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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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課外授業のデイウォーカー
  最終段階開始前×作戦会議

俺とゲオルグが外に出てツェペシュ側とカーミラ側の中間地点に来てたが、ゲオルグだけはここで何をするか分からないで付いて来てた。ま、ここに来てから治安維持部隊の者らとの連携を忘れずに。

「よし。そろそろ極秘任務に入るとする。ゲオルグ、早速で悪いが両派閥の詰所に結界装置を創ってほしい」

「俺を連れて来たのはそう言う事か。久々に俺の禁手が役に立つとは」

と言う事で禁手化したゲオルグによる結界装置を創造してもらい、三つ創って空間切断により配置した。そこに治安維持部隊の詰所に配置、リゼヴィムの野郎が何かする時にここと同じような霧を使った結界を広範囲にさせる。

中間地点にも一個小隊で結界装置を守護する役目として、俺らが戻ってくると丁度結界が張られた時にね。通信機付けながらだけど、見知ったオーラと天井にシトリーの魔法陣が浮かぶ。

「お、一ちゃんが戻ってきたと思えば結界が張られても普通に入ってこれるとは」

「ちょいと野暮用でな。三人に通信機返却してもらったが、どうやら用件はあちらと同じようだ。把握済みだぞベンニーア」

《何と、もう把握してるとは流石一真の旦那。外とここを繋げるのに大分時間がかかりやしたが、何とかなってよかったですぜ》

ゴンドラ乗り場から別行動取ってたベンニーアとルガール、ここに結界張ったのはここに来る為か。脱出ルートを陸と空で模索していて、まだ早くねと思った皆だけど俺らだけは別用で来たらしいと通信内容で把握。

相手はカーミラ側に居るニール達、何用かはすぐに分かったが天井の魔法陣からヒトらしき者が落ちてきたからその場でキャッチ。

「やあエルメ。魔法陣から落ちてきたみたいだけど、俺らに何か用かな?」

「あ、申し訳ありません。織斑様、わざわざキャッチしてくれて助かりました」

そう言いながらエルメを降ろす俺、次に降りてきたのはルガール。エルメは着地失敗しそうだからキャッチしたが、巨漢のルガールは上手く床に着地して最後にベンニーアが飛来した。

「ごきげんよう、皆様。お元気そうで何よりですわ」

俺に感謝の礼を言った後、ここにいる全員にそう挨拶した。ちなみにコイツらは気付いてないが、より強度がある結界に防音結界を張ったので誰も近付かないようにし、何も聞こえないように。

「エルメンヒルデ、この国に潜入していたのね」

「当然です。町で城へのルートを工作員と決めかねてる時に、そこのベンニーアさんと裏路地でお会い出来たものですから。・・・・織斑様はもう知っていると思いますが、皆さんにお知らせする事がありますわ」

リアスの言葉にエルメは頷いてから真剣な表情で伝えてくるが、残念ながらこちらの方が新規情報が入ってるんで聞く必要はない。治安維持部隊には既に命令済みであり、トレミーからの合図で住民避難させるように。

CB側は知っていても悪魔側には知らん情報だし、俺らからよりもエルメから言った方が良いと思い無言になる。

「・・・・間もなくマリウス・ツェペシュ一派は、聖杯を用いた一連の行動を最終段階に移行すると密告がありました。ですが織斑様達はもう知っていたようですわね」

「最終段階ってまさかっ!」

「そのまさかだ、アザゼル。俺らの通信機からも同じ報告があったし、ヴァレリー・ツェペシュから聖杯抜き出す動きがあったと。ここを完全制圧して聖杯の力を高め、この城下町の住民を全て作り替える計画を発動したんだと。だが密告前から動きがあるらしいから住民の避難誘導させてるし、ここら一帯に偵察機ばら撒いてるから知っていて同然なのさ」

「織斑様には何時も驚かせますね、私達が掴んだ先の先をお読みするとは。それにしても住民の避難誘導させてたと言うのは初耳ですが、どうやら城下町に住民の気配を幻術により居させるようにしたようですか」

アザゼルもエルメも驚愕してるけど、CB側は冷静に報告を聞いていたので問題無し。それとこれは俺だけが知ってるけど、黒の駒は最新にしたのかアイツが使う無効化を無効するんだと。治安維持部隊も武器確認して、吸血鬼がドラゴンになって襲い掛かるかはまだこれからだと思う。するとアザゼルが顎に手をやり考えていた。

