【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
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0046話『長門の大活躍』
前書き
更新します。
まずは近海の海域を哨戒する任務である『海上護衛体制の強化に努めよ!』を終了したために、それによって発生した任務。
その名を『新編「第一戦隊」、抜錨せよ!』という。
内容は旗艦を長門改二、そして二番艦に陸奥を置いて、カレー洋リランカ島沖とサーモン海域北方の両海域を攻略せよというもの。
改二要求練度が上がってきたと同時に求められる任務内容も練度が上がってきていると思うのは決して勘違いではないだろう。
しかしやはりここで思ってしまう。
この世界はそこまで練度が高いものは少ないというのに無茶な注文を提示し続けている大本営に各々の提督達は不満はないのだろうかと…。
ただでさえ練度を満たしている長門の個体は横須賀鎮守府以外にはうちしかいないらしい。
それだけ高練度任務なのだ。
…まぁだからと言って同情するわけにもいかない。
そうすると上から目線だ!という人も増えてくるだろうから。
こういう言葉がある。
隣の芝生は青い 、と。
だからと言って決して羨むな。
自身のペースで今できる任務をやればいい。
私はそう思っている。
だから、
「長門。それに陸奥。与えられた任務をさっさと終わらせよう。
貯めておいても害はないだろうが、できる限り次に発生するであろう任務に控えて終わらせておいても得はあっても損はないだろうから」
長門達を執務室に呼んで私は二人にそう話した。
「そうだな。いいだろう、この長門に任せておけ。すぐに終わらせてくる」
「そうね。年々大本営から送られてくる任務はきつくなってきてるけど私達の練度なら十分の内容だからね」
「ああ。それじゃまずはカレー洋リランカ島沖に出撃してもらおうか」
「提督。編成はどうする…?」
「ああ。最近は装甲空母の瑞鶴に翔鶴、そして正規空母の加賀の三人と利根、筑摩、摩耶で攻略は事足りていた。
だけど今回は戦艦編成だからな。二人にアイオワと瑞鶴達を入れて出撃してもらおうか」
「わかった。すぐにメンバーを招集しようと思うがいいか?」
「うん。それじゃメンバーに連絡を入れるとしようか」
それで空母の三人とアイオワを執務室へと呼ぶ事にした。
しばらく時間が経過してまず空母の三人が入ってきた。
「提督さん。私達三人を呼ぶのは出撃の用事か何か?」
瑞鶴が代表して手を上げてきたので、
「そうだな。今回はいつも通りだけど今回は長門と陸奥を連れてカレー洋リランカ島沖に行ってもらう」
「やりましたね、加賀さん。さっそく昨日の汚名返上の機会が訪れましたよ」
「…翔鶴。あなたなかなかいい度胸ね」
汚名返上というのは先日に宴会で繰り広げられた加賀さんの悪酔いの件だろうな。
同室の赤城に聞いた事だけど加賀さんは宴会での出来事をすべて覚えていたらしく一時間くらい部屋に籠もっていたらしい。
それで瑞鶴がついからかってしまい血を見たとか…。
まぁ、それはいいとして、
「後はアイオワか。途中で見なかったか…?」
「いえ、見ませんでしたが…」
そんな話をしているとちょっとした足音が聞こえてきたので遅れて来ていたのか。
扉が開かれて、
「Sorry! 遅れてしまったワ!」
「いや、大丈夫だよアイオワ。まだ話をしていないから」
「そう…。ちょっとサラと話をしていていきなり連絡が来たから着替えるのに手間を取ってしまったワ…」
「そうか」
それで思い出す。
最近アイオワは普段着では変シャツをよく着ているとか。
胸に日によって違うが『戦艦魂』とか『米国最強』とか他にも色々…。
他にはトレーニングルームとかで汗を流しているとか。
長門もよくやっているのでジム仲間らしい。
「とにかくまずはこの今いるメンバーでリランカ島沖に出撃してくれ。
空母組はいつも通りの装備で、戦艦の三人は三式弾を忘れずに装備して来てくれ」
「「「了解」」」
それで装備換装をすませた一同は出撃していった。
そして今月のリランカ島沖はもうすでに勲章をもらっている為に港湾棲姫も最終形態になっているので少し手強いかもしれないから十分注意してもらいたいな。
だけどそこはすでに承知済みだったようで無線先で長門の、
『はっはっは! 港湾棲姫よ、この程度か? 温いぞ!!』
という長門が暴れている声が響いてきていた。
どうやら無用の心配だったらしい…。
そして帰ってきた一同は誰も小破から大破まで傷を負っていたが長門だけは無傷であった。
「さ、さすがだな長門…まさか港湾棲姫に対して無傷でやり過ごすとは…」
「そうだな。私自身も驚いているのだがな。手慣らしにはちょうどいい相手だったよ」
「長門の一撃で港湾棲姫はほとんど倒されたようなものだったから少し憐れに感じたわね…」
陸奥のそんな呟きで全員が同じ感想だったのか頷いていた。
