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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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40部分:第四話 張飛、馬超と会うのことその四


第四話 張飛、馬超と会うのことその四

「それで結構な金が入る筈だ」
「そうか、わかった」
「では鈴々はどうするのだ?」
「貴殿は好きにすればいい」
 それはいいというのである。
「メイドもできそうにないしな」
「歌はどうなのだ?」
「今は関羽がいる」
 また彼女の名前を出した。
「だからだ。適当に休んでいてくれていい」
「何なのだ、それは」
「ではな。そうしよう」
「わかった。それではな」
「わかりました」
「何なのだ?」
 関羽とナコルルは納得したが張飛はそうではなかった。それでむくれて街を歩きはじめた。そうしてそのうえで文句さえ言っていた。
「鈴々を必要としないなんて何なのだ。あいつは鈴々のことは何もわかっていないのだ」
 そんなことを言いながらふと人の集まりを見てだ。そこの立て看板を見る。するとそこに書いてあったのは。
「んっ!?何か書いてあるのだ」
 張飛はそれを読もうとする。しかし彼女は字は苦手だった。
「ええと、あれは」
「武闘会を開く」
 その横から声がしてきた。
「今日だな」
「今日なのか」
「賞金も出る」
 声はまた言ってきた。明るく威勢のいい若い女の声だ。
「それもかなりのものだな。流石袁紹気前がいいな」
「賞金!?じゃあ鈴々も出るのだ」
 張飛はそれを聞いて述べた。
「今から賞金を手に入れるのだ」
「それは無理だな」
 声はそれを否定してきた。
「残念だけれどな」
「残念!?どうしてなのだ」
「それは決まってるだろ?」
 声は笑みを入れてきた。
「あたしが優勝するからだ」
「優勝!?誰だ御前は」
 張飛はそれを聞いてだ。声の方に顔を向ける。するとそこにいたのは。
 茶のかなり長い髪を後ろで束ね耳のところも束ねている。青緑の上着に袖は黒だ。その袖がかなり長く手の甲まで覆っている。
 スカートは短く白いものだ。そしてブーツも白である。
 顔立ちははっきりとしていて気の強そうな感じだ。そこに少女の凛としたものが備わり際立った美貌を見せている。目は茶色でそこから強い光を放っている。胸は服の上からでもはっきりとわかる大きさだ。スタイルは全体でもかなりいい。その少女が言ってきたのである。
「見ない顔なのだ」
「あたしか?あたしは涼州の出で馬超っていうんだ」
「馬超なのか」
「そうさ。字は猛起」
 字も名乗った。
「あんたの名前は何なんだ?よかったら名乗ってくれよ」
「鈴々のことか」
「待て、それ真名か!?」
 その少女馬超はそれを聞いてまずは引いた。
「いきなり真名を言うのはな」
「では名前を言うのだ」
「あ、ああ」
「張飛なのだ」
 ここで名前を名乗った。
「字は翼徳なのだ」
「そうか、張飛か」
 馬超はそれを聞いて頷いた。
「しかし。真名聞いちまったな」
「どうするのだ?それで」
「あたしも名乗るな。それでお互い様だからな」
「そうなのだ」
「あたしの真名は翠」
 こう名乗った。
「よかったらそれで呼んでくれ。じゃあまた会おうな」
「優勝するのは鈴々なのだ」
「いや、あたしさ」 
 こんな話をしながらその武闘会に参加する。会場は四角く白い闘技場を観客達が囲んでいる。そして顔良達がその警護にあたっている。
 
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