転生とらぶる
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ガンダムW
1701話
まっすぐ俺に向かってくる巨大なビームを、ウイングバインダーを使って回避しながら、ツインバスターライフルを撃つ。
放たれたビームは、MDのトーラスを呑み込み……やがて宇宙に爆発の華を咲かせる。
「こちらアクセルだ。敵トーラス部隊を撃破した。これでMDは全滅だが、そっちはどうだ?」
『こちら死神! こちらもMDを全機撃破!』
『五飛だ。ナタクの力の前には、人形如き意味はない!』
『どうやら、当たりはあたしの方だったみたいだね。MDに指示を出していたトーラスクルーザーを発見。確保したよ』
綾子が当たりだったか。
トールギスに乗るようになった綾子だったが、最初こそ多少手こずっていたものの、今では普通にトールギスを使いこなせるようになっていた。
一応スーパーバーニアとか、ハワードの手が入ってるんだけどな。
「そうか。これで敵は撃破だな。……全く、無駄な事をしてくれる」
今日俺達シャドウミラーが出撃したのは、この宙域で連合軍の輸送船が何隻か襲撃を受けたからだ。
最初は連合軍の兵士がMDを率いて出撃したのだが、それで負けてしまい……結果として、シャドウミラーの出番となった訳だ。
連合軍がMDを出しても負けたというので予想はしていたが、やはりというか、敵もMDを使用していた。
恐らく財団派かバートン財団の残党か何かだろう。
……まさか、ホワイトファングじゃないよな?
現在の連合軍はコロニーに対して宥和政策を行っている。
コロニー間の行き来も自由に出来るようになったし、それを防ぐ為に設置されていた機雷の類も既に撤去済みだ。
税金とかそっちもかなり緩和されているのを考えれば、今のコロニーが連合軍に対して反乱をするとは思えない。
勿論これも絶対とは言わない。
例えばホワイトファングを組織したカーンズ。
元々はバートン財団と協力――もしくは従属――関係にあり、ホワイトファングを作ったのだって前もって色々と準備をしてきた筈だ。
だとすれば、この世界でもカーンズは俺が介入するよりも前に色々と動いていたのは間違いない。
そして連合軍がコロニーに対して宥和政策を行うと言って、実際にそれを引き受けたとしても、長年組織を作る為に活動してきた行動を途中で投げ出すような真似が出来るか?
……そうだな。ピースミリオンに戻ったら、セプテムにカーンズという人物を探して貰うように頼むか。
ああ、その前にハワード……はオペレーションメテオに直接関わっていないから、プロフェッサーG達に聞いた方が早いか?
ともあれ、今回の件は財団連合の残党の仕業であって欲しいというのが俺の正直な気持ちだ。
「全機、他に財団連合の敵機は存在しないかどうか確認したな?」
その言葉に、全員から問題なしの返事がある。
こういう風に人が面倒臭いと思えるような出来事とかは、MDがやると便利そうなんだけどな。
けど、シャドウミラーではMDの使用を現在は考えられていない。
……科学者達がMDに嫌悪感を示している以上、ここでMDを採用しようものなら、ハワードは分からないが、プロフェッサーG、老師O、ドクトルSはシャドウミラーを出ていく可能性が高い。
そんな危険を冒そうとは、とてもではないが思えないというのが正直なところだ。
「よし、じゃあピースミリオンに帰還するぞ」
こうして俺達は、宇宙での最後の仕事――になるといいな――を終えると、ピースミリオンに戻る。
ハワード達が作るHLVは既に最終調整に入っているのだから、恐らく近い内に俺達は地球に降下する事になるだろう。
……設計データを見せられてから半月も経っていないのに、ここまで出来るとは……正直なところ、あの科学者達は色々と凄いというのをこれ以上ない程に思い知らされた感じだ。
トールギスの件から、それは分かっていた筈なんだけどな。
まぁ、デスサイズヘルとアルトロンガンダムへの改修、ウイングゼロの建造といった風に3つを同時進行出来るだけの能力を持っていたと思えば、それも不思議ではないか。
ああ、でもその時は連合軍から人を借りてやってたんだよな。
だがそちらが完了した以上、既にシャドウミラーの本拠地と言ってもいいピースミリオンの中に連合軍の整備員はそんなに多くはない。
