ハイスクールD×D 異界黙示録の機晶神
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四章:停止教室のヴァンパイア/転螺拳の火在輪
Change8:覚悟を決めた至りし赤龍~Fire rolling wheel~
「――――肉片残らず、駆逐する」
「おいおい、さすがのお前さんでもあの数は気つだろうよ…。地上の敵と合わせてざっと500はいるぜ?」
「そうだシン君。私たちが加勢しよう」
実際加勢はありがたい。
だが、奴らがつけているあの装置…あれがあるとなると、ほとんど三大勢力の攻撃はすべて無効化される。
「いいから、あんた達は皆の護衛を優先してくれ。それに一つ言っていくが、今の敵に魔力、光力を使った攻撃は一切効かないぞ」
「「「ッ!?」」」
俺の発言にこの場の全員が驚愕している。
そしてその驚愕しているにも関わらず、アザゼルは冷静な態度で俺に質問する。
「ん?どういうことだ…」
「奴らがつけている獅子の紋章を模った装置…あれはエネルギー系統の攻撃をすべて無力化する装置だ。しかもいくら魔力や光力の密度、量、術式、性質でも無力化される。信じられないなら奴らに撃ってみろ」
するとアザゼルが大規模な光の槍を作り出しそのまま敵の軍団に放つ。
しかし――――。
―――パァァァァァァァァァン。
「「「「何ッ!!!???」」」
その強大ともいわれる光の槍は簡単に霧散し。俺以外のこの場にいる全員が驚愕していた。
やはり無力化される。
あの装置の名前は『獅子の威壁』。
先ほどの現象の通り、エネルギー系統の攻撃を全て無効化する装置そして魔力や光力の密度、量、術式、性質それらがいかに特殊であっても無効化される。
弱点は単純な物理攻撃のみか、俺の生前使っていた力か今俺が使っている遠距離兵器だけだ。
正直エネルギー攻撃が無力化される以上物理攻撃特化の奴じゃないと戦うのはきつい。
しかも三大勢力の幹部のほとんどはおそらく『ウィザードタイプ』。
魔力を使っての攻撃に特化した奴らばかりだろう。
あの装置がある以上、万が一三大勢力の幹部の一人でも失われれば、おそらく…いや必ずこの世界のバランスが崩れ去る。
ならば三大勢力が協力して堅牢な防壁を張ってもらったほうがいい。
さらに、あの軍団…いや恰好からして魔術使いか…一人一人の戦闘力はほとんどたいしたことはない。
それなら俺が一人で前線を張ったほうがいい。
それにこの数なら第二の試験兵装が生かせる絶好の機会だ。
「これでわかっただろう。現状あんたたちが加勢してもほとんど役に立つことはない。まあ、強力な防御と物理攻撃特価の攻撃ができるなら別だがな」
「―――そうだな。正直俺の傑作を試せるかと思ったんだが、まだ持続ができないからな。ならお前さんのお言葉に甘えさせてもらうぜ」
「そうですね、私たちのたちの攻撃が無力化される以上私たちは防御に回っていたほうが賢明ですしね」
「なら君に任せよう。シン君」
さて、これで場はほとんど整った。
あとは羽衣たち三人を皆のところに移動させて、俺が奴らを殲滅すればいいだけだ。
しかも先ほど蹴り飛ばした白龍皇はもう起き上がって戦闘準備万端のようだしな。
さて早速―――殲滅するか。
『ええ、見せなさい。あの愚か者どもにあなたの強さを』
そのつもりだ、スカーレットハート。
『変 形・緋晶機人:火在輪 』
そして俺は新たな試験兵装へと姿を変える。
素体となる緋晶機人をベースにまず緋色の部分のカラーと緋 晶 残 光発振部を緑に変更。
そしてラインカメラの形状を変更され特殊なな腰装甲により下半身のフォルムが大きくになっている。
「また、違う姿だ!!」
「おお!!これが!!!」
イッセーとアザゼルが違う姿に驚く。
まあ、こんな感じの姿は現代の男にとってはロマンだったか、そんな思いを抱いているんだろう。
まあ―――。
『いい感じのフォルムね!!』
まあ、こいつも興奮しているがいいだろう。
さあ、行こうか。
『―――神無月進、『スレイヴ・T・火在輪』敵を殲滅する』
俺は敵陣へ緑の軌跡を描きながら飛翔した。
―○●●●●○―
「来たぞ!」
「あれはカテレア様が言っていた例の戦士か」
「あのコカビエルを倒した奴か―――」
「臆するな!!われらにはあのアザゼルの一撃をも無効にしたこの装備があるのだ!!奴に集中砲火すれば簡単に屠れる!!総員、魔力による攻撃を奴に一斉照射!!」
俺の接近と同時にはぐれ魔術師の魔力による光線が一斉に放たれた。
百を超える弾幕。恐らくホーミング性能はないと見える。
なら―――。
俺は魔力の弾幕をそのまま急上昇しやり過ごす。
「くッ!!奴はどこに行った!!」
はぐれ魔術師たちは俺を見失う。
俺はそのすきを見逃さず、両肩に装備しているホイール形状の武器『スピンドルナックル』を装備する。
そして俺はそのままスピンドルナックルに自身のエネルギーをまとわせ敵に向けて射出する。
―――ジャギィィィィン!!!
