| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

課外授業のデイウォーカー
  第二ラウンド・聖剣コンビと猫又姉妹

四人に託して俺らは階段を下りて行く中、ゼノヴィアが呟いたのを聞いてた俺。聞こえないように小さくしても聞こえるのは俺らCB側とハイブリッドのみ、アザゼルは近くに居たからかもしれんが。そう言うゼノヴィアにアザゼルが言う。

「・・・・シトリーの戦力増強は凄まじさを感じる。前回は共闘だったが、今度ゲームをしたら次も負ける可能性が高いぞ。無論CB兼黒神眷属の強さは私達と強さに関して、まるで次元が違うように思えた」

「ゲームでの総合的なバランスだと、ソーナ側の方が上だろう。火力重視では将来のゲームで苦戦は免れないな、第一グレモリーには『兵士』がいないんだ。それに一ちゃん達CB兼黒神眷属はゲームでも実戦でも上だと俺は思うぜ。まあ一ちゃんが了承するんなら『兵士』の助太刀としてやってくれるだろ」

「何勝手に話進めんなよアザゼル。現在『兵士』が居ないリアス達だとバランス悪いのは確か、俺じゃなく他の者なら貸しても構わん。俺だと強すぎて駒一個分にはならない。将来的になら貸してやってもいいぞ、リアス」

「唯一『兵士』が居ない眷属は珍しい方よ。一真の了承得て、朱乃達のリミッター解除しないままのゲーム時に貸してくれると助かるわ。いくら半魔半神となった朱乃達ハイブリッドだとしても、私の眷属悪魔には変わらないわ」

「それには問題ありませんわよリアス。今はセーブしてますし、リミッター解除する時は強敵と出会える時まで。それまではリアスの眷属悪魔ですけどね」

朱乃が捕捉説明してくれたが、俺はへいへいと言いながら下へ降りて行く。階段進むと再び空間に出るが、ここが第二の間で最下層まであと二つと言った感じか。で、俺達の前方に居る兵士達は第一の間に居た奴らとは違い、聖杯による強化された吸血鬼か?と思った。

「来た来た。主殿が仰った通りだ」

「うむ、噂のCB兼黒神眷属にグレモリー眷属」

「いくら強くとも、強化された我々にとっては良い相手にはなりそうだ」

何かウチらCB兼黒神眷属を舐められた気がする、まあリアス達も感じてるようで。第一の間にいた連中とは明らかに違う、第一が格下なら第二は格上相手と見てもいい。兵士の鎧でなく普通の衣類を着ているからか、全身から放つプレッシャーにリアス達は臨戦態勢に入っていた。

「恐らくコイツらはクーデター派の上役直属戦士なのだろう、純血ではなさそうだが吸血鬼の特性を色濃く持つ戦士ぐらいの強さを持つ者達だな」

俺がそう呟くが、さて誰を行かせるか。一応俺の指示で動くように言ってあるから、勝手にフライングスタートはしないだろう。ここはホントに強化された吸血鬼なのか試してみるか。

「ゼノヴィアにイリナ、聖剣で試して来い。ちなみにイリナはセーブのままな」

「ええ構わないわ。セーブのままで行くわよ、ゼノヴィア!」

「一番乗りは私だ!」

俺からのGOサインに横を通り過ぎて行くゼノヴィアとイリナの聖剣コンビ、しばらく様子見だが果たしてセーブのまま試される事になる。教会戦士コンビと言っても力を抑えてるイリナと抑えてないゼノヴィア、聖剣での攻撃によって敵と詰め寄った事で吸血鬼の戦士達が斬られたのも知らずに死んで朽ち果てる。光の破壊光線を喰らってからもだが、聖なる力を浴びた事で動きを鈍らせた。

「くっ!聖剣か!」

「それと聖なる力によって我々の動きが鈍らせている!」

毒づく吸血鬼は身を霧に変えて、初太刀を回避したと思えば破壊光線を喰らった事で霧になった者らを支配させて元の状態へ戻らせた。支配を解除後に斬られた後、その様子を見ていたアザゼルとリアス達グレモリー眷属と間近で見てたゼノヴィアは驚愕してた。

