| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

Turn:5 逆境の中で輝いて

 
前書き
ミライと共にU-20を目指すミツキ
ファイターとして十分な経験を持つ彼女だが大きな大会は初めて
ミキたちとのファイトで実力の違いを思い知ってしまう
迷いを振り切るためミツキが挑むのはなんと……… 

 
クロスオーバー・ドラゴンの担いだ巨大な銃から攻撃が放たれる
それに対してイフェメラルワンド・ドラゴンは杖を鳴らして光を放つ
更にウルルが手をかざしイフェメラルワンドを庇うように現れた
その光景を見ながらミツキは自分がどんどん遠ざかっていくのを感じた
「待って!………置いていかないで!」
次の瞬間ミツキは自分の部屋のベッドで目を覚まし飛び起きた
突然のことで考えが回らず頭を抱えていると違和感を感じ手を見た
「こんなに汗をかいている………今までこんなことなかったのに」

Turn:5 逆境の中で輝いて

市内の体育館で行われているフェンシングの教室へとやってきたミツキ
「こんにちは~」
「ミツキ!久しぶりじゃないか!」
指導者の男性が真っ先に気付いて声をかける
モデルの仕事が忙しくなかなか来れないミツキだが実力の方は確かだった
「はぁっ!」
ミツキの鋭い突きが決まり勝利を告げる旗が上がる
尻餅をついてしまった対戦相手の少年に手を伸ばすミツキ
「やっぱりミツキはすごいな、俺だって強くなったと思ったのに」
「こちらこそ、途中何度もヒヤッとしたよ」
握手してお互いの健闘をたたえ合っていたミツキ
「おーいミツキー!携帯鳴ってるぞー!」
「えっ!?ちょっとごめん」
ベンチで待機していた別の少年の言葉にミツキは慌てて駆け寄る
「えっと………やったぁ、ナイスタイミング」
届いていたメッセージを確認したミツキは思わずその場でガッツポーズをとる
母からのそのメッセージには今日はお父さんが早く帰ってくる、とのことだった

この日綺場家では家族そろっての夕食となっていた
「そう言えば聞いたよ、ミツキはU-20に出るんだって?」
父の問いかけにミツキは頷いた
「うん、ミライさんと一緒に」
「そういやあいつ、ユウカさんが海外に行って今年はチャンピオンシップ出られなかったんだよな」
ミツキの言葉を聞き隣で食べていた兄のハジメが呟いた
「そう言えばミツキ、今日フェンシングの教室行ってたみたいだけどなんか悩み事?」
「ん?なんで?」
「とぼけても無駄よ、あなたがあそこに行くのって大抵何かに行き詰った時じゃない」
「そうなのかい?」
アムの言葉を聞いてシオンも心配そうにミツキを見つめるが
「本当に大丈夫、それよりお父さん!せっかくだから晩御飯の後で私とファイトしようよ!」
ミツキの言葉にシオンはしばし考え込むと
「よし、じゃあ本当に大丈夫かどうかそこで判断するとしようか」

シオンの書斎に場所を移しテーブル越しに向き合う二人
「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」

