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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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428部分:第三十四話 田豊、策を用いるのことその十


第三十四話 田豊、策を用いるのことその十

「私と朱里ちゃん同じ旦那さん迎えたりしてね」
「何故かそれを否定できません」
 孔明は困った顔になっている。
「白い服の人でしょうか」
「黒い服だったら草薙なのだ」
 張飛は彼の名前を出した。
「そういえばあいつは何時高校というのを卒業できるのだ?」
「さあ。何時なのかしらね」
 神楽の言葉は実に薄情なものだった。
「そのうちでしょうけれど」
「確か向こうの世界の高校って」
 劉備は視線をやや上にやって考える顔で述べた。
「三年で卒業できるんですよね」
「ええ、そうよ」
 神楽も劉備にその通りだと返す。
「三年でね、普通は」
「それで五年ですか」
「出席日数が足りなくて」
 草薙が卒業できない理由はそれであった。
「残念なことにね」
「馬鹿とかが理由じゃないのだ」
 張飛もそれはわかった。
「そういえばあいつ丈とはそこが違うのだ」
「丈は。どうもな」
 関羽も彼については難しい顔になる。
「頭が。そのだ」
「鈴々よりずっと酷いのだ」 
 つまりあれだというのである。
「本を読むと蕁麻疹が起こるってどういう体質なのだ?」
「多分。学問に拒否反応があると思います」
 鳳統はそれではというのだった。
「そのせいで」
「学問に拒否反応」
「はい、それではないかと」
 こうミナに話す。
「その丈さんという人は」
「だからなのね」
「ううむ、ではあの御仁はずっとあのままか」
 関羽は困った顔になっていた。
「騒動を起こすのは問題だな」
「桃家荘大丈夫かな」
「安心していいわ。他の皆もいるから」
 黄忠はこう馬岱に話す。
「だからね」
「そうですか。じゃあ丈さんのことは心配しなくていいですね」
「何か猿だな」
「そう言えば似ているな」
 馬超と趙雲は丈と猿とイメージを重ね合わせていた。
「まあテリーにアンディもいればな」
「安心していいな」
「それでなんですけれど」
 劉備が呑気な調子で言ってきた。
「あの、前に」
「前に?」
「何なのだ?」
「誰かいますよ」
 見ればだ。あの三人組だった。
 太ったのと小さいの、それにリーダー格の三人がだ。女の子に絡んでいた。
「それ寄越す」
「その背中に持ってる餅をな」
「俺達に寄越せってんだよ」
 こう言ってであった。
 
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