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Blue Rose

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第五十話 入試テストその九

「雨には弱いのよね」
「そうそう、どうしてもな」
「試合中止になるから」
「それは仕方ないな」 
 このことだけはどうしようもない、日本のありとあらゆる邪悪の根源巨人の巣である東京ドームにこのことだけは負けている。
「どうしようもないな」
「そうなのよね、そういえば今日も雨じゃなかったから」
「それもよかったな」
「ええ、雨だったら」
 空を見上げてだ、優花は言った。
「気分的にね」
「受験の日は余計にな」
「嫌になるわね」
「晴れやかな気持ちでテスト受けたいからな」
 だからだとだ、龍馬も応えた。
「どうしても」
「そうよね」
「そう思うと晴れでよかったよ」
「ええ、じゃあ今日はね」
「一旦家に帰るんだよな」
「それから長崎に戻るわ」
 そうするとだ、優花は龍馬に話した。
「今日のうちにね」
「そうだな、じゃあな」
「またね」
「会おうな」
「そうしましょう」
 こうしたことを話してだ、そしてだった。
 二人は一緒に行ける場所まで行ってそうしてだった、別れてそれぞれの家に帰った。優花は家に帰るとだった。
 姉に携帯で連絡を入れた、そのうえで少しだけ休んでから八条鉄道の神戸駅にバスで向かい長崎に帰った。そして長崎に帰ってからだった。 
 あらためて優子に電話を入れた、夕食に簡単に出来る冷凍うどんと刻み葱と薄揚げを買ってからだ。つゆはもう家にあるので買わなかった。そのうえで姉に言うのだった。
「長崎に着いたから」
「早いうちに帰ったわね」
「明日からまた学校だから」
 だからと答えるのだった。
「そうしたの」
「そうしたこと言ってたわね」
「それで帰ったけれど」
「疲れてない?」
「ちょっとね」
「じゃあ今日は早いうちに寝なさい」
「そうするわね、ただね」
 ここでだ、優花は自分が座っている場所の前にあるちゃぶ台の上を見て言った。
「お酒も買ったから」
「飲むのね」
「第一志望の受験が終わったし」
「ええ、控えていたしね」 
 テストの間はだ。
「飲むといいわ」
「そうするわね」
「じゃあ今からなのね」
「御飯作るわ、冷凍うどんだから」
「すぐに出来るわね」
「お鍋にお水入れて沸騰させたらね」
 そこにうどんを入れてだ。
「すぐに出来るから」
「それとお酒ね」
「焼酎買ったの」 
 酒はそれであった、優花も最近焼酎をよく飲む様になっているのだ。 
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