを、同じ属性の[M・HERO]へ変身させる!HEROらしいカッコいい変身を見せてやれ、エアーマン!」

エアーマンは俺の言葉に応じるようにさらに強く光りだし、次々と新しい装甲を纏い、姿を変えていく。

「駆け抜ける疾風よ、英雄に宿りて敵を惑わせ!!変身召喚![M・HERO カミカゼ]!!」

M・HERO カミカゼ
レベル8 風
2700/1900

現れたのはエアーマンとは異なる緑色の戦士。相手の攻撃を制限し、戦闘破壊耐性を持つ場持ちのいいモンスターだ。

『変身召喚……カッコイイ!!』
おぉ、子供からも大好評だ。よかったよかった。
『変身…痺れるゥ!!』
さっきから痺れてばっかだなあの子。

「変身召喚とは言ったがこいつらも融合モンスターだ。さて、遮って悪かったな。俺のとこもメインキャストの一人に登場してもらったとこでバトルといこうか?」

「……あ、あぁ!ハンマーマンモで伏せを手札に戻すつもりだったけど、ここは攻める!!オッドアイズで、カミカゼを攻撃!この時、星読みと時読みの効果でペンデュラムモンスターのバトル中、魔法罠を封じる!ホロスコープ・ディビネイション!インバース・ギアウィス!」

遊矢が乗ったオッドアイズが飛び上がり、カミカゼにブレスを撃つ構えをする。
しかしーーー

「〈螺旋のストライクバースト〉!!」

「〈ソニック・カノン〉」

「よし、これでーーーなっ!?」

遊矢が見たのは、オッドアイズのブレスを突き破ってきた、光に包まれたカミカゼだった。直後ーーー

「ぐっ!?オッドアイズ!!?」

遊矢
LP 4000→2100

零距離でカミカゼの掌底から放たれた攻撃を受けたオッドアイズは破壊され、乗っていた遊矢は放り出される。

『え、今何が…!?』
『見て!あのお兄ちゃんのモンスターの攻撃力が!!』

M・HERO カミカゼ
ATK 2700→5200

「攻撃力が2500も上がっている…!?」

「遊矢、俺がさっきエアーマンの効果で手札に加えたモンスターを覚えているか?」

「……オネスティ・ネオス、ですよね?」

「そうだ。俺はあのモンスターの効果を使った。〈手札からこのカードを捨てる事で、場の[HERO]モンスターの攻撃力をターン終了時まで2500アップさせる〉効果をな」

「!!?そんな強力なモンスターが…」

「星読みと時読みの効果で反撃を封じたのは見事だ。しかしモンスター効果までは対策できてなかったようだな。…カミカゼがモンスターゾーンにいる時、相手は1ターンに一体でしか攻撃できない。さあ遊矢、何かできることはあるか?」

カミカゼには相手モンスターを戦闘破壊し墓地へ送ると一枚ドローできる効果があるが、ペンデュラムモンスターはエクストラデッキに行くのでこの効果は今は意味がないな。

「くっ、俺はこれでターンエンド!頼む、ハンマーマンモ!」

遊矢は次にハンマーマンモに乗り、アクションカードを探し始めた。

「それじゃ、俺のターンだ。ドロー。……ふむ」

引いたカードは[E・HERO ブレイズマン]。折角だからE・HEROの融合体も出しますか。

「俺は手札から[E・HERO ブレイズマン]を召喚。効果によりデッキから[融合]をサーチし、発動!融合するのは場のブレイズマンと手札の[E・HERO バブルマン]!」

さぁ、このデッキのエースの登場だ!

「汝、無慈悲なる執行者!全てを凍て付かせ、ゼロへと帰す絶対の力![E・HERO アブソルートZERO]!!」

E・HERO アブソルートZERO
レベル8 水
2500/2000

並び立つ二体のHERO。うーん圧巻。


「あの時とは違う融合モンスター…!」
「アイツは呼び出すのに少し準備が必要だからな。けど、こいつも強いんだぜ?ーーーさぁ、バトルだ。行け!」

俺の宣言と同時に二体のHEROは相手モンスターへ飛びかかる。

「カミカゼでハンマーマンモを、ZEROでドクロバットジョーカーを攻撃!」

「させない!Aマジック、[回避]!ハンマーマンモへの攻撃を無効に!」

「だがZEROの攻撃は受けてもらう!ドクロバットジョーカーは撃破する!」

アブソルートZEROの氷の刃がドクロバットジョーカーを切り裂いた。

遊矢
LP2100→1400

「倒し切れなかったか。俺はこれでターンエンドだ」

真也
LP4000


アブソルートZERO
2500/2000
カミカゼ
2700/1900

伏せ二枚



遊矢
LP1400



ハンマーマンモ
2600/1800
EMパートナーガ
300/2100


ペンデュラムスケール
1 星読みの魔術師
8 時読みの魔術師




「くっ、やっぱり強いな真也さん!でも、まだ俺も負けちゃいない!俺のターン!」

さっきの口調も忘れて楽しそうにドローする遊矢。さぁ、果たして大逆転劇は見られるかな?