「練磨の騎士 アレクトス」
「青雲の宝石騎士 ヘロイーズ」
ユナイテッドサンクチュアリの白亜の城
共にロイヤルパラディン同士のファイト
「ライド!逆風の騎士 セリム!」
「ライド!呼声の宝石騎士 クリスティーン!更にもう一枚クリスティーンをコール、アタック」
リアガードのクリスティーンがセリムに一太刀浴びせかける
【天命の騎士 アルトマイル】トリガーなし
ふらついたところでヴァンガードのクリスティーンが飛び上がりながら剣を振り上げる
「ドライブチェック」
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
鮮やかな連続攻撃がセリムに決まる
「やってくれるね」
【飛燕の騎士 クロウス】トリガーなし
【ヒーリング・ペガサス】ヒールトリガー
「ゲット、ダメージ1回復」
「えー!?」
得意の速攻が決まったかと思ったミツキだったがシオンの方が一枚上手だったようだ
「ライド!反攻の騎士 スレイマン、更にシシルスをコール、スレイマンでヴァンガードにアタック」
「ガード」
先ほどトリガーチェックで引いたノーブル・スティンガーでスレイマンの攻撃をガードするミツキ
これでこのアタックはヒットしないが
「いいのかい?得意のリミットブレイクを狙いに行かなくて」
「知ってて言ってるでしょ、お父さん」
ダメージ4以上で発動するリミットブレイク
ミツキの得意戦術ではあるもののそれが生きるのは先行の場合
それにダメージが足りなかったとしてさばるみーをコールすれば解決する話だ
「まあね、ドライブチェック」
【厳戒の騎士 レギウス】トリガーなし
「それじゃあ次はアレクトスのブーストしたシシルスでアタック」
「それはノーガード、ダメージチェック………あっ」
【誠意の宝石騎士 バートラム】クリティカルトリガー
だがシオンのアタックはこれでおしまい
意味のないトリガーになってしまった
「アルトガロにライド、クリスティーンでシシルスにアタック」
「まあるがるでガード」
「ヘロイーズのブーストしたアルトガロでアタック!」
飛び上がったアルトガロが振りかぶった剣で思い切りスレイマンに斬りつけた
「ドライブチェック」
【熱風の宝石騎士 シンベリン】トリガーなし
アルトガロの攻撃が決まり膝をつくスレイマン
【飛燕の騎士 クロウス】トリガーなし
ダメージはこれで3対1
今の所ミツキが優勢だ
「すごいなミツキ、いつの間にこんなに強くなったんだい」
「えへへ、だってせっかくミライさんが誘ってくれたんだもん」
ミツキのその言葉に彼女が強くなった原動力を垣間見るシオン
「なるほどね、じゃあこちらも全力で行くよ」
そう言って反撃のためカードを引くシオン
「君臨せよ!我が新たな剣!ライド!天命の騎士 アルトマイル!」
光剣を手にミツキのヴァンガードを見据えるアルトマイル
「エスコート・イーグルをコール、ヴァンガードにアタック!」
エスコート・イーグルは翼を広げ大きく旋回しながら向かっていく
「ガード!」
シンベリンがそんなエスコート・イーグルに向けて飛びかかる
「天命の騎士 アルトマイルでアタック!」
フェンシングに似た構えで向かってくるアルトマイル
「ツインドライブ」
【青天の騎士 アルトマイル】トリガーなし
【要撃の騎士 レドン】トリガーなし
「ダメージチェック」
【宝石騎士 そーどみー】トリガーなし
アルトマイルの攻撃を受けふらつくアルトガロ
更にシシルスが短剣を構え向かってくる
「アレクトスのブースト、シシルスでアタック」
「ノーガード、ダメージチェック」
【涼風の宝石騎士 アルトガロ】トリガーなし
「スタンドアンドドロー」
手札を確認するミツキ
ドローしたのはグレード2のトレーシー
手札にグレード3は1枚だけ、ユニットも少ない現状でストライドが有効な手段には思えなかった
「でも、いいんだ………だって、リミットブレイクが私のスタイル!ライド!導きの宝石騎士 サロメ!」
凛とした佇まいで剣を構えるサロメ
その姿にアルトマイルも満足げに笑っていた
「エスペシャルカウンターブラスト、そーどみーをスペリオルコール、更にそーどみーのスキルでさばるみーをコール」
一気にユニットを並べ得意な展開に持ち込むミツキ
「ヘロイーズのブースト、サロメでヴァンガードにアタック!リミットブレイク!」
剣を構え向かっていくサロメだったが
「完全ガード!」