「わかった。とにかくこれで任務の半分は完了だ。陸奥、翔鶴、瑞鶴はすぐに入渠してきてくれ。次の任務に移りたいから」
「わかったわ」
「わかったわ提督さん」
「わかりました提督」
それで三人はすぐにドッグへと向かっていった。
そこに残された加賀さんが、
「…提督。私はサーモン海域北方では使わないのですか?」
「いや、今回はついでにまだ今まで一回もクリアしていないサーモン海域北方を攻略しようと思っているんで長門の任務が終わるまで待機していてくれ」
「わかったわ」
それで私に見えないようにしているのだろうけどガッツポーズをとっている加賀さんの姿がそこにあった。
今回の攻略はS勝利をしないと完遂できないらしいから編成はどうするか…。
っと、そこである艦娘の特性を思い出した。
それで潜水艦を沈める役の五十鈴と一緒に彼女も呼ぶ事にした。
そして入ってきたのは、
「ちぃーす! 提督! この軽空母の鈴谷に用事なの?」
軽空母の方の鈴谷である。
鈴谷に今回の件について軽く説明を入れる。
「ああ。今回は潜水艦がいても水上艦がいるのならそちらを優先して攻撃する鈴谷の特性を活用させてもらうよ」
「そっか。それじゃ五十鈴っちは潜水艦撃破に集中すればいいんだね…?」
それで一緒に入ってきた五十鈴が苦笑いを浮かべながら、
「…五十鈴っちって、鈴谷あなたね?…まぁいいわ。そう言う事なら五十鈴もそちらに集中させてもらうわね」
「ああ。任せる」
それで高速修復材で入渠が終わったのだろう陸奥に翔鶴、瑞鶴が執務室へと戻ってきた。
「む、戻ってきたか三人とも」
「ええ、長門。そちらも準備はばっちしのようね」
「うん! この鈴谷にお任せ! まだまだ未熟だけど任せておいてよ!」
「五十鈴に任せておいて」
これでメンバーは揃ったのですぐに出撃してもらった。
そして一回逸れてしまってボスにいけなかったけど、
『提督よ。なんとかほとんど喰らわずにボスへと挑めそうだ』
「そうか。気を付けてくれ。最難関海域の一角だからな」
『任せておけ』
長門の力強い声で安心できるようなものだった。
提督へと言葉を返して私達はサーモン海域のボスマスへと突入していった。
五十鈴が中破にされてしまい、もしかしたらS勝利を逃してしまうかもしれないという瀬戸際だったがなんとか先制対潜と二回攻撃で潜水艦を沈めることに成功した。
そして厄介なのがレ級エリートだ。
もちろん空母ヲ級もやっかいだが先制雷撃で翔鶴も中破にされてしまってかなりやばいところまでなってきた。
「だが、ここで引き下がるわけにはいかんのだ! 陸奥! いくぞ!!」
「ええ、長門! 戦艦陸奥、突撃するわ!」
私と陸奥での連撃でなんとかヲ級二体は沈めてレ級を残して夜戦へと突入していった。
ここまで来れば後は倒すのみだ。
そして、
「―――――ッ!!」
私の砲撃が直撃しレ級エリートの断末魔の叫びが響き、深海棲艦は全艦が撃沈していたのであった。
「提督よ。全艦撃墜完了だ」
『よくやった!』
提督の喜ぶ声が聞こえてきたために任務が完了したのを悟る。
しかし、第二次改装でここまで劇的に力が上がっているとは…。
この力でこれからも艦隊を支えて見せようという意気込みを再度したのであった。
…そして、その後私は活躍できなかったがアイオワと五隻の空母の艦隊で初めてサーモン海域北方を攻略して勲章をもらったという。
最後まで活躍したいものだったな。
後書き
恒例の装備晒し。
4-5編成。
長門 試製41cm三連装砲×2、夜偵、三式弾
陸奥 試製41cm三連装砲、46cm三連装砲、零観、三式弾
アイオワ アイオワ砲×2、零観、三式弾
瑞鶴 天山(村田)、烈風(601空)、流星改、烈風
翔鶴 天山(村田)、艦戦53型(岩本)、艦戦52型(熟練)、彩雲
加賀 天山(友永)、Fw190T改、流星(601空)、烈風
夜戦BGMが『連合艦隊、西へ』から『モドレナイノ』に変更されていて、あれ!?という感想を持ちました。
連合艦隊、西への入りが好きだったんですけどね…。
すぐに夜戦が終わってしまいサビまで聴けなくてなんか残念な気持ちになりましたね。
5-5編成
長門 試製41cm三連装砲×2、夜偵、一式徹甲弾
陸奥 試製41cm三連装砲、46cm三連装砲、紫雲、一式徹甲弾
翔鶴 天山(村田)、流星(601改)、艦戦53型(岩本)、艦戦52型(熟練)
瑞鶴 天山(村田)、流星改、烈風(601空)、彩雲
鈴谷 天山(友永)、Fw190T改、艦戦52型(熟練)×2
五十鈴 四式水中聴音機×2、三式爆雷投射機
5-5もBGMが『連合艦隊旗艦』に変更されてましたね。
ボス曲はいつものままでしたが。
初めて5-5を攻略して勲章をもらえました。
やはり戦艦1に空母5が大正義かな。
支援が必要なかったから。
それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。
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