「俺はセッティングされてるスケールで、ペンデュラム召喚!甦れ、[オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン]!そして手札から[EM ウィップバイパー]!」

EM ウィップバイパー
レベル4
1700/900

げっ、ウィップバイパーか!
打点下がるのはキツいな…

「ウィップバイパーの効果でカミカゼの攻撃力と守備力を入れ替える!」


カミカゼ
2700/1900→1900/2700

「だがカミカゼは戦闘破壊されず、相手は一体でしか攻撃できない!」

「けどダメージは通る!行け、オッドアイズ!〈螺旋のストライクバースト〉!」

今回ばかりは手札も無く、伏せの発動も封じられるため大人しく攻撃を受けるしかない。
ーーーアクションマジック封じと考えるとなかなかアクションデュエル殺しだなあの魔術師二体。

「オッドアイズの効果により、戦闘ダメージは二倍だ!〈リアクション・フォース〉!!」

「ぐっ…!!やるじゃないか!」

真也
LP4000→2800

『よし!遊矢兄ちゃんもダメージを与えた!』
『これで次のあの人のターン、ウィップバイパーを使えば遊矢兄ちゃんのオッドアイズに勝てるモンスターはいなくなる!』

…確かに、この盤面のままじゃダメだろうな。

「俺はこれでターンエンド!」


「やってくれたな遊矢。このままじゃちょっと厳しそうだ。けど、大人しくやられてはやらないぞ!俺のターン!!」

……このカードか。
ぶっちゃけ[zero]を素材にすればゲームエンドまで行けるが…

「俺は、フォーム・チェンジ]を発動!場のHERO融合モンスターをエクストラデッキへ戻し、そのモンスターと同レベルで名前の異なるM・HEROを[マスク・チェンジ]による特殊召喚扱いで特殊召喚する!新たな力を得ろ、カミカゼ!変身召喚!」

舐めプと言われても仕方ないが、やっぱりラストはエースで決めたいしな。今回の変身召喚はアシストの為だ。

「眩き閃光よ、英雄に宿りて敵の牙を断て![M・HERO 光牙]!」

M・HERO 光牙
レベル8 光
2500/1800→4500/1800

現れたのは金色の仮面の英雄。
相手の場のモンスターの数×500、攻撃力が上がるが、あくまでも今回はアシスト。


「攻撃力、4500…で、でもウィップバイパーの効果がある!」

「確かにそいつは厄介だなぁ。でも、それで凌げるラインはこの時点でとっくに超えちまってるぜ?……バトルだ、光牙でウィップバイパーを攻撃」

「!!?そっちから狙ってきたか!ウィップバイパーの効果でアブソルートZEROの攻守を入れ替える!」

アブソルートZERO
2500/2000→2000/2500

アブソルートZEROに毒液をかけた後、ウィップバイパーは光牙に破壊された。

「ウィップバイパーが守備表示で良かったな。……まあこの際関係無いが」

「何だって!?」

「光牙の効果は自己強化の他にもう一つあってな。光牙の効果発動。対象はオッドアイズだ。断て、光牙」

オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン
2500/2000→0/2000

「なっ!?オッドアイズの攻撃力が!?」

「光牙は墓地のHERO一体を除外する事でそのモンスターの攻撃力分、効果対象としたモンスターの攻撃力を下げるんだ。俺はオネスティ・ネオスを除外した。ーーーさ、お互いのエースの一騎討ちでフィナーレといこう。行け、アブソルートZERO!〈瞬間氷結〉!!」

「アクションマジック、アクションマジックは…くそっ、見つからない!でも、最後まで下は向くもんか!!オッドアイズ、〈螺旋のストライクバースト〉ォォォォ!!!」

ZEROの氷の刃と、オッドアイズのブレスが激突しーーー

氷の刃が、龍を切り裂いた。



遊矢
LP1400→0





「あぁ負けたぁぁぁ!!!」

座り込んで悔しがる遊矢。しかし笑顔だ。

「見事だったぞ遊矢。最後までカッコよかったじゃないか」

「へへっ、ありがとう真也さん!やっぱり真也さん強いですね!」

「もう敬語使わなくてもいいぞ。デュエル中みたいにさ」

「あぁ、じゃあそうするよ!とりあえずロビーに戻ろう!」

「そうだな。流石に疲れた…」


お互い、いいデュエルが出来たと満足し、アクションフィールドを出た。


出た、のだが……


「ゆ、遊矢…」

「なるほど、その少年が榊遊矢ですか」

ロビーに居たのはオレンジ色の髪の暑苦しそうなおっさんと、奇抜な髪型の厚化粧のオバさんがいた。


(嘘だろ、オイ…)

真澄が言うにはLDSの襲撃は明日以降だった筈。予定が早まるのは想定外だった。
そして、妖怪厚化粧ババアがいるということは、つまり高確率でーーー

「本当にここに来たのね、兄さん」
「真澄…」

あぁ〜…やっぱりいたかぁ…

LDSの各召喚法コースのエース。
その一人であるウチの妹、光津真澄もそこにいたのだった。 
 

 
後書き
次の話は消えていないので手直しするだけなのですが、
デッキも変わったため投稿は少し時間がかかるかもしれません。 
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