「一ちゃん、イリナが持ってる剣は量産型聖剣エクスカリバーなのは知ってたが何だあの技は?」

「朱乃と同じようにハイブリッド・ピースをカードとしてなら扱えるが、光の破壊光線は熾天使クラスの技を放てるようになった」

「初めて力を見たけど、イリナさんもハイブリッドなの?あの力を私達が浴びれば一瞬にして滅びてしまうぐらいの力だわ!」

「ああ。量産型聖剣エクスカリバーを所持してるとして、ハイブリッドの者なら持たせてるがそれ以上にステータス底上げのお陰で色々な技を放てるようになった。イリナはミカエルのAではあるが、アイツとの秘匿通信で了承してもらってからチート技も撃てるようになったのさ」

光の破壊光線撃った後、フィールド全体に遅延作用のあるのをばら撒いた事で相手の動きが鈍くなる。それでも吸血鬼達は自身をコウモリに変化させて避けたとしても、聖剣を自由自在に変化させて斬りつけた。ゼノヴィアは驚きを隠せずフリーズしてたが、エクスデュランダルとエクスカリバーでの攻撃は効果抜群。味方だから動きが鈍くなく逆に体が軽くなった気がしてた。

「う~ん、一発を受けたとしても吸血鬼達はダメージ負ってる。でも見ただけで聖剣の効果は通ってなさそうね」

「先程の光線は悪魔同様の聖なる攻撃だが、聖杯によって致命傷にならないように済んだのかもな。イリナの攻撃は通ってるが私の攻撃はどうだろう」

「光の破壊光線は周辺一帯に居る敵全体の動きを鈍らせる遅延効果もあるのよ。余り時間かけられないけど、この後どうしようかしらね」

「なるほど。流石のエクスカリバーを軽く振ったとはいえ、吸血鬼にエクスカリバーとデュランダルが効かないのは遺憾だね」

イリナは考えながら念話会議に入ってたけど、今は聖剣による効果があるか試しに行かせてみた。俺の指示を聞くからには、GOサインが無い限り動かないだろう。攻防戦を見させてもらったが、今は時間がないし上の奴らが降りて来ないと言う事はルシファー達による無双なのだろう。

強化体吸血鬼でも俺らの敵ではないが、俺らがやるとグレモリー眷属のレベルアップにはならない。クロウ以外ならやらせるが、どうするか考えてると仲間達が話し掛けてくる。

「私とジークでお相手しても構いませんけど、それだとレベルアップにはなりませんでしょう一真」

「ああそうだ、さてとこの場合だと黒歌に白音の出番だな。猫又姉妹よ、グレモリー眷属に浄化モードとなった姿をお披露目して見せろ!」

「分かったにゃ、ここは姉妹の力で倒すにゃん。行くわよ白音」

「・・・・勿論です。ここは私と姉様に任せて下さい」

「そう言う事でゼノヴィアとイリナは戻って来い、ここからは猫又姉妹によるダンスを行う」

指示を飛ばすとイリナはゼノヴィアの手を引っ張りながら、周辺一帯に居る吸血鬼達を翼を鋭利な刃物にして切り刻みながら帰還してきた。それと同時に猫又姉妹が前線へ行くが、黒歌も白音もいつも通りにした深呼吸。

で、次第に二人の身体に淡い白い光が集い始めた。猫又姉妹の浄化モード、それは白い光に包み込んで姿形が変化した。闘気を発生させ、全身発光して自前の猫耳と二又の猫尻尾に黒と白の和服を着ていた。

『私が解説してあげるけど、近隣に存在する自然の気を集めて自身の闘気とリンクさせる事で強制的に成長させたんだにゃん。私もリンクした事により、先程とは違う姿になってるにゃ』

「追加情報として外部の気を体内に取り込む事で、猫又の力を自在に扱えるようになった姿であり仙術の技。俺らは浄化モードと識別コードされてるけど、その意味については猫又姉妹の戦い振りを見れば分かる事」

『ついでに私と黒歌姉様の中にある黒の駒、私はハイブリッドではありますが聖なる炎を操れるようになりました。姿は黒歌姉様ですが、力はこの前よりパワーアップしました』

「浄化モードは俺が付けたモード名であり、その名の通り相手を浄化してしまう威力を持つ姿と力」

この前までは仙術により強制的に成長した白音だったが、今ではハイブリッドの力をセーブさせながら浄化モードを物にさせた。二人共成熟させたお姉さんタイプとなった姿で、ボンキュンボンの姿となって己の中にある力をセーブしている。

浄化モードの二人が幽鬼の如く、音もなく前方に進みながら右手を横にした二人はその先に車輪が登場した。車輪は蒼白い炎に包まれてるが、聖なる力と神の力を使えるようにしてる。

