鉄血のベーオヴォルフズ
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第00話 その名はガンダム
前書き
この小説を読む方は以下の点に注意してください
1、鉄血二期なんて無かった、イイネ?
2、作者は49話で完全に白けて、50話でブチ切れた衝動で書いた
3、あんな設定守ってたら支離滅裂になるわ
4、キャラ設定?あんな登場キャラがみんな統合失調症の基地外になるようなの守ってられんわ、アホらしい
5、主人公はミカヅキ
では、お楽しみいただけるように頑張りたいと思います。
PD,323年
地球経済圏の一つ、アーヴラウの代表が選出される会議に於いて、世界を外側から監視することを目的とする国際公的機関、ギャラルホルンと火星の民間軍事会社、鉄華団が武力衝突した。
鉄華団との戦闘のさなか、ギャラルホルンは自らが禁じてきた人体改造によりマシンと人を結合させる禁断の技術、阿頼耶識を本格導入したモビルスーツ、グレイズアインを投入。
その漆黒のモビルスーツはあろうことか、市街へと踏み入りその都市機能を破壊した。
更に鉄華団が護衛する蒔苗東護ノ介が代表に選ばれ、対立する代表候補であったアンリ・フリュウとギャラルホルンの重鎮イズナリオ・ファリドとの癒着が判明。
ギャラルホルンは三つの禁忌を自らが破ったことで社会的信用を喪失。今までギャラルホルンに治安・国防を委任してきた各経済圏で自国防衛軍の発足が相次ぐこととなった。
―――これにより、ギャラルホルンは本拠点である地球圏の統治に必要とする軍事力の拡張を迫られ、火星支部を縮小することでその戦力を地球圏へと集中させることで対処した。
しかし、それにより火星を始めとする圏外圏の治安は悪化。各地で厄災戦時代のモビルスーツのレストアと販売が一気に拡大、モビルスーツの稼働数は飛躍的に増大し武装勢力により略奪と紛争が散発するようになった。
皮肉にも、鉄華団が少年兵で構築された傭兵団であったために拉致された子供たちはゴミのような値段でヒューマンデブリと呼ばれ各地へ売りさばかれ少年兵として戦場へと投入されていった。
火星は、流血と錆びた鉄で埋め尽くされた鉄血の世界へと赤黒く染まっていった。
二年後、PD 325年 火星クリュッセ自治区――――
熱い、唇は妙にべたつくし色んなものが焼ける匂いが鼻孔にべったり粘りつく不快感。肌を焦がす熱は痛いほどだ―――だが、そんな些細なことは気にしていられない。
「アット!みんなどこだ!!」
走る、走る。全力でただ力の限り、火星の中でもあり触れたごみ溜め。スラム街、そこはたまったゴミを焼却するかのように轟々と業火が燃え盛っている。
だが其処にいるのはゴミではない、血が通った人間だ。ただそう生まれてしまっただけの貧困にあえでいる人間だ。
けれども、奴らにとってみればただの獲物。刈り取る存在でしかない。
「――――くっ」
半端に黒焦げた腕だけが瓦礫の下から伸びていたのを見た。見知った誰かのモノなのかもしれないがもう、わからない。
「アット!みんな―――!!」
何時も寝泊まりしている廃屋の戸を蹴り破る―――其処にあったのは血だまりと事切れた仲間たち。
もう、何も言わない躯になったみんながそこに居た。
「……チクショウ、チクショウぉ‥‥!」
銃弾を惜しんだのか。頭を鉈のようで割られた幼少より苦楽を共にした仲間たち、確かに罪を犯したこともある、だがこんな―――まるで虫けらのような最期を迎えなければいけないほど悪いことをしただろうか。
自分たちは、そうしなければいけないからそうしただけなのに。
しかしふと、煮えくり返る臓腑の熱で頭がどうにかなりそうな中、見渡して気づく。
「!……ガキどもの死体だけ、無い。」
妹を始め、幼少と言える年齢の連中の死体だけが無い―――ということは、
「まだ、生きているかもしれない……!」
微かな希望、それによって崩れ落ちそうだった四肢に活力が蘇る。確か、少年兵を作るために各地のスラム街などから子供の拉致が頻発していることは知っている。
そして、そういった幼少連中の死体が無いということは、そういう事だ。
(だけど、追いついたところでどうする……殺されるだけだ)
だが、相手は武装した人間だ。自分が歯向かったところで無残に死体をさらすだけだろう。
でもそれでも――――
「俺は、ビルスと約束したんだ―――絶対にアットを守るって!!!」
男と男の約束、それを違えるわけにはいかない。その結果、ただ無意味に死ぬだけだとしても。
「みんな、ごめん!!」
時間の猶予はない、仲間たちの――兄弟のように生きてきたみんなの亡骸はおいていくしかない。
意味なんてないと分かっていても謝らずにはいられなかった。
そして、後ろ髪引かれる感覚を感じながら建物から飛び出した――――しかし、真昼でこんなにも燃え盛っているというのに影が差す。
「---え、」
見上げた先には絶望が立っていた。鋼鉄の巨体、まるで全身血で塗装したかのような禍々しく紅い装甲、自分を見下ろす光る双眸。
―――ガンダムがモビルスーツの全高にも匹敵する巨大な大剣を振り上げていた。
ああ、もうだめだ。こんな圧倒的な武威を前に自分のような虫けらごとき矮小な存在が生き延びれるわけがない。
希望が潰え、絶望だけが広がっていく。死の恐怖という底なし沼に体が沈んでいくような錯覚を覚える。
鋼鉄の巨人がその鉄塊を振り下ろした――――
「-----っ!!!」
咄嗟に反射的に目を瞑る―――到来する衝撃。地面が大きく揺れた。
だけども、自分……ハッシュ・ミディは生きていた。
「一体なにが……」
見上げた先、振り下ろされる鋼の暴力を防いだ存在がいた。
白い装甲、同じく光る双眸――――両肩には赤と白の花模様。新たなガンダムがその暴威からハッシュを守ったのだった。
『生きてる?』
両肩の赤の中に白く華のような紋章を付けたガンダムが外部マイクから声を発した。ハッシュはそれを呆然と見上げるしか出来なかった。
知っている、その白いガンダムを――――鉄華団の白い悪魔と呼ばれ、実際に悪魔の名を関するガンダム。
ミカヅキ・オーガスの駆る、ガンダムバルバトスが其処にいた。
後書き
鉄血の突っ込みどころ!
・社会的信用を失ったのとモビルスーツが増えたから治安が悪くなった!(プロローグ)
(´・ω・`)信用力低下した程度でモビルスーツが行き成り増えて治安悪化ってあり得ないよね(ギャラルホルンの戦力は大して失ってないわけだし)
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