「聖杯の事は予想できたが・・・・住民を全員弱点のない吸血鬼にしちまうのか。それは既に吸血鬼と呼べる存在なのか?」

「悍ましい限りです。聖杯の力で吸血鬼の特性を持った他生物に変える気なのですから。我々町に侵入したカーミラの者は、もうすぐツェペシュ派の政府側と共に反政府派の打倒を開始するつもりです。一応こちら側に裏切り者がいた場合を想定し、CB側に協力要請しておきましたから」

まあアザゼルの疑問に俺達もそう思う、弱点が無くなった存在は吸血鬼とは呼べない存在だと。想定内のクーデター鎮圧開始するらしいし、我々側への支援要請も助言によって今に至る。吸血鬼側に裏切り者が出るかもしれんが、カーミラもツェペシュも裏切り者は居ないと言ってたけど保険として配置させたから。

「・・・・聖杯を抜き出したらヴァレリーは」

「間違いなく死ぬな、奴らは最初から聖杯の成長、研究が進めばヴァレリーから抜き出す気満々だろうよ。所有者が死ねば神滅具は次の宿主の元に行ってしまう。そうならないよう神器を抜き出し、手元に置けば損失の心配しないで使える」

ハッキリと断言した俺であるが、今のギャスパーなら現実を受け入れる。それに『解放』と聞いて違和感あった者は、ギャスパーも一緒に日本へ行ける事も嘘偽り満載だと考えてた。バロールの力について何時使うかはあちら側の動きによってかな。

「もう時間もない、解放という儀式の前にヴァレリーを・・・・」

そう言い掛けると窓から眩い輝きが室内にまで届く、今は深夜なので早朝並みの明るさによって驚くアザゼルとグレモリーら。窓から外の様子と共に、トレミーブリッジに城内城外の状況報告を頼むと言いながら。巨大な光の壁が城全体を覆い、魔法陣の光を見た事で同じタイミングで舌打ちする俺とアザゼル。

「不味いぞ!奴らめ、先手を取られた。恐らくカーミラ側の動きを察知された様子だ!」

「この時点で聖杯を抜き出す儀式を始める気だ!これは・・・・かなりオリジナルの紋様が刻まれているが、神滅具を所有者から取り出す時に描く術式に間違いない!」

「はい!あれは間違いなく術式です。魔法使いである私にゲオルグも同様の意見です!」

神滅具を取り出す魔法陣の光。マリウスの野郎め、このタイミングでやるつもりなのか!急がないとヴァレリーが死んでしまう、まあ俺にはヴァレリーが持つ神滅具の詳細を知っているが、今は話す時ではない。作戦会議してると儀式が終わってしまうのか、ベンニーアが城外へ繋げて魔法陣中央にエルメが立つ。

「織斑様に皆様方に援助をお願いします、これは女王モニカ・カーミラ様が織斑様にとお伝え下さいと言われた事です。悪魔の貴方達もですが、今は一刻の猶予もありません!CB率いる織斑様にグレモリー眷属のリアス様、聖杯とヴァレリー・ツェペシュの奪還をお願い致します」

「承知したが必ず奪還する。ここには最強の俺達と若手四天王のグレモリー眷属がいる。ギャスパー、お前はヴァレリー救助を優先しろ。目の前の敵は俺達で粉砕する」

「はい!私はヴァレリーを必ず助けます」

との事で、俺達が動くと同時にエルメはベンニーアの魔法陣から外へ出した。次もまた着地失敗しそうだから魔法陣の先に治安維持部隊の者の声が聞こえたので、今度は彼らがキャッチしたようだ。繋げた先もどこかの屋内天井らしいが、それを察知して構えていたのだろう治安維持部隊。外からの討伐はあちらに任せて、俺達は内部からの討伐する事となる。

