レーヴァティン
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第十一話 空の港町その十四
「統一した時に俺達は何になるかだ」
「やっぱり王様か?」
島を統一したならとだ、久志は英雄に返した。
「それぞれの島の」
「そうなるな、アーサー王の様に」
「そうだよな」
「しかしだ、王といってもだ」
「それでもか」
「王は玉座にいるものだ」
このことも言うのだった。
「馬上で剣を持っているだけでは駄目だ」
「政治も大事か」
「そうだ、アーサー王にしてもそうだった」
話に出た彼もというのだ。
「当初は若き英雄であったが」
「その英雄がブリテンの王様になってか」
「それから冒険には出なくなった」
円卓の主になる多くの家臣であり仲間達を手に入れたが、アーサー自身が冒険に出ることはなくなったのだ。
「そうなtった、だからだ」
「俺達もか」
「統一すれば只の英雄ではいられない」
「王様にもならないといけないか」
「政治をしなくてはならない」
このことは絶対だというのだ。
「それは忘れるな」
「政治か」
「そうだ」
「わかったぜ、政治のこともやるぜ」
「そうしろ、魔神を倒したいのならな」
それならというのだ。
「政治も大事だ」
「冒険者のままじゃいられないか」
「ゲームとは違う」
そのことはというのだ。
「冒険者ならだ」
「悪い魔神をやっつけてだよな」
「それでハッピーエンドだがな」
「俺達の世界は違うか」
「そうしたゲームでは曲りなりにも確かな国がある」
例えその世界にモンスター達が蔓延っていてもだ。
「そして王様に魔神の征伐を言われるな」
「そうした状況が多いな」
「複数の国がある場合もあるがな」
「けれどか」
「そうだ、俺達の場合はだ」
「そうした国もなくてか」
「てんでんばらばらだ」
どちらの島もそうなっているというのだ。
「そうした無秩序な状況だからだ」
それでというのだ。
「そうするしかない」
「俺達が統一してか」
「王となり治める必要がある、軍を持つ為にもな」
「よくわかったぜ」
久志は英雄のその言葉に頷いた。
「俺もな」
「ならだ」
「ああ、やってやるか」
「政治もだな」
「そうするな」
「その政治の仕方も大事だがな」
「暴君にはなったら駄目だな」
久志は英雄の政治の仕方という言葉を聞いて言った、政治と一口に言っても実に色々なタイプが存在しているからだ。
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