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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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395部分:第三十二話 孔明、妹を得るのことその四


第三十二話 孔明、妹を得るのことその四

 その彼女はだ。一行を見てまずは怯える様子を見せた。
「あわわわわ・・・・・・」
「あわわ?」
「あわわなのだ」
 関羽と張飛が彼女の言葉を聞いて言った。
「朱里と違うな」
「けれど似てるのだ」
「あの、私なんですか?」
 孔明は二人の言葉に少し困った顔になった。
「私の口癖は確かに」
「まあそれで思ったのだが」
「朱里ははわわなのだ」
 こんな話をしてだった。中に入ろうとする。それを見た紫の少女はさらに怯えてであった。屋敷の中に逃げる様に駆け去ったのであった。
 それを見てだ。今度は馬超が言った。
「何だよ、あたし達が盗賊みたいだよな」
「そうよね」
 馬岱も怪訝な顔で話す。
「何かあれじゃあね」
「別に襲ったりしないけれどな」
 馬超は首を傾げさせていた。そうしてだった。
「とにかくだ」
「そうね」
 黄忠が趙雲の言葉に応える。
「何はともあれ今からだ」
「お屋敷の中に入りましょう」
「はい、それじゃあ」
 孔明が笑顔で応えてであった。
 一行は屋敷の中に入った。そして先生のところに行くとだった。
 あの女の子がだ。先生にしがみついて震えていた。
「あの人達・・・・・・」
「あら、関羽さん」
 先生はまずは関羽に気付いた。
「お久し振りですね」
「はい、こちらこそ」
 関羽も微笑んで先生の言葉に応えた。
「お久し振りです」
「それに朱里も」
 次に彼女に気付いた。
「来ていたのね」
「はい、先生」
 孔明はにこりと笑って師の言葉に応えた。
「用がありここに来ました」
「そうだったのね。見たところはじめての人もいるわね」
「はいっ」
 劉備が満面の笑顔で応える。そうしてであった。
 一行は先生の歓待を受けた。女の子は先生の左隣に小さく座っている。
 そこから動かない。それを見てだった。 
 張飛は首を傾げさせてだ。こう言うのであった。
「随分と気の弱い女の子なのだ」
「この娘は鳳統っていうのよ」
「鳳統なのだ」
「そうなの。この前屋敷に来た娘でね」
「あっ、お話は聞いてます」
 こう返す孔明だった。皆今は円卓に座りそこでお茶を飲みながら話している。
「それがこの娘なんですか」
「そうなの。貴女の妹弟子ね」
「妹ですか」
 その言葉を聞いた孔明の顔が晴れ渡った。
「私の」
「そうよ。妹よ」
「妹、私の」
 幼い時のことも思い出す。その時はだ。
「あの時は」
「そうだったわね。貴女妹がいたわね」
「はい、お姉ちゃんもいます」
 孔明の姉妹関係についても話される。
「お姉ちゃんは今孫策さんのところにいまして」
「そうだったわね」
 黄忠がそれを聞いて述べた。
「諸葛勤さんだったわね」
「はい、この前は会えなかったですけれど」
 ここで寂しい顔になる孔明だった。
「今度は会いたいです」
「そうよね。姉妹なんだから」
 劉備はその言葉に笑顔になる。
 
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