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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1668話

「ほう……お主もシャドウミラーに来たのか。また、随分と酔狂な真似をするのう」

 それが、ドクトルSを見てプロフェッサーGが口にした最初の言葉だった。
 言葉だけを聞けば相手を馬鹿にしているようにも聞こえるが、そんなプロフェッサーGの側でハワードや老師Oが笑っているのを見れば、本心からドクトルSを馬鹿にしている訳ではないというのは明らかだ。

「ふんっ、そう言うお主もここにいるじゃないか」

 ドクトルSの方も、そんなプロフェッサーGに向かって憎まれ口を叩く。
 何だかんだと、気心の知れた仲って事なんだろう。
 俺から見ても、それは理解出来た。

「さて、これで科学者の半数以上がシャドウミラーに来てくれた訳だけど……シェンロンガンダムとデスサイズの改修、それとウイングゼロの統合仕様の方はどうだ?」

 原作ではガンダムを開発した5人の科学者が、OZの目を欺いて少しずつ進める形でアルトロンガンダムとデスサイズヘルを完成させた。……いや、調整前だったので、本当の意味の完成ではなかったが。
 だが、今は違う。
 ハワードも含めて科学者が4人おり、この件に集中出来るという意味では労働環境的な意味では、明らかに原作よりもこっちの方が上だろう。

「デスサイズの方は、設計図が7割。シェンロンガンダムの方は設計図が5割といったところか」
「なるほど」

 実際に建造に入っておらず、まだ設計段階だというのは、予想通りではある。
 原作よりも労働環境が上であっても、結局人数の差はどうしようもないのだから。
 原作だと5人でやっていた作業を、2人……そして俺がピースミリオンを取りに向かう時にハワードが加わり、3人でやったとしても日数的にもこのくらいなのは仕方がない。
 また、今の俺にはその2機よりも更に大事なものがある。

「ウイングゼロの方はどうなった?」

 ……そう、ウイングゼロだ。
 H教授の設計データの中にあった、2つの仕様。
 それを統合させる形で設計して欲しいという俺の要望。
 少し前までは、そこまで急ぐ必要はなかった。
 だが……今は違う。
 ゼクスがトールギスを入手した以上、出来ればこちらの戦力は少しでも上げておきたい。
 つまり、俺がウイングゼロに乗って綾子がトールギスに乗れるようにしたいのだ。
 正直なところ、俺がトールギスに乗ってゼクスと戦っても負けない自信はある。
 俺が知ってる限りでは、ゼクスの乗っているトールギスⅡというのは俺のトールギスと性能的にそう差はない筈なのだから。
 これがトールギスⅢになると、かなり性能が上がってるんだが。
 特にトールギスのドーバーガンに比べて、トールギスⅢのメガ・キャノンはMO-Ⅲを一撃で破壊するだけの威力を持っている。

「ウイングゼロは……8割といったころか。こちらを重視してやっておったからな」

 だからこそ、プロフェッサーGから出たその言葉に、俺は驚く。
 いや、勿論ウイングゼロを優先して貰えるというのは、こちらにとってもありがたいのだから文句はない。
 寧ろ、歓迎すると言ってもいいだろう。

「俺は助かるけど、何だってまた? てっきり、自分の専門のガンダムを優先しているとばかり思ってたんだが」
「ふむ、そちらは正直やむを得なく……といったところじゃな。儂等の持っている技術力だけでは、今のままだと満足の出来る改修は出来ん。じゃが、サンドロックとウイングゼロ、2つの設計データから儂等にはない技術を得れば……」
「今までこちらになかった視点や発想を得る事が出来る、という訳じゃ」