「ゲオルグ、何やら力を使ってるように見えるが」

「やっぱ曹操らには分かってしまうか。一真さん」

「アザゼルらには野暮用だと言ったが、もしかしてと思いゲオルグの禁手化を現在進行形で実行中だ。吸血鬼の霧に似た結界を張っている」

「なるほどね。ゲオルグの『絶霧』を使った結界を張り、未来予知による事で吸血鬼全体にか」

エルメを外へ逃がして作戦会議前に、英雄チームには野暮用の事を話すと納得してた。だからルフェイが補佐をして力を継続させる為、前線には出ずに吸血鬼世界全体に結界を張り続ける。ギャスパーは仲間であるグレモリー眷属らは、士気を上げる為か後輩の願いを叶えさせるよう檄をな。

ゼノヴィアはパワーバカな発言だし、逆に祐斗はテクニック勝負で参戦する。白音はギャスパーの手を取って微笑んでいた。友達の友達は私の友達は、最初から友達と言っているようなもん。朱乃もギャスパーを抱きしめながら手伝うし、ギャスパーの主であるリアスは困った部員をほっとけないとか。

「おいお前ら、感動的なシーンで水を差すが俺達がいる事も忘れないでもらいたいね」

「ごめんなさい一真。では作戦会議を行いましょうか、アザゼル先生地図を『それ無しでも作戦会議出来るぞ』それはどういう事かしら?」

俺はポケットから小型端末を取り出して、この城全体をスキャンした映像をコイツらに見せた。それと同時にアザゼルは地図を出したけど、シトリー眷属のベンニーアとルガールと一緒にいて、更に俺らがいる部屋には結界が張ってあって密談状態となった。

「この映像は城全体のスキャン映像。アザゼルが出した地図を立体化したもんで、このスキャン映像はいつでも更新可能だ」

「流石一ちゃんだぜ!そこまで用意周到とは。まあ外からカーミラと結託した政府側の者達が攻め込んでくるだろうし、そっちを主に人員を割くようだが映像見る限り、主な場所は地下に集結してるみたいだ。あちら側がいくら警戒してようと映像見る限り、どこに兵士を配置してるか丸分かりだが技術的にはどうなってるんだ」

「CBの秘匿技術だが、偵察機からの情報を元にトレミー3番艦に居るブリッジから解析結果が送られてくる。偵察機はお前らの目では見えないぐらいの大きさでな、城全体に飛んでるから気付く者は居ないだろ。外からの爆音聞く限り、既に攻撃始まってるようだな」

爆音や兵士の叫び声も聞こえるが、今の俺達に必要情報は奴らがどこで儀式をやるか。グレモリーらはアザゼルからの地図を見ながら、俺達は各端末に記されてる地図と城内情報を見てた。儀式がやるとすれば間違いなく地下だろうが、兵士や敵と判断するべき者らの数は分からん。スキャン映像見ると地下深くに広大な空間が存在し、邪龍が配置されてる可能性が高い。

「一ちゃん達はもうこの城内を把握しているようだが、俺にもその端末を貸してくれないか?」

「先程回収させたがもう一度貸してやるよ、これを見るように主な階層は四つある。ツェペシュ派は吸血鬼に関する主立った儀式をやるには・・・・ここだな、この一番下で行われるそうだな。最下層の祭儀場で行うと言う事は、先程見た魔法陣が城中心部に展開された。聖杯を取り出しも最下層に行けば分かる事だし、映像見る限り『禍の団』も居ると推測と言うより想定内と言うべきか。邪龍もな」

「クーデターに関与している上役や近衛兵達も現在はその地下に居る可能性が高い、そして地図と映像を見る限りだと俺達が向かう所もこことなる」

地図を指差しながら俺らは映像にて確認してたが、この二日間で城に待機してる兵士の活動範囲は把握済み。変更の可能性もあるが、祐斗が見取り図に印を付けてるように立体映像に兵士に遭遇しないルートを何個か確定してた。

「お前らは出来る限り兵士と遭遇しないルート、俺らは兵士と遭遇して倒しながらのルートとなる。二通りだが、俺らとグレモリーでは天と地の差は既に知ってるだろう。白音と朱乃とイリナもセーブしながら戦えると思うし、雑魚に関してはグレモリーとシトリーに任せたい。俺らは邪龍対策を考えてるし、いくら聖杯でパワーアップしてる吸血鬼でも対応可能」

「まあそうですわね。私や白音ちゃんにイリナさんもCB側でありますが、リミッター解除しない限りはグレモリー眷属として戦います。リアス、そう言う事ですから強敵に関しては一真さん達CB側に任せましょう」