『これは火車にゃん』

『姉様同様に猫又が操る能力の一つですが、これと同様に別の力も発生中です』

「火車は死者をあの世に誘う妖怪で、猫又のもう一つの姿だと言われている。死体から起き上がって吸血鬼となった奴らにとって技の特性上あの炎は必殺技となるが、あの吸血鬼には果たして効くのかな」

「アザゼル、火車がただの炎を出した技だと思ったら大間違いだ。元々黒の駒とハイブリッドは、半魔半神となった者みたいに。で、俺の力を込めた駒やカードなら聖なる力と神の力を扱えるようにしてある。あの炎を喰らえばどうなるか、見物だぞ」

吸血鬼なら効果抜群だが、弱点を無くしたらどうなるかに関するデータはない。元々の浄化モードなら兎に角、今の浄化モードならどんな敵だろうと火車と神の力を発動できるはず。いくつもの火車に聖なる力を合わせながら、前方に居る吸血鬼の戦士達に向けて放つ。火車は勢いよく回り、皿手裏剣のように高速に飛び回って行く。

「見知らぬ技だが、この程度!」

「そのような技を喰らっても効果ないわ!」

不敵にそれらを軽視していたが、それがダメな考えだと俺らCB兼黒神眷属はそう思った。火車は前方だけ放つのではなく、縦横無尽に変化しながら吸血鬼を捉える。吸血鬼達に直撃を受けたら、その吸血鬼達は浄化の炎のように包まれて行く。

「う、うわあああああっ!」

「な、何故だ!?何故燃える!?我らは炎すらも寄せ付けない体を手に入れたはずだ!?」

絶叫を上げながら吸血鬼達は一瞬にして灰と化す。猫又姉妹の息ピッタリとなって、攻撃してるので相手にとって驚愕であるが考え方が甘すぎる。

弱点克服したと思ってたらしいが、その考えが間違いだと思う前に火車と聖なる炎によって灰になる。知らん技の効力については当たらずに様子見する事だろうが、俺ら黒の駒によるシステムの一部を使った攻撃に当たっても耐える事が可能。

『無駄だにゃ。その炎は死者を燃やし尽くすまでは消える事はないにゃん』

『姉様の言う通りです。仙術の応用により取り込んだ自然の気を浄化の力に変化してますから、弱点克服という理屈は通りませんし神の力を使った炎でもあります。貴方達の存在理由や存在真理を根源から作り替えない限り、浄化と神炎は貴方達を燃やし尽くしますから』

「浄化は何もヒトの不運や返り血などの力ではない。俺が使うのはあくまで味方に使う力であるが、清き心を持つ実力者が強い程に浄化力を増す。猫又姉妹がやっている浄化と神炎を攻撃に回している。二人は一緒になって鍛錬結果、姉妹だけ使えるよう調整をした事であの力を維持する為に。今ではリミッター解除しなくとも使えるようになった」

「匙の呪炎と対極してるが、一ちゃんが使う浄化と同じなのか?」

「まあな。匙のは負の力で永久呪炎に対し、こちらは正の力で永久浄化する力とも言える。浄化と神炎を加えた事による清めて消し去る力、猫又姉妹が使ってる浄化を攻撃転換させている」

「なら、攻めるまでだっ!」

猫又姉妹と俺とアザゼルによる説明を聞いてたのか?と思いながら回避を諦めた吸血鬼達は、猫又姉妹に直接攻撃しようとするが拳や蹴りに武器が二人に触れた一瞬にして燃え去るオチだな。二人の浄化は何も攻撃だけではなく、守備にも使えるよう調整を施したからな。

「邪な者でも触れると燃えてしまうから、清き心を持つ者なら浄化はされない。邪気を持つ相手に特効状態となり、邪龍相手でもダメージ与えられるデータはある。効果は二人の力量に反映されるが、ここに居る強化体吸血鬼戦士程度では手も足も出ないだろう」

「火車と神炎を付け加えた事により、無数の火車は一人一人確実に葬り去っていく。最後の一人は命乞いしてたが、その言葉を聞かないで灰と化したな。悪魔だけでは絶対に使えない技でもある」

この空間にいた吸血鬼の戦士達は猫又姉妹の手で始末した。片付いたのを確認後、浄化モードから通常モードへとシフトチェンジする。アレは結構力を使うが、長時間維持する事を鍛錬兼修行のお陰でな。

未来の白音が見れた所で得した気分になり、力が抜けた二人の元へ行き回復を使って戦闘前まで回復した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