 プロフェッサーGの言葉をハワードが続ける。
 そしてハワードは相変わらず掛けたままのサングラスの視線をドクトルSに向け……

「お主も自分の開発したガンダムの機体データを持ってきたんじゃろう?」
「ふむ、話は早いな。こちらも他のガンダムのデータは気になっていたところだ」

 ハワードの言葉に、ドクトルSは嬉しそうな笑みを浮かべて一枚のデータディスクを取り出す。

「ヘビーアームズの設計データだ」

 その言葉に、3人の科学者達は嬉しそうな笑みを浮かべる。
 ……やっぱり科学者にとって未知のMSというのは興味深いんだろうな。
 シャドウミラーも他の勢力の機体を奪取してそれを解析して戦力にしてきたのだから、理解は出来るが。
 現在シャドウミラーで主力となっている、ブラックホールエンジンを始めとした重力制御技術は特にそうだろう。
 元々シャドウミラー……ヴィンデルが率いていた時代のシャドウミラーでは、重力制御技術は皆無……という訳ではなかったが、それでも結局はその程度の代物だった。
 だが、俺がヒュッケバインを始めとした機体を入手し、それを分析し……今ではシャドウミラーの実働班の機体はブラックホールエンジンが使われており、量産型Wの操るシャドウですら、ブラックホールエンジンが使われている。
 何気に色々な世界で重力を使った技術というのは多い。
 マクロス世界、マブラヴ世界、ナデシコ世界……といった具合に。
 まぁ、ヒュッケバインと同等か……もしくはそれ以上にシャドウミラーの重力制御技術を上げる原動力となったのは、ネオ・グランゾンのパーツだろうが。
 ともあれ、現在のシャドウミラーの重力制御技術は他の追随を許さないところまでになっている。
 それだけを見ても、シャドウミラーがどれだけ高い技術力と今までになかった技術も貪欲に採り入れる柔軟さを持っているのかの証拠となるだろう。
 エナジーウイングやPS装甲、ICS、G元素……更には科学では証明の出来ない魔法ですら採り入れているのだ。
 ……まぁ、そんな事が出来るのも、それこそ不老という人類の夢の1つがシステム的に可能になっており、更には中の48時間が外での1時間という魔法球なんて反則的な存在があるからこその話なんだが。
 魔法球があれば、時間の心配とかはしなくてもいいんだよな。
 その代わり、俺の前にいる科学者達はすぐに老衰で死んでしまうだろうが。

「ふむ、これで戦力は揃ってきた。しかし……お主、本当にいいのか?」
「何がだ?」

 ハワードの言葉に、ドクトルSは首を傾げる。

「バートン財団じゃよ。向こうにとって、お主はまさにお膝元から逃げ出した存在じゃ。恨まれるのは間違いないぞ?」

 バートン財団が強い影響力を持っていたのが、L3宙域。
 実際ヘビーアームズもL3宙域のコロニーから地球に向かった機体だし、X-18999コロニーがあるのもL3宙域だ。
 そう考えれば、ハワードの言葉は決して間違っている訳ではないのだろう。

「ふんっ、それは今更の話だ」

 だが、ドクトルSはそんなハワードの言葉に問題ないとあっさりと口にする。
 頼もしいと言うべきか、それともドクトルSにまで愛想を尽かされているデキムを哀れに思うべきか。
 真のオペレーション・メテオなんて事を考え、それを実現するだけの力はあるのだから、決して無能って訳じゃないんだが……
 デキムにしろ、ツバロフにしろ、デルマイユにしろ……W世界の老人は何気に無能ではないが小悪党ってタイプが多いな。

「さて、とにかくドクトルSもこうして俺達に合流してきた。こうなれば、機体の改修作業や設計も進む筈だな?」

 いつまでも自由に話をさせておくのもな……と思い、そう話を締め括る。
 そんな俺の言葉に、全員が頷く。
 出来ればドクターJとH教授もいればありがたいんだが……その辺は今のところ考える必要はないか。
 それに、こうして科学者がシャドウミラーに集まってきているのを考えれば、もしかしたらそのうちこっちに合流してくる可能性もないとは言えない。

「じゃあ、早速今日から……というのはちょっと厳しいだろうから、明日からでも設計を進めてくれ。今日は久しぶりに会った仲間もいるんだし、昔話に花を咲かせてもいいだろ。それと、近い内にこの部屋から出てピースミリオンに移動する事になるから、その辺は覚えておいてくれ」
「よかろう。では、今日くらいはゆっくりさせて貰うとしようかのう」

 代表してハワードがそう言い、いつの間に持ち込んでいたのか部屋のクローゼットから酒を持ってくる。
 まぁ、それに文句はない。
 一応ハワード達も俺達が雇っているという事になっているので、その給料はこっちが出してるんだし。
 ……W世界の金という事に限って言えば、今まで散々シャドウミラーとして活動してきて連合軍から受け取った報酬もある。
 殆どがガンダニュウム合金といったように素材で入手しているが、それでも現金の類もしっかりと貰ってはいる。
 それに……デルマイユの屋敷から盗んできた美術品とかを売れば、それこそ金に困る事はないだろう。
 俺にはあまり理解出来ない代物だが、美術品の類は非常に……それこそMS数機を開発し、建造出来るだけの値段がついているのも珍しくはないのだから。
 審美眼とかそういうのがあれば、そういう美術品を集めてもいいんだろうけどな。

