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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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155部分:第十四話 袁紹、お宝を探すのことその四


第十四話 袁紹、お宝を探すのことその四

「一体どうして」
「こっちになんだ?」
「それ私も知りたいと思ってるのよ」
 高覧はいぶかしむ顔で彼等に返す。
「それであんた達はレスラーよね」
「その通りだ」
 レッドドラゴンが答える。
「我々はレスラーだ」
「身体は丈夫ね。それに食べる量は」
 ここで言うのだった。
「猪々子と同じだけ食べるのね」
「レスラーは食べるのも仕事だからな」
 ロジャースがこう言う。
「悪いがな。それはな」
「わかったわ。まあそれも踏まえてね」
 こう話してだった。そしてだ。
「宜しく頼むわね」
「ああ、それじゃあな」
「これからな」
 こうして彼等もこの世界に入るのだった。また多くの戦士達が加わっていた。そしてであった。曹操は今森の中を許緒達と共に進んでいた。
 先頭を進むのは夏侯惇である。その手には巨大な刀がある。それを持って先に進んでいた。
 そしてその中でだ。後ろにいる曹操に対して言う。
「何かこうしていたら」
「どうしたの?」
「昔を思い出します」
 こう言うのである。
「何か」
「そうね。子供の頃のことをね」
 曹操も微笑んで夏侯惇に返す。
「思い出すわね」
「はい、袁紹殿も相変わらずです」
「全くね。何時になっても子供なんだから」
「いつもどちらかに別れて」
「それで遊んでましたね」
 曹仁と曹洪も話をする。
「この宝探しだけじゃなくて」
「他のことも」
「麗羽も一人だったから」
 それも言うのだった。
「私達で集まってね。ところで桂花」
「はい」
 最後尾には荀彧がいた。彼女は両手に付け根を直角に曲げてそれを柄にしている針金を持っている。そのうえで先に進んでいるのだ。
「反応は?」
「今のところありません」
 こう答える荀彧だった。
「まだ」
「そうなの。まだなの」
「けれどこれを使えば絶対に見つかります」
「そうなんですか」
「ええ、そうよ」
 こう許緒にも答える。
「ですから安心して下さい」
「それはそうと桂花」
「何、夏蘭」
 彼女の言葉にも応える。
「前から不思議に思っていたがどうしてあいつとあそこまで仲が悪いのだ?」
「陳花のこと?」
「そうだ、友若だったな」
「あいつね」
 言いながらむっとした顔になる荀彧だった。その幼さが残るが可愛らしい美貌が歪む。
「あいつはね。ちょっとね」
「従姉妹同士なのだろう?それでどうしてだ」
「従姉妹同士でもよ」
 それでもだというのだ。
「あいつとはね。昔から仲が悪かったのよ」
「それで袁紹殿のところには行かなかったのか」
「そうよ。もっとも袁紹殿のところには最初から行くつもりはなかったけれど」
 それはないというのである。
「それでもね。あいつがいるって聞いて」
「それで余計にか」
「あいつだけは許さないから」
 むっとした顔で言うのだった。
 
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