射出したスピンドルナックルは転螺回転しながら高速に移動しながらそのまま敵が絶叫をあげる前に体をあらゆる方向から寸断していく。
「な、なんだこれは―――」
「撃ち落とせ―――」
「なぜ、奴の攻撃は無効かでき―――」
「いや、にげ―――」
―――グシャッ!!!
次々とはぐれ魔術師は血しぶきをあげながら地面に落ちていく。
俺はその光景に目もくれず、ひたすらスピンドルナックルを操りはぐれ魔術師を殲滅していく。
それと俺は敵に攻撃する際、例の『獅子の威壁』を巻き込む形で殲滅している。
万が一、この技術が知れればこの世界に最悪なことが起きる。
一応、残すのもこの敵の本体を知るきっかけになるが、今は被害を最小限にとどめるのが最優先だ。
そして俺は半数を片付けたところで腰装甲についているこの試験兵装のメイン装備『マルチレッグ・スパイン』を稼働させる。
するとそれぞれの可動部が独立し四本の脚になる。
俺はそのまま敵陣に突っ込みスリンドルナックルのナックルユニットではぐれ魔術師を殴っていく。
そして、マルチレッグ・スパインで緋 晶 残 光で独自の足場を作り、そのままジャンプ台として蹴り上げありとあらゆる方向にいる敵を殴り殺していく。
この試験兵装の主な目的は、『高速三次元戦闘』をテーマにしている。
なので三次元戦闘をし、この機体の戦闘データを効率よく集められる。
それにこの装備はある意味強襲型。集団戦にはもってこいの装備だ。
そして敵の大半を殲滅し射出したスピンドルナックルを戻し周りの様子を見る。
すると上空からから大きな魔法陣が出現し、次々とはぐれ魔術師が現れる。
しかもよそでアザゼルと悪魔の本能を持った女性が戦っている。
そして俺がアザゼルの加勢に入ろうとしたとき地上から巨大な魔力の塊が俺に放たれた。
俺はそれを回避そのまま魔力の発射地点を見つめる。
『ハハハハ!!!すごいじゃないか!!俺の想像以上だ神無月シン』
すでに禁手化の白い鎧をまとった白龍皇がいた。
どうやら奴は俺と戦う気満々らしい。
まあ、いい。
―――敵はどのみち殲滅するのみだ。
俺はそのまま白龍皇に向かい飛翔しようとした時―――。
――――ボォォォォォォォッ!!!!!!!