「じゃあ、俺はこの辺で帰らせて貰う。二日酔いするような事にはならないでくれよ」
「ふんっ、年寄り扱いをするでないわい」
「いや、別に二日酔い云々に年齢とかは関係ないだろ」

 そう告げるが、以前誰かから年を重ねるとアルコールに弱くなるって話を聞いた覚えがあったな。
 まぁ、どのみち俺にアルコールの類は厳禁だ。
 俺がここで酒を飲もうものなら、気が付いたら明日ベッドでサリィと二人、裸で目を覚ます……なんて事になりかねない。
 それどころか、シルビアまで巻き込む可能性すらある。
 そんな真似をする訳にはいかないので、俺はとっとと部屋を去ることにした。
 ハワード達も、自分達だけで飲みたかったというのはあったのか、部屋から出る俺を見ても特に何も言うような事はない。
 そうして部屋を出ると、取りあえず次に俺が向かったのは……





「うん、なかなか美味いな」
「あのな……呑気に食事なんかしててもいいのかよ? アクセルは一応、シャドウミラーの中でも偉いんだろ?」

 ビーフシチューとパンという軽い――あくまでも俺にとってはだが――食事をしていると、何故か俺の向かいに座ったデュオが呆れたように呟く。

「そう言うデュオだって、食堂にいるだろうに」

 現在の時間は、午後2時過ぎ。
 丁度昼食の忙しさが終わり、食堂では夕食の下準備に取り掛かっているところだ。
 そんな中で、俺はちょっとした腹ごしらえとして、ここにやってきたのだ。
 当然昼食が終わった後なので、殆どの料理はなかったんだが……それでも、ビーフシチューは何とか残っていたし、パンも当然のように残っていた。
 そんな訳で、俺はこうして腹ごしらえをしていた訳だ。

「俺はシャドウミラーの一員でも、結局は一般の隊員だからな。トップのアクセルとは違って、そんなに忙しくないんだよ」
「残念ながら、俺もそんなに忙しくはない。書類仕事は凛に任せているし、ヒルデも加わってくれたしな」
「……書類仕事を嫌がるトップってのは、どうなんだよ?」
「完全に嫌って訳じゃないぞ? 実際、凛から渡される書類はきちんと読んで、サインしてるし」

 まぁ、他の組織のトップと比べると、書類仕事が殆どないのは事実なんだが。
 そもそもの話、シャドウミラーは規模が小さい。
 そうである以上、それこそ連合軍とかに比べると当然書類仕事の数は少ない。少ない筈なんだが……そこはそれ、シャドウミラーは色々と特殊な訳で。そして特殊なだけに、回ってくる書類も多い。

「ところで、連合軍のパイロットの具合はどうだ?」
「……まぁ、そこそこだな。OZのパイロットには及ばない程度。ただ……」

 何か言いにくそうな、そんな様子のデュオに首を傾げる。

「ただ? 何かあったのか?」
「ああ。ほら、連合軍でもMDを主力にするって話が進んでるだろ? だから、連合軍のパイロットも以前みたいに模擬戦に力を入れなくなってきてるんだよ」

 あー……なるほど。
 まぁ、その気持ちは分からないでもない。
 そもそも、最初は自分達の技量があまりにも低く、または凛と綾子を独占している俺への対抗心から模擬戦を行っていた。
 そしてデュオや五飛といったガンダムのパイロットが模擬戦の相手をする事になり、環境自体は以前よりもよくなったんだが……MDが主力として扱われるようになると、どうしても普通のパイロットではMDに勝てない。
 いや、決して勝てない訳じゃない。
 それこそトーラスで戦うのなら、トーラスカノンを使って弾幕を張れば、逃げ場がないMDは撃墜されるのだから。
 だが……それでもやはり、実際に戦闘するのがMDである以上、最低限の技量だけがあればいいと、そういう認識なのだろう。

「間違っちゃいないんだけど……ちょっとなぁ」

 そう呟くデュオの言葉に、俺は同意の頷きを向けるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1125
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1327 
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