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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。

作者:炎の剣製
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0077話『旗艦、由良の出撃』

 
前書き
更新します。 

 



由良の第二次改装が終わり、私はさっそく由良関連の任務を始めようと思ったけど先に細々とした工廠任務を先にクリアしていこうと思っていた。
それで明石に話を振ってみた。

「明石。この『電探技術の射撃装置への活用』という任務だが……これってやっぱり電探を十個も破棄しないといけないのか?」
「そうですねー……はい、そうなります。ですから改修に今後使う予定があるのでしたら慎重に破棄してくださいね」
「わかった」

それで手頃な電探を十個見繕って一気に破棄を敢行した。
破棄したのは13号対空電探だけど今のところは数がかなりあったからこれにした。
先がちょっと怖いけど今のところは電探関連は改修は見送っているから今はまぁいいか。
それで弾薬と鋼材が一緒に消費されて明石がそれによって電探技術のなにかしらの役に立ったのだろうと思いながらも『新型砲熕兵装資材』と『勲章』のどちらかを選択する事に迫られた。
今回はちょっとした事情で勲章をとった。

そして次にやるのは『民生産業への協力』というちょっと不思議なネーミングの任務。
これはどうやら文字通り民生産業への武器の提供みたいで後日明石が指定された場所へと送付するという。
だから私が直接出向くわけではないのでそこら辺は少し安心した。
それなのでさっそく小口径主砲を16個破棄した。
それによって民生産業へも燃料も一緒に送られるようで燃料も多大に消費された。
まぁその甲斐あって今回は前回の任務で中途半端に一個残っている『新型砲熕兵装資材』のために勲章は見送ってこちらを会得した。
これで『新型砲熕兵装資材』は二個となったので改修素材に使えるのでまぁいいだろう。
それで工廠系の任務は後は瑞雲の件だけだけどこれに関しては焦る事もないので大淀に言ったように見送った。
そしてようやく由良の任務をすることにした。
それでメンバーを考えていた。
任務内容は『旗艦「由良」、抜錨!』。
由良を旗艦に駆逐艦を二隻運用して後はフリーで編成を組めるので結構楽な任務かもしれない。
私はもう一つの任務である日向達の任務から目を遠ざけながらも由良の任務へと集中していた。
なにがって…日向任務は結構きつそうなんだよな。
だから由良の任務が終わってから考える。
まずはオリョール海域の攻略。そして南方海域全面への出撃だ。
編成は第四水雷戦隊の由良と夕立とそしてそれとは別に秋月も一緒に組んでもいいという事で組む事にした。
そして他のメンバーは隼鷹に龍驤に千歳を採用した。
それで執務室へと六人を呼んでみんなは少ししてやってきた。

「提督さん。由良の任務の件でしょうか…?」
「ああ。まずはこのメンバーでオリョール海域攻略をしてもらいたい」

由良にそう聞かれたのでその通りだという感じで答えておいた。

「夕立、由良のために頑張るっぽい!」
「はい。秋月も頑張らせてもらいます!」

駆逐艦の二人も大変元気でよろしい。

「うちに任せておいてな。しっかり仕事はさせてもらうで」
「ああ。最近体が鈍っていたからちょうどいい肩慣らしになりそうだしな」
「もう……私も人の事はとやかく言えませんけど隼鷹さんは少しお酒を控えた方がいいですよ? ポーラさんみたいに飛鷹さんに禁酒を迫られても知りませんよ?」
「飛鷹が怖くて酒が止められたらすでに飲んでないね」

龍驤は一人奮起していて隼鷹と千歳に関してはお酒を飲む仲間として色々と会話をしていた。隼鷹はすでに開き直っているし……。
しかし、やっぱりポーラはザラに禁酒を迫られているのか……。
まぁあれだけ飲んでいれば仕方がない事だけど……。