そこはシオンが上手、完全ガードでミツキの攻撃を止めてきた
「ツインドライブ!」
【必中の宝石騎士 シェリー】トリガーなし
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
「そーどみーでアタック」
「ノーガード」
【月桂の騎士 シシルス】トリガーなし
腕でそーどみーを受け止めるアルトマイル
続けてトレーシーが向かってくるが
「ガード!ナイト・オブ・フラッシュ!」
この攻撃は防がれてしまう
「成長したね、ミツキ、だからこそ僕も、今の君にふさわしいユニットで相手をしてあげるよ」
Gゾーンに手を伸ばし目を閉じて小さく笑うシオン
「正しき者よ!その輝きをもって、すべてを打ち倒せ!ストライド・ザ・ジェネレーション!光輝の剣 フィデス!」
「フィデス………そのユニットは………」
その名前には聞き覚えがあった
小さい頃一度だけ見せてもらった綺場の家宝である古い剣
その名前も確かフィデス………
「光輝の剣 フィデスのスキル発動!Gゾーンのフィデスを表に、手札を一枚捨て山札からグレード2のユニットをコール!要撃の騎士 レドン!」
エスコート・イーグルの後ろに現れるレドン
「さらに、勇敢の能力を持っているユニットをコールした時1枚ドロー、レドンのスキル、アルトマイルのヴァンガードがいる時カードの効果で登場したことでパワー+3000、更にGゾーンに表になっているカードがあるなら手札を1枚捨てることでブーストを得る」
次々とスキルを連携させるシオン
「続けてバトル、アレクトスのスキルで自身をソウルに移動することで1枚ドロー、このターンの間勇敢は常に有効になる」
シオンが得意とする戦術、勇敢
本来は手札3枚以下という厳しい条件を持つ
だがアレクトスのスキルでその条件を無理やりクリアしてしまおうという
何とも思い切った戦術をとる
「シシルスでサロメにアタック!レドンの勇敢によりパワー+3000!」
「そーどみーでインターセプト」
「光輝の剣 フィデスでアタック!」
フィデスの攻撃、ミツキには防ぐこともできる、だがダメージはすべて裏の状態、ここは
「ノーガード」
剣を構えるフィデスに対して身構えるサロメ
「トリプルドライブ!」
【青天の騎士 アルトマイル】トリガーなし
【ヒーリング・ペガサス】ヒールトリガー
「ゲット!ヒールトリガー!パワーはエスコート・イーグルに、サードチェック」
【月桂の騎士 シシルス】トリガーなし
フィデスの一撃がサロメに決まる
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
「エスコート・イーグルでアタック」
続けざまに飛来したエスコートの攻撃もサロメは受けその場に倒れてしまう
【導きの宝石騎士 サロメ】トリガーなし
ダメージ5まで追い詰められたミツキ
一方のシオンはヒールトリガーで回復してダメージ2
「スタンドアンドドロー」
ミツキの手札に来たのはアシュレイのカード
そしてフィールドのトレーシー、更に自身の手札を見てミツキは確信した
ここはあのユニットを使うべきだと
「今こそ刻め!新たなるエピック!我が望む世界を掴み取れ!ストライドジェネレーション!飛天の聖騎士 アルトマイル!」
飛天の聖騎士 アルトマイル
ミツキがシオンから受け継いだユニット
二人をつなぐ絆の証のようなカード
「スキル発動!Gゾーンのアルトマイルを表に!このターン前列のユニットはパワー+3000!さらに手札からトレーシーをコール!」
互いに向き合う2体のアルトマイル
ミツキはそのまま突っ込んでいく
「ヘロイーズのブースト!飛天の聖騎士 アルトマイルでアタック!」
手札を確認したシオンは満足げに笑みをこぼした
「ノーガードだ」
「トリプルドライブ!」
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「クリティカルはヴァンガード!パワーは右のトレーシーに」
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「パワーは左のトレーシーに」
【涼風の宝石騎士 アルトガロ】トリガーなし
何とクリティカルを2枚引いたことによりヴァンガードはクリティカル3
一気に3ダメージ与えることとなった
「ダメージチェック」
【月桂の騎士 シシルス】トリガーなし
