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時の止まりし世界

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目覚

再び目を開けた時には、あの暗黒の世界はそこにはなく、見慣れたような景色があった
どうやらここは自分が住んでいる町にある山の頂上らしい。ここで眠ってしまっていたのだろうか
どうにも記憶がおぼつかない。そして何故か先程見ていたものは夢ではないように思えてしまう
「とすると、ここは本当に僕の知っている町なのだろうか」
辺りに人はなく、その問いかけには勿論誰も答えない
「一体これは、どうなっているのだろう」
優しく吹き抜けていく風は自分の知っている森の香りを運んでくる。それなのにこれが偽りなのかもしれないのである。ますます状況がどうなっているのかがわからなくなってきてしまう
「…取り敢えず、この場から別のところへと移ってみようかな。うん、家に戻ってみよう」
そう言うと、横になった体を起こし、自宅へと向かおうとする
だが、そこで何かを感じとった
「…?誰かが僕のことを見ていたりするのだろうか。そうだとしたら、できれば出てきて欲しいものだけどね…」
もし、向こうが警戒しているのだとしたら、ここで、自分から呼びかけてしまうのはまずいのかもしれないと思い、無視をして自宅に向かうことにした 
 

 
後書き
皆さんこんにちはー。少年が感じた視線は本当に視線なのか?彼は何故生きているのか?どうせ死者の世界何だろ、などと思わずに次回もお楽しみください 
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