サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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シルフカンパニー(社長室)にて、、、
サトシ達が無人発電所を後にした頃、
シルフカンパニーの社長室では、、、
ナツメ:「、、、」
窓からヤマブキシティを見渡すナツメ。
その瞳は、街並みというより
もっと遠くを眺めてている様子だった。
コンコンッ(ノック)
ナツメ:「、、、どうぞ」
誰かが社長室のドアを叩き、
ナツメは微動だもせず訪ねた者を招き入れた。
ワタル:「失礼します」
入って来たのはワタルだった。
ナツメ:「、、、外部との交渉はどう?」
窓越しに遠くを見つめながら
ナツメはワタルに問いかけた。
ワタル:「シンオウ、イッシュ、カロスは
相変わらず交渉を拒む姿勢を取っております。
サントアンヌ号出航日までの交渉は
厳しいかと、、。」
ナツメ:「、、、そう、、」
ワタル:「申し訳ございません。
しかし、ホウエン地方に関しては
時機に”こちら側”(シルフ)へつくかと」
ナツメが返答すると、ワタルは
すかさず言葉を付け足し、ナツメは
表情を変えず少しの沈黙を置き再び
ワタルへ質問した。
ナツメ:「シンオウ、イッシュ、カロスの
元四天王及びチャンピオンの行方は
把握しているのかしら?」
ワタル:「ご心配なく。既に
我が社の社員達が居場所を把握しております」
ナツメ:「そう、、、なら結構」
ワタル:「準備はほぼ整いました。
無人発電所での実験は途中段階の為
完璧とは言えませんが、作戦に
支障はきたさないでしょう」
ナツメ:「ならいいわ。あと数日、
決して他の者に気づかれないよう
警備を徹底してちょうだい」
ワタル:「かしこまりました」
ナツメ:「それと、サントアンヌ号での
交渉はしくじらないように」
ワタル:「ご心配なく。
ツワブキダイゴに関しては我々の話に
賛同せざるを得ない事でしょう」
ナツメ:「いえ、交渉の事じゃないわ」
ワタル:「?」
ナツメの一言に、ワタルは疑問を抱いた。
ワタル:「何か気掛かりな点でも?」
目を閉じ下を向くナツメ。再び
沈黙をおいた後、ワタルに告げた。
ナツメ:「、、、ここ最近、我々を
監視しようとしている者がいるわ」
ワタル:「監視ですか?」
ナツメ:「えぇ、、」
ワタル:「不審者が見られた情報は
ございませんが、、」
ナツメ:「、、、監視しているのは
シルフの建物じゃないわ、、。
監視ではなく、”干渉”といったところかしら」
ワタル:「干渉、、、一体どのような?」
ナツメ:「、、、なんでも無いわ。
とにかく、気を抜かないよう、皆に
伝えてちょうだい」
ワタル:「、、かしこましました。
当日まで、警備の方を徹底して参ります」
ナツメ:「もう下がっていいわ」
ワタル:「、、、失礼します」
バタン(部屋を出るワタル)
ナツメ:「、、、」
ワタルが部屋の出た後、ナツメは
瞳孔を開き窓の外を見た。
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