恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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37部分:第四話 張飛、馬超と出会うのことその一
第四話 張飛、馬超と出会うのことその一
第四話 張飛、馬超と出会うのこと
この時曹操は多忙であった。とにかく仕事に終われていた。
「ふう、次から次に来るわね」
「はい、今や二つの州を掌握していますから」
「それだけに仕事の量も」
「わかってはいたわ」
こう己の両脇に立つ黒い長髪の紅のスリットのある服を着た気の強そうな顔立ちの美女と藤色の短い髪をして前だけを伸ばしたクールな印象の美女に対して返した。
「それでもね」
「うう、私は何か今にも飛び出て訓練に出たいですが」
「だから姉者、それは」
その藤色の髪の美女が彼女を嗜める。見れば二人の服はそれぞれ紅色と藤色であるがデザイン自体は同じである。それぞれ赤と青も入っておりスリットが強く丈も短い。そして前垂れがある。ハイソックスを着けているところまで同じである。
黒髪の美女の目は赤い。それが気の強そうな感じをさらに強くさせている。そして藤色の髪の美女の目は藤色である。それがさらに落ち着いた雰囲気を見せている。お互いに好対象である。
「今は止めるべきだ」
「書類仕事をせよというのか、この夏侯惇に」
「そうだ」
藤色の美女ははっきりと言い切った。
「この夏侯淵何度も言おう」
「秋蘭、御前はどうしていつも」
「姉者もたまには書類仕事をしてくれ」
冷静だが困った口調であった。
「曹仁や曹洪もしているではないか」
「あの二人もか」
「そうだ、だからだ」
諭す様な口調で夏侯惇に話すのだった。
「こうしてたまには曹操様と共にだな」
「だが私は」
「頼りにしているわ、春蘭」
ここでその曹操が夏侯惇の方を見上げて微笑んで告げた。
「今我々は少しでも手が欲しいところだから」
「はあ、だからですか」
「二つの州を掌握してさらに人材も入ってきている」
このことに満足はしている口調であった。
「けれどね。私達はこれで終わりではないわね」
「はい、それは勿論です」
すぐにこう答える夏侯惇だった。
「我等の望みは」
「そう、天下」
曹操の言葉はここでは一言であった。
「天下に平穏を取り戻すことよ」
「はい、それでは」
「今は少しでもですね」
「優秀な人材なら誰でもいいわ」
曹操は断言する。
「春蘭、貴女も事務仕事はできるわよね」
「一応は」
「じゃあすぐに取り掛かって」
そうしてくれというのである。
「そして後でね」
「はい、後で」
「また人材の面接をして」
それもだというのだ。
「人材のね」
「人材ですか」
「また来てるのよね」
「はい、三人来ています」
夏侯惇が話してきた。
「今度はかなり大柄な男が三人です」
「大柄ね」
「ヘビィD、ラッキー=グローバー、そしてブライアン=バトラーといいます」
「何かジョンと同じ感じの名前ね」
曹操はその三人の名前を聞いて述べた。
「まさかまた別の世界から来たのかしら」
「そう言っているそうです」
夏侯淵もそうだと話す。
「本人達は」
「そうなの」
曹操はそれを聞いてだった。そのうえでの言葉だ。
「わかったわ」
「わかったとは?」
「私が直接会ってみるわ」
そうするというのである。
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