……多くはないって事は、当然ある程度いるって事なんだが、その辺りは元々シャドウミラーにいた者達が多い。
ガンダムについて……それ以外の技術についても勉強している奴とか。
『あー……やっと終わったのか。ったく、面倒臭えったらありゃしねえ。何だってこんな真似をしたんだか』
ピースミリオンに向かっている最中、デスサイズヘルのコックピットでデュオが不満も露わに呟く。
まぁ、その気持ちは分からないでもない。
宇宙は平和になったと思ったのに、まだ自分達の敗北を認められないような奴が暴れてるんだから。
『未熟な奴等だからな。大人しくしている事が出来ないんだろう』
五飛が淡々とそう告げるが、その気持ちには同意する。
大人しくというか、財団連合の兵士だという過去を捨てる事が出来ない……というのが、正確だろう。
自分達が選ばれた存在だという、無意味なプライドを持っている者が多いんだろうし。
まぁ、それはそれで構わないんだが、現在の自分達の状況とプライドがどうしても納得出来ない……結果として、八つ当たり気味な行動に出る者も多い訳だ。
「その辺りはどっちでもいいさ。戦力的にも財団連合の残党が少ないのは間違いないし、それで向こうから姿を現してくれるのなら、対処も難しい訳じゃない」
最大の難点は、向こう側が攻撃をしてきた時に受ける被害だが……その辺りは、どうにかして対処して貰う必要があるだろう。
もっとも、連合軍も戦力は整ってきている。
財団連合は以前の戦いで戦力の多くを失っている以上、MDもそう数は多くない筈だし……ましてや、MDのシステムの方もマスターシステムとでも呼ぶべき物は既に失われている筈だ。
また、トレーズ派から受け取った情報や、こちらもまたトレーズ派から受け取った捕虜を尋問して、財団連合が用意してあるMDの生産システムがどこにあるのかという事は連合軍も知っており、順次そこに部隊を派遣して占領している。
どうしても戦力が少ない財団連合は、この先行動を縮小する必要が出てくるだろう。
ただ、問題なのは残党が連合軍ではなくて民間の船や……ましてやコロニーを襲わないかといったところか。
原作だと追い詰められたトレーズ派はコロニーを占領したりもした。
……結果として、それがトロワがガンダムチームに所属する理由となったのだが……それは今はいいだろう。
そんな事を考えながら宇宙を移動していると、やがてピースミリオンの姿が見えてくる。
ステルス機能がある為、財団連合の残党に攻撃される心配はしていなかったが、どうやら無事だったらしい。
まぁ、護衛としてトーラスに乗っているヒルデがいるしな。
ちなみにこのトーラス、当然ながら綾子のお下がりなんだが……綾子が乗っていた時と比べても、かなりデチューンされている。
当然だろう。半サーヴァントの綾子と、一般人よりはMSの操縦に才能があっても、所詮はその程度でしかないヒルデだ。
綾子に合わせてセッティングされたトーラスに乗ろうものなら、機体の反応が敏感で……下手をすればピースミリオンにぶつかって被害を出す、なんて可能性も考えられる。
そうならない為にどうするのかと言えば、ヒルデが急速に技量を上げるか……もしくは機体をデチューンしてヒルデに合わせるかだろう。
で、操縦技術なんてのはそう簡単に上がる訳ではない。
特に綾子レベルともなれば、それこそガンダムのパイロットレベルだ。……いや、今はデュオはもとより、五飛よりも腕は上だ。
そんな綾子の使っている機体を、ヒルデが使いこなせる筈はない。
まぁ、ビームサーベルを使えるようにしたのはそのままだから、それでも普通のトーラスより性能は上だろうが。
「こちらアクセルだ。財団連合の残党は殲滅した。着艦する」
『了解。ご苦労様、アクセル。他の人達も』
ウイングゼロの映像モニタに映ってそう言ったのは、ピースミリオンの艦長を務める凛。
元々頭がよく、要領もいい事もあって、サリィから教えられた艦の指示についてはもう殆ど問題がないレベルに達している。
ただし、例によって例の如く……コンソールの類を迂闊に触ると色々と危険なので、指揮に徹してるのだが。
まぁ、それはそれで十分シャドウミラーとして戦力になっているので、こっちとしては問題がない。
『ああ、それとアクセル。そっちが一段落したらこっちに来て頂戴。連合軍から……いえ、セプテム将軍から連絡があったわ』
