詩集「Variationen」
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失いし花に寄せる歌
寂しい雪の上に溢れる光
天空(ソラ)の彼方より来る恋文(ラヴレター)
哀しみの涙凍らせて
白く淡い真珠を散らし
心の奥に灯をともす
手に出来ない幻影を
ただ切に願うこと
現在(イマ)という虚しい瞬間(トキ)を
指の間から振り落とす…
優しい木立から零れる光
大地の彼方へ流離う想い
切ない溜め息吹き去らし
碧く澄んだ翡翠を沈め
想う魂(ココロ)醒ましゆく
抱くことのない幻影を
ひたすらに求めゆく
未来(アス)と云う儚ない希望(ユメ)を
孤空の陰へ塗り込める
失いし花 永久(トワ)の影
いずれ消えゆく幻(ユメ)の野に
輝く想い 降り散らせ
昇りくる月 気紛れに
去りしかの日々映し出し
淋しげな笑み 浮かべてる…
その足を旅路へ向けて
蒼天の下に歩み行く
遠い未来に想いを馳せて
どこ吹く風に身をまかせ
見慣れた景色を後にする
あの懐かしい旋律を口遊みながら…
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