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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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346部分:第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその十一


第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその十一

「そちらにでしてよ」
「じゃあ今からそちらに行きます」
 また言う劉備だった。
「そういうことで」
「よし、それなら今からだな」
「行くのだ」
 関羽と張飛が笑顔で頷いてだ。劉備達は袁術のところに向かうことになった。
 ここで公孫賛は別れた。こう劉備達に言う。
「それでは私はこれでな」
「幽州に戻るのだ?」
「そうだ、民も救われた。後は私が戻る」
 こう張飛に返すのだった。
「政務があるからな」
「うむ、おそらく貴殿が幽州を去ったことは殆どの者が知らないと思うが」
「だからそれを言うな」
 困った顔で趙雲に返す。
「だがとにかくだ。これで暫くお別れだな」
「うん、それじゃあね」
 劉備が天真爛漫そのものの顔で公孫賛に話す。
「白々ちゃんも元気でね」
「白蓮だ、本当に覚えてくれ」
「何か最後まで変わらなかったな」
「そうだな」
 関羽は馬超のその言葉に頷く。
「劉備殿のこれはな」
「悪意がないだけに困ったことだ」
 こうした話の後で劉備達と別れる公孫賛だった。そしてその彼女達のところにである。神楽に連れられてミナが来たのであった。
「若しかしてその娘も」
「あちらの世界の方ですか」
「ええ」
 神楽は黄忠と孔明の言葉に頷いてみせた。
「そうよ」
「そうなのね、それじゃあ」
「私達にお話が」
「話はないわ」
 ミナはそれは自分から否定した。
「それはないわ」
「じゃあどうしたんですか?」
「まずは私の名前から言わせてもらうわ」
 ミナは劉備に対して話してきた。
「それでいいかしら」
「うん、御願い」 
 劉備は微笑んで彼女の言葉に応えた。
「何ていうの?貴女のお名前は」
「真鏡名ミナ」
 その名前を名乗った。
「そしてこれはシーサーのチャンプル」
 傍らにいるチャンプルの名前も話したのだった。
「宜しくね」
「わかったわ。それでお話はないって聞いたけれど」
「一緒に行かせて欲しいの」
 ミナはこう劉備達に申し出た。
「理由は」
「ナコルルさん達と同じかな」
 馬岱がミナの口調からこのことを察した。
「やっぱり」
「ナコルル。そうね」
 ミナもナコルルの名前に反応して応えた。
「同じなの。それは」
「そうか。それでか」
「鈴々達と一緒に旅をしたいのだ」
「そうなの。駄目?」
 ミナは関羽と張飛荷対しても問うた。
「それは」
「いや、それはない」
「むしろな」
 趙雲と馬超がミナの申し出に対して答える。
「貴殿の様な者が集うのも運命だ」
「それに旅は多い方が楽しいしな」
 だからいいというのであった。
 そして劉備もだ。微笑んで話す。
「ミナちゃんよね」
「ええ」
「これから宜しくね」
 いつものにこりとした笑みで告げた。
 
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