「へぇ」
それがどのような連絡なのかというのは、想像出来る。
HLVが完成したという話は、当然連合軍にも知らせているのだから。
……まぁ、俺達がわざわざ知らせなくても、サリィやシルビア辺りが知らせていただろうが、この辺は誠意って奴だ。
向こうから信頼を得る為には、そのくらいの行動はしておく方がいい。
HLVについては、別に知られて困るって内容じゃないし。
恐らくHLVで降下して欲しい場所を向こうが指示するのだろう。
もっとも、どこに降下して欲しいのかというのは容易に想像出来る。
財団派とトレーズ派の戦場か、もしくは財団と中東連合の戦場……といったところか。
連合軍としても、一番邪魔なのは財団派だというのは間違いない。
MDを使っているだけに、どうしても戦力的な面でトレーズ派や中東連合を上回る事が出来るのだから。
……まぁ、MDがあるからこそ財団派はその2つの勢力を敵に回し……その上、連合軍をも敵に回しながら戦い続けているのだろうが。
ただ、最近では連合軍にちょっかいを出してくる事はないらしいけど。
連合軍の方も、中東連合はともかくトレーズ派と財団派が潰し合ってくれるのなら、戦力の温存が出来るという事で積極的に手を出してはいないらしいし。
だが、それはあくまでも連合軍の戦力が消耗するのを嫌っての行動だ。
そこに突入するのがシャドウミラーであれば、それを躊躇う必要はないだろう。
元々シャドウミラーは最強の戦力として存在していたし、何より連合軍にとってはあくまでも外様でしかない。
そうである以上、もし……本当に万が一、億が一に撃墜されても、連合軍としては痛くもない。
……実際には、連合軍の戦力の中枢と言ってもいいような状況になっているので、シャドウミラーがいなくなってしまえば、連合軍の戦力は大きく低下するのだが。
それでも本格的にMDを運用し始めたおかげで、そこまで致命的なものではなくなったんだろうけど。
「分かった、ならピースミリオンに戻ったらそっちに顔を出すよ」
『ええ、そうして頂戴』
一応今回の戦いは、ウイングゼロが完成してから初めての実戦という扱いになる。
そうである以上、格納庫で整備員達に機体を一通りチェックして貰う必要があった。
そっちも適当に済ませる訳にもいかないしな。
ハワード達の技量を信用はしているが、それでもやっぱりその辺りはしっかりとしないといけないらしい。
そんな風に考えながら、格納庫に入っていく。
そして出撃した機体がそれぞれの場所に移動すると、すぐに整備員達が担当の機体に向かって移動する。
ウイングゼロ、デスサイズヘル、アルトロンガンダム……その全てがそれぞれ初陣だったのを考えれば、当然だろう。
そう考えると、白のベース色に戻ったトールギスは少し寂しいな。
俺が乗っていた時と違うのは、あくまでも機体色だけだ。
そうなれば、当然のように整備員達にとって興味のある機体という訳ではない。
……まぁ、元々ずっと俺が使っていた機体で、整備員達もトールギスについては十分に構造とか使われている技術とかを知っているんだろうし……その辺りは無理もない。
「アクセル代表、どうでしたか?」
「ああ、問題ない。十分に俺の機体に応えてくれる性能だったな」
まさかトールギス以上ではあっても俺の本気の反応速度にはついてこられない……なんて言える筈もなく、話し掛けてきた整備員にそう返す。
実際問題、W世界でこのウイングゼロ以上の機体と言えば……俺に思いつくのは、エピオンくらいしかない。
そのエピオンにしても、ウイングゼロと互角ではあっても決して性能で勝っている訳ではない。
そもそも、トレーズの趣味で射撃武器がないというのは痛い。
ヒートロッドの射程はかなり長いが、それでもツインバスターライフルには及ばないし。
「そうですか、では機体のチェックを始めます」
そう言う整備員に軽く声を掛け、俺はブリッジに向かうのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1155
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1333
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