皆が避難しているところからいるところから強大な赤いオーラ―の渦が立ち上っていた。
そして、そこにいたのは赤い龍のようなシルエットの鎧の人物がいた。
そう、そいつは――――。
『白龍皇ヴァーリ!!お前の相手は俺がやる!!!!』
イッセーだった。
―○●●●●○―
俺――兵藤一誠は三大勢力の皆が作ってくれた防御壁の中でシンの戦いを見ていた。
「な、なんだこれは―――」
「撃ち落とせ―――」
「なぜ、奴の攻撃は無効かでき―――」
「いや、にげ―――」
シンの動きは俺にはとらえきれずいつの間にか敵が死んでいく。
あの堕天使の総督アザゼルの攻撃をかき消すチート級の装備を持った奴らに対して、まったく不利な状況を作らず圧倒的な力で敵を倒していく。
だが、この光景を見ている中で俺の中にある気持ちが渦巻いていた。
―――また、シンに頼ってしまっている―――
そう、またシンに助けてもらっている。
決して自分がシンのように戦って英雄みたいに格好つけたいわけじゃない。
―――ただ、頼ってばかりの自分が情けないと感じてしまった。
なぜ自分は伝説の龍の力を持っているのに何もできない―――。
所詮、俺は一か月前まではただの男子高校生だったんだ。
「く、手強いな―――」
「どうしました?アザゼル、あなたの実力はそんなものですか!!」
しかも、先ほどこの襲撃の計画者、旧魔王派のカテレア・レヴィアタンが俺たちのところに襲来してきて、今アザゼルさんが迎撃している。
さらに若干アザゼルさんがおされてている。
こんな時に何もできな自分がとことん悔しい…。
俺が自分指針の弱さに悔しがっていた時・・・・。
『ほう…それは本当か?―――成程。それにしてもお前が表に出るなんて珍しいな』
ドライグが神 器の中で誰かと話していた。
そして話し終わったかのようにドライグが俺に話しかけてきた。
『小僧、どうやらお前と話がしたいお客がいるようだ』
こんな時に何なんだよ、今俺は―――。
『だからこそ、そいつがお前と話がしたいと言っているんだ。なあにすぐに終わる。だから行ってこい』
おい、ちょっと待っ―――。
すると俺の意識が何かに呑み込まれた。
―○●●●●○―
「――――ここは、一体?」
俺は呑み込まれた瞬間いつの間にか真っ白い空間にいた。
「てか、ここどこだよドライグ!?」
ドライグに呼びかけても返事がない。
しかもここは地面が認識できるだけで何処も彼処も真っ白な空間。
正直どうしようもないのでとりあえずまっすぐに歩いてた。
するとすぐ目の前に誰かがいた。
白い机があり二つある椅子の一つに座っていた。
俺はどんな感じの人か気になり近づくとその人物がまるで俺が来ることが知っていたかのようにこちら振り向き、そして手招きをしていた。
俺はとりあえずその人と会話できるところまで近づいた。
見た目は三十代のおじさんで髪型は黒のシャギーショートが特徴の人だ。
「ようやく来たか、待っていたぜ俺の後輩君、兵藤一誠」
「!?…なんで俺の名前を知っているんだ!?」
「まあ、とりあえず向かいの席に座りな、話はそれからだ」
とりあえず、俺は目の前のおじさんの向かい側の席に座る。
「さて、まずは自己紹介と行こうか。俺の名前は『鏑木・T・虎徹』まあ、コテツって呼んでくれ」
「は、はい…コテツさん」
なんか結構フラットな人だな。
「あ、それと一応先代の赤龍帝でもあるぜ」
「は、はい―――え?先代の赤龍帝……えぇぇぇぇぇぇぇ!!??」
え、どういうこと!?この人が先代の赤龍帝だと!!??え、なんで先代の人がこんなところに!!
いや、待てよ……確かドライグが神 器の中で誰かと話していたな。
もしかしてこの人と話していたのか?
だけど、なんで俺なんかに…しかも今の状況で一体……?
「どうやらお前さんをここに読んだ理由がわからないって考えているだろう?」
「え!?なんでわかったんですか?」
「いや、それはわかるさ。誰だってこうなったら十中八九そう思うぜ」
「は、はぁ~」
「さて、そんなことは置いといて、本題に入ろうか兵藤一誠」
すると先ほどまで緩やかな表情だったコテツさんが、から真剣な表情になった。
「お前さん、自分が何もできなくって悩んでいるだろう?」
「ッ!!??」
俺が悩んでいたことが一発で見透かされてしまった。
「まあ、お前が悩んでいたことは俺はわかる。何せお前さんが『神 器』を本格的に覚醒させてからすっと見てきたからな」
……。
「まあ、お前さんが言いたいことはわかる。だが時間がないから手短にアドバイスしてやる」
時間がない。
確かに。こうしている間にシンやアザゼルさんは戦っている。
だが今の俺にアドバイスだけでどうにかなるものなのか?
俺は疑惑を浮かべながら聞いた。
するとコテツさんが俺の胸に人差し指を当てながら言った
「お前はすでに力を持っている。あとは兵藤一誠、お前がどのように覚悟してその力を覚醒させるかだ。」
「それは一体、何ですか?」
「あとは自分で考えるんだ、俺がすべて教えては意味がない。それにもうお前はとっくにその答えを知っている筈だ。あとは兵藤一誠、お前が考えていけ」
すると急に目の前に景色が薄れていく。
「ま、待ってください。俺は何も―――」
「さてここからはお前の覚悟の問題だ。気張れよ」
そしてまた俺の意識は何かに呑み込まれた。
―○●●●●○―
「戻ったのか」
再び目を覚ますと戦場と化している駒王学園の景色だった。
立ったまま目覚めたってことは恐れく俺は立ったままコテツさんさんと話していたのだろう。
―――。
『お前はとっくにその答えを知っている筈だ』…か。
俺は先ほどのコテツさんの言葉の意味を考える。
おれは一体どうすれば強くなれる。
どうすればシンと同じところに行ける?
