恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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153部分:第十四話 袁紹、お宝を探すのことその二
第十四話 袁紹、お宝を探すのことその二
「うむ。ロイ=ウィルソン殿に、マスター=バーンズ殿、ビッグ=ボンバーダー殿にエチャック=ビッグボム殿だな」
「ああ、名前も覚えておいてくれたのかよ」
「悪いな」
「名前を覚えるのは当然のことだ。これから共に戦う者同士なのだからな」
だから当然だというのである。
「だからだ」
「そうか、だからか」
「しかし戦う者同士ってことはな」
「もう採用は決定か」
「うむ、それはもう華琳様も決定しておられる」
こう四人に話す。
「だから安心してくれ」
「しかしその曹操さんはまだなんだな」
「まだ帰って来られないんだな」
「それは」
「うむ、もう少し待ってくれ」
流石に宝探しをしているとは言えなかった。今はまだだった。四人が曹操という人間についてまだ全く知らないからである。それでだった。
「もう少しな」
「じゃあそうさせてもらうぜ」
「もう少しか」
「早く仕事がしたいけれどな」
「とりあえずは身体を鍛えておいてくれ」
今はこう言うのに留めるのだった。
「それでな」
「ああ、じゃあそういうことでな」
「何なら一緒に飲むかい?」
「夜にでもな」
「悪くはないな」
四人の威勢のいい申し出にも笑顔で応える。
「それではだ。今はだ」
「ああ、楽しくやらせてもらうぜ」
「曹操さんを待ちながらな」
彼等はそんな話をしてからまた遊びに戻る。そしてその頃袁紹側でもだ。
「またか」
「あの方もな」
「困ったことだ」
辛評と辛毗が困った顔で話をしていた。そこには高覧もいる。
「相変わらず遊び好きだから」
「暗殺されかけたというのにすぐになんて」
「全く」
「その通りね」
高覧もその顔で二人に対して言う。
「けれど戻られるのは伸びたのはね」
「そうなのよね、それはね」
「それまでは留守番をするしかないわね」
「まああれね」
ここで辛評が言った。
「向こうに文若ちゃんがいるから陳花を行かせなかったのは正解ね」
「そうね、あの娘陳花と犬猿の仲だから」
「それはね」
二人も辛評のその言葉に頷くのだった。
「出さなくてよかったわ」
「全く。私達ってそんなに曹操側の人達と喧嘩したくないのに」
「曹操様強いしね」
「だからね」
「それによ。今はね」
高覧の顔がここで曇る。
「烏丸何とかしないといけないから。その為にわざわざ官渡での御二人の話し合いになったんだし」
「そうよね、喧嘩より今は内政とその烏丸」
「あと西の方も」
彼女達も色々と問題を抱えているのだった。
そしてだ。ここで辛毗が言った。
「それでまた来た異世界からの人材」
「今度もまた大勢来たしね」
「五人ね」
「あれ、六人じゃないの?」
ここで三人の話は少し混乱したものになった。50
「確か」
「ああ、あれ本人が別人って言ってるだけだから」
辛評が顔を顰めさせて二人に話す。
「気にしないで」
「ああ、そうだったの」
「それだったの」
「だから五人よ」
そしてこうされるのだった。
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