サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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同時刻〜育成施設にて〜
ニドキングの破壊活動で崩壊した育成施設。
建物の残骸が敷地に散らばる中、
青白い月明かりの下で育成施設を見つめる
ワタル達がいた。
シバ:「改めて見ても、これはヒドイ有様だな」
サトシ達が育成施設を去った後、
ワタル達は逃げ出したポケモン達を回収し
施設の敷地一帯を調査していた。
シバ:「ハガネールに劣らない破壊力だな」
カンナ:「これが、シルフの開発した
”次世代進化増強薬”の力、、、」
外に散らばっている、
ニドキングが破壊した壁の破片を
手に取るシバと、建物を眺め佇むカンナ。
改めて見る崩壊した施設の光景に目を向けると
施設の中からワタルとシンジが姿を現した。
ワタル:「もはやこの施設は
使い物にならない、、、。社長にも
中の映像を送り報告した結果、
他の育成場所を確保するまで
しばらく実験は休止するそうだ」
シバ:「無論、そうだろうな」
カンナ:「この様子(ニドキングの破壊力)
じゃ、実験を続ける必要は最早
皆無じゃないかしら?」
シバ:「たった1匹のニドキングで、
他のポケモン達が本能で感じ、逃げ出したんだ。
これ以上の実験はないだろう」
シンジ:「お伽話の次は怪獣づくりか、、。
全く、物好きなもんだ、、、社長は」
呆れた口調で言葉を発するシンジ。
ワタル:「、、まだ実験は続く、、、。
今回のような一件は今日限りで終わるとは
限らん、、こっち(育成施設)のガードも
もっと手堅く固めておくべきだったか、、」
ワタルは施設から回収した
黒いモンスターボールを見つめた。
カンナ:「少しばかり計画が変更になるわね」
ワタル:「変更にはなるが、
実行に変わりはないさ、、社長の事だ。
もう既に、別の策を考えているだろ」
カンナ:「、、、そうね、、、」
数時間に渡り敷地一帯を
調査したワタル達は車に乗りシルフへ向かい、
育成施設には殺風景な景色の中に
佇む建物と、月明かりを浴びて光を放つ
機械の残骸だけが残された。
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