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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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515部分:第四十一話 周喩、病が治るのことその七


第四十一話 周喩、病が治るのことその七

「いいな、ここは重要だからな」
「わかったわ。ゴオオオオオオオッド米道!ね」
「そうだ、ゴオオオオオオオッド米道!ね」
「その通りだ」
「わかったわ本物ね」
 この一連のやり取りからの言葉だった。
「貴方は間違いなく本物の名医華陀よ」
「俺が名医かどうかはともかくわかってくれたか」
「ええ、十分にね」
 そうだというのだった。
「わかったわ」
「そうか、それは何よりだ」
「今のでわかったのか」
 銃士浪はいぶかしむ顔で満足している顔の孫策に問い返した。
「そうだったのか」
「ええ。華陀はゴオオオオオオッド米道!というのよ」
「それが特徴なのだな」
「そう、本人ならばそれは絶対なのよ」
「その前にだ」
 ここで銃士浪はこんなことも言った。
「こんな誰でもわかる声の持ち主が他にいるのか」
「それは言わない約束だから」
「気にするなか」
「そう、気にしたら駄目よ」
 そうだというのである。
「よくわかっていてね」
「名前は違っていてもだな」
「そう、それは言わない約束だから」
 孫策はここで自分の話もした。
「私達だってそうだし」
「しかしもう誰もわかってることじゃないのか」
「だから言わない約束でね」
 こんな話をしてだった。そうしてであった。二人は華陀をだ。周瑜の部屋に連れて行くのだった。
 そうしてそこに行くとだった。周瑜は己の部屋のベッドの中にいた。そうして席をしていた。
「おい周瑜殿」
「榊殿か」
「そうだ、俺だ」
 銃士浪はまずはこう返すのだった。
「医者を連れて来た」
「そうか、悪いな」
「ええ、そうよ」
 ここでだ孫策も言ってきた。
「貴女がずっと風邪だとね」
「困るというのね」
「だからよ。たまたまこの国に来た華陀に来てもらったのよ」
「華陀というと」
 周瑜もだった。その名前に反応を見せた。
「まさかあの天下の」
「本物かどうか確かめたい?」
「ええ」
 周瑜は孫策の言葉にこくりと頷いて応えた。
「それなら」
「言うのね」
「五斗米道」
 こう言うとだった。早速だった。
「違う!」
「では何手言うの?」
「ゴオオオオオオッド米道だ!」
 ここでもこうであった。
「ここは重要だ、忘れてもらったら困る」
「わかったわ。それじゃあ」
 周瑜も彼に合わせて言う。
「ゴオオオオオオッド米道ね!」
「そうだ、それでいい」
「本物ね」
 これで周瑜も安心したのだった。
「間違いなくね」
「だから安心していいわよ」
 孫策はにこりと笑って己の軍師に話した。
「そういうことだからね」
「しかしだ」
 ここでまた言う銃士浪だった。どうやら突っ込み体質らしい。
「周瑜殿は風邪だったな」
「そうだ」
 本人がベッドの中から上体を起こした姿勢で応える。
 
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