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レーヴァティン

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第十話 巨人その十二

「どちらでもいい」
「成程な」
「そしてこのゴーゴンも同じだ」
 メデューサと同じく相手を石にする能力があるこのモンスターもというのだ。
「石にされる前に倒す」
「それだけか」
「簡単な理屈だな」
「そういうことだ、いいな」
「倒すか」
「そうするとしよう」
 こう話してだ、そしてだった。
 久志と英雄は目と目を合わせて連携して動いた、モンスターから見て右手にいた久志は右に動いた。そして左手にいる英雄は左に動いた。
 そうしてだ、モンスターが動くより息を出すより前にだった。
 二人はほぼ同時にそれぞれの剣を一閃させて炎と氷の刃、巨人達を倒していったそれを放ってだった。
 モンスターを一閃した、モンスターは瞬時に切り裂かれてだった。
 そのうえで燃えて凍り付けになって倒した、そしてだった。 
 金になったがその金の多さを見てだった、久志は言った。
「結構な強さだったみたいだな」
「この金の多さだとな」
 見れば金塊ではないが結構以上な量だった。
「マンティコアより多い」
「そうだよな」
「山分けだ、金はな」
「二人で倒したしな、というかな」
「何だ」
「これからはこうしたモンスターとの戦いも一人でするか」
「仲間が来るまではな」
 そうなるとだ、英雄は久志と共に金を取りつつ話した。
「そうなる」
「そうか、じゃあな」
「お互いに気をつけることだ」
 充分にという言葉だった。
「そこはな」
「そういうことだな、何ていっても」
「さもないと死ぬ」
 気をつけなければ、というのだ。
「これまで以上に遥かにな」
「一人ってのはそれだけ辛いってことだな」
 久志も金を手に入れつつ述べた。
「何をするにも」
「そうなる」
「やっぱりそうだよな」
「お互いに一人の時は注意することだ」
「お互いかよ」
「それがどうした」
「いや、お互いって言ったからな」
 久志が意識したのはこのことだった。
「それがな」
「気になったか」
「ああ、俺も気をつけろってことか」
「その通りだ」
「何か悪いな」
「悪いか」
「ああ、気を使って貰ってな」
 久志は英雄にこうも言った。
「ここに来た時の御前とは随分変わったな」
「安心しろ、気持ちは変わらない」
「俺のことは好きじゃないっていうんだな」
「そうだ」
 久志自身に対する個人の感情は変わらないというのだ、英雄は彼にいつもの感情でいつもの口調で述べた。 
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