グラセと神々の魂石《たまいし》

今は昔のことになる。ある何もない空間に、二人の神が誕生した。
【 空も】
【 地面も】
【風も】
【音も】
そう、本当に何もない空間に・・・いや 空間というのは、少し違うかもな。どちらかというと、無に近い

しかし、二人の神 『雪』と『グラセ』は、二人の力を合わせて、全ての物に必要な 神を生み出した。
だが、神が出来ていくつれて、闇が大きくなっていった。二人のときは光だけだった そしてすぐに、闇に気付いていた。だけど闇も必要だった だから二人は、気にしなかった。それを司る神が居なかったことに。

そして、気がついた時には遅かった













ピキピキ ピキピキ


「くそ！ 結界が」

「駄目だ！ これ以上は、闇を封じることが出来ない」

「俺が闇の王になる」

「なんだと！」

突然、結界にヒビが入り破ってしまう状態になり黒髪の青年 グラセが、茶髪の青年 雪にとんでもないことを言いはなった。勿論 雪は声を荒げたのだが

「だって、そうする以外に方法はないだろ？」

「確かに、そうなのだが」

そう 本当に方法はなかった。だから雪は、グラセを止めることが出来なかった。

「今のお前が、闇の王になるわけいかないだろ？俺なら大丈夫だ」

「自分なら居なくなってもいいと？」

「あぁ」

「そんな訳 あるわけないだろ！お前は、俺の大事な家族だ！」

「そう思うなら、生まれたばかりの神やこれから生まれるあろう人間を、守ってくれ 頼んだぞ 」

「・・・分かった 任せてくれ」

雪は、次の神やグラセが一番楽しみにしていた人間を産み出さなければならなかったのだ

二人の力は、同じだった。しかし
雪は、主に神作りをしていた
グラセは、主に未来予知に力を入れていた

だから今さらグラセの力は、あまり必要とはいえなかった。しかしグラセと雪は、一緒に生まれた家族 雪は、家族を失うのが怖かった。

「いつやるんだ？今日は、遅いし明日までは結界はもつから今日は、しっかり休もう」

「そうだな♪そうするよ」

時間は、もう夜中 グラセは雪に闇を封じるには、体力があるから二人は休むことにした












丑三つ時



「・・・」


「・・・」


ピキピキ

「グラセ ゴメンな・・・！体が」

「なにがゴメンだ お前のことは、分かっているからな 」

「あぁ グラセに、怒られないように頑張るからな」

「約束だからな それから、これがさっき出来上がった予言だ」

「さすがだな 俺だったら、３日かかるのを三時間で」

二人は、一番効果のある丑三つ時に、グラセを媒体とする封印の儀を始めた

そして、グラセの得意とする予言を、雪に本として渡した

「まぁな だが、ここの予言には、気を付けろ 」

「？ 真っ黒だな」

「あぁ 前の予言といい不穏な感じだ」

「前の予言って ！ グラセお前また自分を」

予言には、グラセが悪役になり、いろんなことをすることが書かれていた。最後には、・・・グラセが倒されるという