「まぁそういうわけで頼んだぞ。みんな」
「「「了解」」」

それで六人はオリョール海域へと出撃していった。
そして何度か逸れるもののボスマスへとたどり着ければ後は殲滅するだけなのでオリョール任務はすぐに終わりをつげた。
そして南方海域への出撃だけど今度は龍驤と隼鷹を抜いて摩耶と妙高の二人を入れて編成した。
これは南方海域前面へのボスマス固定メンバーなのでちょうどよかったりする。

「提督ー。あたしに任せておきな」
「妙高にお任せください」
「うん」
「しっかし提督。南方海域のボスっていえば確率で敵編成に潜水艦がいるだろう? そこら辺の対策はどうするんだ?」
「一応夕立にソナーを一つ積んでもらって複縦陣の陣形で確実に倒してもらおうと考えている。潜水艦がいなければいないでめっけもんだからな」
「そっか。提督も考えていたんならあたしはもう口は出さないよ」

それで摩耶も満足そうに引き下がっていった。

「というわけで夕立。もし潜水艦がいたら頼んだぞ」
「任せてほしいっぽい!」
「よし。それじゃ出撃してくれ。健闘を祈るよ」
「「「了解」」」

それで今度は南方海域へと六人は出撃していった。







由良たちはそれで南方海域へとやってきていた。
私を旗艦に妙高さん、摩耶さん、夕立、秋月さん、千歳さんの編成だ。

「千歳さん、索敵お願いしますね!」
「任せて! ルートは固定できているんだから制空権は私に任せておいて」

それで千歳さんが艦載機を次々と発艦させていく。
そして敵深海棲艦と会敵した。

「みなさん! まずは単縦陣で第一群を殲滅します!」
「おう!」
「はい!」
「夕立、本気を見せるッぽい!」
「秋月、いきます!」

それで最初の敵深海棲艦を私の先制雷撃も役に立ったのか深い傷はあまり受けないで殲滅できた。
よし! これならいけるわね。
阿武隈と比べると攻撃力が落ちるけど、それでもしっかりできるんだから!
そして次の敵陣営も倒すことが出来てボスに挑もうとしている時だった。

「それじゃ夕立さん。もし敵に潜水艦がいましたら頼みますよ?」
「頑張るっぽい!」

妙高さんの指示で夕立がすぐに爆雷を投入できる準備をしていた。
だけど会敵してみると意外な事に潜水艦の姿は今回はなかった。
それで運がいいのか悪いのか夕立はすこし落ち込んでいた。

「少し消化不足になるかも…」
「ま、まぁそう言うなって! 後はあたし達がなんとかするからよ!」

落ち込み気味の夕立を摩耶さんがフォローしているのが目についた。
まぁ単純な編成の方がいいよね、ねっ!
私もそう言い聞かせながら戦闘開始していった。
戦艦タ級フラグシップが二体いるから少し手強いけどT字有利を引いていたのでなんとか敵の攻撃をやり過ごしていたんだけど、

「ぽいーっ!?」
「夕立っ!?」

そこで夕立がタ級の攻撃を受けてしまい大破してしまった。

「夕立は下がっていて! 後は由良たちがなんとかするから!」
「ごめんなさいっぽい…」

それで夕立は後ろへと下がっていった。
それじゃ夕立の仇をとらないとね。

「由良を怒らせたら怖いんだから!」

それで瞬く間に由良たちは深海棲艦を倒しきった。
夕立の大破があったけどそれ以外はほぼ無傷だったのでこれで任務は成功だよね。
それで提督さんにその旨を報告すると、

『わかった。夕立を守るように輪形陣を組みながら帰投してくれ』
「わかりました。それより提督さん、由良……強くなりましたか?」
『由良自身が強くなったと思ったんなら強くなったということだろう。今後も活躍を期待しているよ』
「はい! これからも頑張りますね!」

提督さんの言葉が嬉しかったので夕立を安全に護衛しながらも私は少し心が躍っていたのはここだけの秘密です。


 
 

 
後書き
今回は由良の任務話を書きました。
日向の任務の方が少し内容的に難しくなるので明日に回します。




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