恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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288部分:第二十四話 劉備、剣のことを聞くのことその三
第二十四話 劉備、剣のことを聞くのことその三
その槍を守りの姿勢で構えて。それで草薙の鬼焼きを防いだのだった。
「私だってわかってたんだから!」
「へえ、わかったか!」
「わかるわよ!」
こう草薙にも返す。
「草薙さんのそのパターンはね」
「そのパターンはか」
「そうよ」
二人は着地した。そのうえでまた話す。
「だって草薙さんってさ」
「こうして闇払いと鬼焼きで飛ばせて落とす場合とか」
「それと闇咬みとかで接近して一気に畳み掛けるパターンがあるじゃない」
「ああ」
「このパターンって言葉は二階堂さんに教えてもらったけれど」
馬岱はついでにこのことも話した。
「どっちかだから。闇払いが来たらね」
「それでもうわかるっていうのか」
「そういうこと」
また構えを取りながら利発な顔で話す。
「それでね」
「果たしてそうか?」
だが草薙はここで不敵な笑みで返すのだった。
「それだけだって思うか?」
「違うの?」
「俺の攻撃はそれだけじゃないんだよ」
その不敵な笑みのまま再び馬岱に話す。
「残念だけれどな」
「じゃあ他には?」
「こうするんだよ。行くぜ!」
今度は草薙から跳んだ。そうしてだった。
馬岱に蹴りを仕掛ける。馬岱は斜め上からのその蹴りを防いだ。しかしだ。
草薙は着地してからもさらに蹴りを仕掛ける。それから続けてだ。
「喰らえーーーーーっ!!」
「えっ、接近して!?」
闇払いだった。それが来たのだ。
その攻撃を見せてだ。草薙はそれからまた告げた。
「こういうパターンもあるんだぜ」
「止めに闇払いをって」
「他にも空中だと朧車もあるしな」
「あの技もなのね」
「そういうことだ、俺だって二つのパターンだけじゃないんだよ」
こう馬岱に話す。
「こうして色々あるからな」
「そうだったのね」
「そうさ。しかし馬岱もな」
「私はどうなの?」
「やっぱり強いな」
彼女を認める言葉だった。
「伊達に槍を持ってる訳じゃないな」
「どっちかっていうと馬に乗った戦いが得意だけれどね」
ふとこんなことを言う馬岱だった。
「それでも。こうして立って戦うのもね」
「苦手じゃないか」
「そういうこと。それじゃあ今の稽古はこれまで?」
「ああ、そうするか」
草薙も馬岱のその言葉に返した。
「後はお茶でも飲んでな」
「夕食は焼き魚ですよ」
ここでその黒く短い髪の少女が言ってきた。
「黄忠さん達が作ってくれますよ」
「ああ、それはいいな」
草薙は彼女の言葉を受けてまた微笑む。
「魚好きだからな」
「そうですね。草薙さんって魚好きですよね」
「ああ、大好きだ」
また少女に応える。そのうえで彼女の名前も呼んだ。
「リムルルもだよな」
「はい、私もお魚好きです」
リムルルは素直な声でにこりと答えた。
「焼いても煮てもですけれど」
「火は任せておいてくれ」
言いながら右手に自分の火を出した。
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