「朱乃、だからと言って私達は強敵と戦わなければ何時まで経ってもパワーアップ出来ない。それに『そこまでだリアス、強敵に関しては一ちゃんと朱乃の言う通りにするんだ』アザゼル」

「忘れてるだろうが、上級悪魔が主であるリアス達グレモリー眷属と創造神黒鐵が主である一ちゃん達CBとでは格が違い過ぎる。朱乃達ハイブリッドならば邪龍相手でも戦えるが、お前ら悪魔では無理だと判断される。CB兼黒神の『王』だろうと今は一ちゃんの指示に従った方がいいし、直感と強さについてはお前らも知ってるだろ?」

そう言ったアザゼルであり、邪龍と対面しても普通に戦えた朱乃達が静かに頷く様子を見たリアス。で、ハイブリッド以外の者達も力を見せたのはリアスら三人とシトリーの二人以外の者達。邪龍との相手は到底不可能と感じたリアスであり、本来同じ仲間だとする朱乃達との力の差もあるから。俺らに従わないとどうなるか理解したようで。

「そうだったわね、今は一真に従うわ」

「ありがとな、作戦としては雑魚兵士をお前らに任せる。俺らCB側とグレモリー眷属で二つのルートを辿って行き、やがて合流するような形となる。朱乃達も力をセーブしながらだが、邪龍でも戦える俺らだけど邪龍相手によるがグレモリー眷属に任すかもしれん」

「ええ、そうさせてもらいますわ。邪龍相手でも戦える力を持ちながらセーブするのは大丈夫ですし、禍々しいオーラを浴びても何ともありませんから」

「と言う事でグレモリーとシトリー以外の者らは通信機を耳に付けとけ、フェルト『既にルートを決めておきました』流石だな」

俺らの通信機は各自に持たせてるが、アザゼルだけ貸してる通信機も同じ規格だけど限定されてる。決められたルート進みながら些細な情報でも伝わるし、一応機密に近い通信機だからあくまで貸し与えただけの事。聖杯の抜き出し阻止に関して利害が一致してるし、グレモリーとシトリーには俺らの邪魔となる存在排除。こちらはこちらで排除するが、場合によってウチらから力を貸す事も。

「俺らとアザゼルらの目的は一致してるが、場合によっちゃこちら側から力を貸す事もあるかもしれん。面倒な邪龍がいればの話だが」

「ま、その方がやりやすいだろう。もし抜き出した後となってもマリウスの野郎を捕縛するか《それか俺らが表に出て排除してもいいのか?》何時の間に闇ギャスパーが表に出てるんだ?」

「俺とギャスパーで排除も可能だが、今のコイツの名はバロールとだけ教えとく。マリウス以外の上役も排除しないで捕縛したいけど、俺とバロールの怒りを買ったら排除してしまうかもしれん」

「バロールってもしや魔神バロールの事か?神器名にもバロールが入ってるけどよ《今は言えんが俺の名はバロールだし、闇の力を真に発揮するには丁度良い戦い甲斐がありそうだ》なるほど、オーラだけで幻術よりもヤバい事を感じた」

「テロリスト共は問答無用で排除後、リアス達が危険と感じたら傍に居るCB側かハイブリッドに言って後退しても構わん。ヴァレリーと聖杯だけ取り戻し、逃げの一手としてトレミークルーに言っとくよ」

俺は前線に行ってるからアーサーの剣による空間切断を使い、船内避難しとけと言っておいた。戦闘開始になると会話より戦闘に意識向いてるし、質問も無さそうだったので目標はヴァレリー・ツェペシュと聖杯奪還。抜き出し後、主要人物捕縛と神器を持ち主に返すのが今回の任務。

「と言う訳でCBとグレモリー&シトリーでのミッションを開始する、行くぞ!」

『了解!/おおー!』

異口同音で合致するが、俺達は任務スタートと共に地下への階段前に居た雑魚共を曹操の聖槍やシャルロットの攻撃により倒される。こちらとあちらではルートが違うようだし、力温存の為に出来るだけ兵士共と戦闘を避けて行く。この先での予知によるが、恐らく邪龍に関してはアイツだとな。ストレス発散なのか派手な爆発や攻撃音しながら、リアス達と合流してから最下層へ向かう俺達。 
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