悩みは肩凝り
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第二章
「凝るものは凝ってて」
「今もなのね」
「肩が凝ってて」
「それで苦しいのね」
「そうなの、何かいいことないかしら」
肩凝り解消のそれはというのだ。
「一体ね」
「ううん、そうね」
「私達もそう言われると」
「どうしていいかわからないわ」
「ちょっとね」
ヨガやストレッチをしても解消出来ないならというのだ、それでだった。
友人達も返事に困った、それで麗子は暫く夏の肩凝りに悩んでいた。その中で家にいた時にだ。
母親にだ、こんなことを言われた。
「あっ、今日お風呂だから」
「シャワーじゃないの?」
実は麗子はシャワー派だ、これは夏でも冬でも変わらない。
「今日は」
「そうよ、お父さんが入りたいっていうから」
「またどうしてなのよ」
「最近腰の調子がよくないらしくて」
それでというのだ。
「お風呂で温めて」
「腰をなおしたいの」
「そうらしいから」
だからだというのだ。
「お風呂だから」
「そうなの」
「麗子もよかったら入ってね」
こうも言った。
「いいわね」
「別にいいわよ」
麗子は最初は断った。
「私いつもシャワーだしね」
「そうだったわね、けれどね」
「気が向いたら?」
「入りなさい、腰にいいのは確かだから」
「温めるから」
「身体は冷やすより温める方がいいのよ」
それでというのだ。
「だからね」
「私もなの」
「入りなさい、言ったけれど身体は温める方がよくて」
「ひょっとして肩にも」
「いいわよ」
その肩凝りにもというのだ、麗子が悩んでいる。
「それもいいから」
「それじゃあ」
「そう、よかったら入ってね」
「そうしようかしら」
麗子はこの時は軽く返しただけだった、そして。
風呂場に入った時にだ、浴槽に湯が入っているのを見てだった。
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