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詩集「Variationen」

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霧の中を歩くように



流れ行く旋律
ただ在るだけの今
何を求めるわけでなく
虚しく空に弧を描く

散逸した想い
ただ進むだけの僕
何を求めていたんだろう
苛立つ自分に苦笑した

急いで走り去ったその後に
一体何が残ったんだろう
何も見えず歩んだ道に
いつか花は咲き誇る
小さくても満ち足りて…

思い出の風景
寂しい想いへの糧
どこかへ逃れる場所もなく
水辺に映る陰を見る

閉鎖した世界
俯いたままの愛
どこへ答えがあるのだろう
小さく溜め息ついてみた

絶えず笑いが満ち溢れ
これで良かったと思える日
いつか叶うその日を夢見
輝く星に願いをかけた
月明かりに包まれて…

儚なきは想い出に還し
運命は自身への道標
ただ会えない淋しさは
どうしたら消えるだろう?

嘘に塗れた甘い夢
重ね合った刹那の幻
そして想いすれ違う…

誰も未来なんか見えてない
だから後を振り返る
それは弱さなんかじゃなく
生きてる証が欲しいから

ただ漠然とした日々
見通せない想い…

それはまるで…
霧の中を歩くように…



 
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