【夢の運び手 ベレヌス】クリティカルトリガー
【夢の運び手 ベレヌス】クリティカルトリガー
「パワーはヴァンガードに」
「さばるみーのブースト!トレーシーでアタック!」
「ガード!シシルス、セリム」
トリガーが2枚のったことにより通常より少ないシールドで防ぐことが出来た
「もう一度トレーシーでアタック」
「エスコート・イーグルでインターセプト、勇敢の効果でシールド+5000」
ミツキは全力で攻撃したがあと一歩届かなかった
「ファイナルターン!」
シオンの宣言に身構えるミツキ
このファイト、シオンは本気で来ている
「天命の騎士 アルトマイルのスキルで手札のスカウティング・オウルをコール、パワー+4000、ストライド・ザ・ジェネレーション!」
シオンがストライドしたのは白と青で彩られた肉体を持つドラゴン
その姿にミツキも思わず見とれてしまった
「神聖竜 ブレイブランサー・ドラゴン!ストライドスキル、厳戒の騎士 レギウスをスペリオルコール!パワー+4000!」
レギウスは完全ガード能力がある
にもかかわらずコールした、文字通りこのターンで決めるつもりだ
「ヒーリング・ペガサスをコール!レギウスとレドンの位置を交換!スカウティング・オウルのブーストしたシシルスでアタック!勇敢!パワー+3000」
レドンのスキルと合わせパワーの合計は21000
シールド10000のカードでも防げない
「ガード!」
それでもダメージ5のミツキは受けるわけにはいかない
手札からノーブル・スティンガーとシェリーを使いガードした
「レギウスのブーストしたレドンでアタック!勇敢!」
このアタックもパワーは22000
またしても2枚使わなければガードできない数値
「ノーブル・スティンガーとクリスティーンでガード!手札が………」
シオンの攻撃のすさまじさに7枚もあった手札があっという間に残り3枚
次第に焦りの表情が見えはじめ冷や汗をかいていた
「ブレイブランサー・ドラゴンでアタック!スキル発動!勇敢の能力を持つユニット3体をスペリオルコール!スレイマン!アルトマイル!スカウティング・オウル!」
並んだユニットを見たミツキは目を見開いた
スレイマンには手札一枚をコストに新たなユニットを呼ぶことのできる能力がある
更にアルトマイルとスカウティング・オウルの列はブレイブランサー・ドラゴンのスキルでパワーの合計が再び21000を超える
「この効果で呼んだユニットと同じ枚数の手札を捨てる、だが今の僕に手札はない、だから捨てる手札がないため実質ノーコストだ」
「完全ガード!」
それでもあきらめないミツキは完全ガードでブレイブランサー・ドラゴンの攻撃を止める
「トリプルドライブ!」
【ナイト・オブ・フラッシュ】クリティカルトリガー
【ナイト・オブ・フラッシュ】クリティカルトリガー
【夢の運び手 ベレヌス】クリティカルトリガー
シオンはその効果をアルトマイルに2つ、スレイマンに1つと振り分けた
ミツキの手札は1枚
インターセプトが健在とはいえもはや勝ち目はなかった
アルトマイルの剣がサロメに振り下ろされる
「セ・フィニ、勝利はこの手に」
【必中の宝石騎士 シェリー】

「あーあ、負けちゃった」
がっくりと肩を落とすミツキに対して笑って見せるシオン
「どうやら吹っ切れたみたいだね」
だがファイトの中でシオンはミツキの迷いが消えていることに気が付いた
「うん、ミライさんと比べるとまだまだかもしれないけど、これからどんどん強くなるって決めたもん」
そう言ってファイカを片手に歩いていくミツキの背中を優しく見守るシオン
「あっ!お父さん!そのうちお父さんのこともやっつけちゃうから」
「っと、ミツキまでそんなことを言い出すか」
思わずその場でこけてしまうシオン
だが子供たちの成長がうれしいのかその表情は笑顔だった 
 

 
後書き
次回予告
「どうしたの?なんだか嬉しそうじゃない」
「あ、ああ、こういう成長の仕方もあるんだと思ってな」
「ふふっ、父親が強いファイターだからこそよね」
「案外クロノも同じように楽しみにしてたりして」
「どうかしら?」

Turn:6 雷鳴轟く!波乱の事前予選!

「そういえばミツキはアムのこともいつか超えたいと言ってたよ、いろんな意味で」
「ちょ、まだ超えさせないわよ!」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