サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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そして当日、、、
サトシ達は無人発電所に向かった。
サトシ達の作戦は
以下のようなものだった。
作戦実行時間は夜の8時。日が沈み
無人発電所の所内に灯りがついた頃。
一週間前から発電所に潜入しているコジロウが
所内の電力を全てシャットアウトしたのを
合図にサトシ達が突入。次に、シルフ社員が
混乱している隙にポケモンの回収。
そして発電所の実験機やコンピューター等
全ての電子機器を破壊し、発電所を脱出する。
という作戦だった。
PM19:50
発電所付近にて
サトシ:「、、、あと10分」
サトシ達は茂みに隠れ、カツラが
開発した顔認証付きナイトスコープで
発電所の入り口を確認していた。
ちなみにこのナイトスコープは
暗闇で生命反応を確認する際、
ただのサーモグラフィーではなく
はっきりとした姿のまま相手を捉える事が
出来る仕組みになっていた。
ヒカリ:「、、、」
ヒカリは緊張しており、何も喋らないでいた。
サトシ:「ヒカリ、、ヒカリっ」
ヒカリ:「あっ、ん?」
サトシ:「大丈夫か?」
ヒカリ:「あ、、うんっ、、大丈夫よ!」
サトシ:「スコープ、逆だぜ?」
ヒカリ:「あわわっ!そうだった!」
サトシ:「、、、大丈夫だっ!
何かあっても俺たちがついてるから!」
ヒカリの緊張を察し普段通に接するサトシ。
その隣で、
タケシは麻酔銃の手入れをしていた。
タケシ:「サトシの言う通りだっ。
何もヒカリが1人で全部やる訳じゃないっ。
俺たちが協力してやるんだっ」
スッ(麻酔弾を詰め込むタケシ)
サトシ:「タケシっ、
本気でその麻酔銃を使うのか?」
タケシ:「この前も言っただろ?
使う使わないかは自分次第、念の為だって。
サトシっ、お前の分だっ(銃)」
サトシ:「わっ!こっちに渡すなよっ!」
タケシ:「サトシ達の奴は簡単だぞ?
こう、、スライドしたらそのまま、、」
サトシ:「わかった、、わかったから
先ず銃を降ろしてくれっ」
タケシ:「とにかく、ただの麻酔銃だ(笑顔)」
スッ(サトシの携帯)
サトシ:「えーっと、マリナさんは、、」
タケシ:「サトシ、すまなかった」
銃の説明をするタケシと、その行いを
マリナに報告しようとするサトシ。
2人のやりとりを横で見たヒカリは、、
ヒカリ:「、、、クスっ」
サトシ達のやりとりを見て、ヒカリは笑った。
タケシ:「お?」
サトシ:「ヒカリ?」
ヒカリ:「、、、もうっ。
、、、2人とも何やってるのよっ(笑顔)」
どうやら2人のやりとりを見て、
ヒカリの緊張はほぐれた様子だった。
サトシ:「、、ヒカリっ」(笑顔)
タケシ:「うんっ、、いい空気だっ」
今思えば、このメンバーでいつも笑っていた。
このメンバーでどんな困難も乗り越えてきた。
晴れた日も、雨の日も、どんな時だって、
3人で大きな事を成し遂げてきた。
このメンバーで、どこまでも旅をしてきた。
共に歩んだ旅の記憶が、ヒカリの心を
緊張感から解放した。
ヒカリ:「よおし、絶対にポケモン達を
助けだすんだから!」
サトシ:「、、そうだなっ!俺たちが
助けだすんだ!、、絶対にっ」
タケシ:「そろそろ8時か、、、」
時計を見ると、
時刻は作戦開始1分前になっていた。
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