自問自答してもその答えは出なかった。
それに覚悟…一体どうすればいんだ―――。
『どうやらまだ悩んでいるようだな兵藤一誠』
俺が再び考えている時に、またドライグが話しかけてきた。
「そうだよ。まだわからねぇんだよ。どうすればみんなを守れる力が手に入るか」
『おいおい、奴があんな大ヒントを与えたのにまだわからないのか?ここまで馬鹿となるとあきれるぞ、兵藤一誠』
うっせー、茶化しに来たら引っ込んでろ!!
『フン、まあいい。なら俺からも特別にアドバイスしてやろう』
まさかお前まで回りくどい言い方をするのか?
『まあ、聞け。俺から言える事はただ一つ。お前は仲間を守るために全てを敵に回す覚悟、そしてあとはお前がその守ろうとする意志だ。これ以上は奴に口止めされているんでな。あとはお前次第だ』
俺の皆を守ろうとする意志。そして『仲間を守るために全てを敵に回す覚悟』。
―――ッ!!そうか、わかったぜ!
俺ただシンと並びたい思いが強かった。
だが俺が力を望む理由は仲間を守りたい…。ただそれだけだったんだ。
だけどそれだけじゃ足りない。だけど仲間を守るためには自分自身が悪になることも覚悟しなきゃいけねい。
守るとはそういう事。
それに覚悟は自分自身に劇的な変化をもたらすこと。
俺は防壁外へと出るため歩き出す。
「イッセー?」
「イッセー君、どこに行くんだい!?」
「待ちなさいイッセー防壁から出ては―――」
皆が俺を止めようとする。しかし意外な人物がみんなを止めた。
「リアスたち待ちたまえ」
「サーゼクス様!!」
「今のイッセー君は何か覚悟を決めた雰囲気だ。なら今はイッセー君の好きにやらせたほうがいい」
「「「…」」」
皆が止まってくれた。
ありがとうございます。サーゼクス様。
俺は心でサーゼクス様に感謝しながら防壁外へと出て赤龍帝の籠手を出現させる。
『どうやら決まった――いや覚悟を決めたようだな兵藤一誠』
「ああ、今から俺の覚悟そして今の自分をこの時を持って超えてやるぜ!!!」
俺の周りに赤色のオーラが立ち上りそれが渦になっていく。
そして俺は叫ぶ自分の覚悟を。
「俺はみんなを守れる力が欲しい。この世界にあるありあらゆる脅威から守れる力を世界を敵に回しても守れる力を、そして――――」
俺は深呼吸をして叫ぶ。
「もう、シンに頼ってばかりじゃいられないんだ!!だから…答えろ俺のセイクリットギアァァァァァァッ!!!」
『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』
俺の体に猛々しい赤色のオーラが集まり、鎧を形成していく。
『ついに至ったか、兵藤一誠!!!そうこれがこの神滅具の禁 手だ。お前の覚悟を受け取ったぞ!!お前を本当の相棒と認めよう、兵藤一誠ッ!!!』
ライザーの時とは違う。
あの時よりも純粋でなおかつ強いとおもえる力を感じる。
これが本当の禁 手か。
俺は今の力を確かめていると地上から巨大な魔力弾が放たれた。
発射地点を見てみるとそこにはすでに白い鎧をまとったヴァーリが顔だけ収納してシンに挑発していた。
『丁度いい。今の状態ならあの白いのと同格の状態で戦えるだろう』
え!?確かに禁手化してけどいきなりヴァーリと戦うのかよ!?
正直負けそうな気がするぜ…。
『何を言っている、兵藤一誠―――いや相棒。お前はあの白いのよりも、もっと上位の二人と修行してきただろう?しかもそれに耐えてきている。なら今のお前なら問題ないはずだ』
そうか、俺はシンやテュールさん相手に修行してきたんだ。
せっかく禁 手になれたのに何弱気になっているんだ俺!!
俺は再び気合を入れなおす。
『せっかくなら白いのに宣戦布告でもしてやれ、そっちのほうがおもしろいだろう?それに神無月シンにお前の成長した姿を披露するにはいい序幕じゃないか』
そうだな、ナイスアイデアだ、ドライグ!!
そして俺はヴァーリに向かって指をさしながら高らかに叫ぶ。
『白龍皇ヴァーリ!!お前の相手は俺がやる!!!!』
そして俺はシンがいるところへ飛んだ。
ページ上へ戻る