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ジョジョの奇みょんな幻想郷

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第一部 ケイオスクルセイダーズ
プロローグ ビギンズデイズ
  6.思い出はそこに

「俺からも、早苗に二つ質問をしたいんだがいいかな?」
「別にかまいませんが」
「じゃあ、一つ目。君の『クレイジーダイヤモンド』、あれはいったい何なんだ?『クレイジーダイヤモンド』で自分は直せないはずだ」
 丞一は戦闘中に感じた一番の疑問をぶつけた。『クレイジーダイヤモンド』の最大の弱点と言ってもいい自分は直せないという点が修正されているのだ。理由は知らなければならないだろう。これからのために。
「すみません。私も何が何だかさっぱりで、本当につい最近目覚めたので」
「なるほど。……一つ目は以上だ。二つ目の質問だ。早苗、君はいったい何者なんだ?」
「……どういうことでしょうか?」
「そうだぜ。早苗は早苗だぜ」
「言い方が悪かったな。君は俺を知っているのか?」
「それこそどういうことなんだぜ?」
「早苗は戦闘中に一度だけ俺の名前を呼んだ『ジョジョ』と」
 そう、それは早苗がスタンドで回復する前のやりとりのことだった。『そして、ジョジョ!次にあなたは「もう終わりだ。勝負は決している」と言う!』と、丞一のことを初めて名前で呼んだのだ。
「ああ、そういえばそうだな」
 でも、それがどうしたんだぜ?と魔理沙が頭の上にハテナマークを浮かべる。気づいていないようだ。
「確かに、ジョジョってのは俺のあだ名だ。だが、お前らにそれを教えたか?いいや、教えてないね」
「そういえば、確かに!」
 丞一が魔理沙と早苗に自己紹介したときには慶条丞一と名乗ったが自分のあだ名までは教えてなかった。だから思ったのだ。なぜ、その名を知っている、と。
「嫌なら話さなくてもいいが、話してくれると有り難い」
「………本当に覚えてないんですね」
「覚えてないって、何を?」
『はあ、これだから丞一さんは』
 芝居臭く肩を大きくすくめる。やれやれだぜ、とまで口に出している。いったい何だというのだ。
「本当にわからないんですか?」
『本当の本当に?英語で言うとリアリーオブリアリー!』
「だから、お前のその英語はあってんのか?合ってないよな!絶対適当だよな!」
 霊夢と魔理沙がどうしたんだお前みたいな目で見てくるけど気にすらとめなかった。
「ていうか、ニャル子。お前はわかっているのか?」
『そりゃあ、もちのロンで、当たり前田のクラッカーですよ!』
 それだけ分かれば丞一には充分だった。ダークワンが関わった時点でそれは近日の出来事、言動を振り返ればよいのだ。つまるところ、伏線探しだ。このスタンドが関わるとわかりやすいものからわかりにくいものまで伏線と化すのだ。
 そして、丞一が引っかかったのがこの幻想郷に降り立った時にルーミアと戦った。そしてその後そのルーミアに博麗神社へ案内してもらったのだ。その時の会話の時だ。

『丞一は姉妹はいるのかー?』
『いるにはいるが何故?』
 いやこれではない。丞一には義理の姉はいるが、顔を忘れるほど薄情ではない、はずだ。
 いや、違う。その後だ。その後、地の文で丞一の心情を何と表した?


『誰かと似ている、そういわれたのは何年ぶりか丞一には分からなかった』

『そんなこと言われたのは昔遊んだ幼なじみが最後だ』

「ん?幼なじみ?」
 丞一には幼なじみという存在は確かにいた。丞一が小学校三年生にあがるときに引っ越してしまったため、必然的に接点が無くなってしまったが、幼稚園から小学校二年生まではずっと遊んでいたのだ。神社の境内で。
「え?うそ?」
「嘘じゃありません」
 そしてその神社の名前を、丞一は掠れてしまっていた記憶の中からかき集めて思い出させる。
「だって、毎年年賀状だって送ってたし送られてきてたし」
 その何とも言い難い出来事への疑問には、霊夢が代わりに答えた。
「紫のアフターケアよ」
 まさに、『境界を操る程度の能力』様々である。
 そして、丞一はやっと思い出した。そう。神社の名前は、守矢神社。
「でも、だって。ええ、俺の幼なじみは戦ってる最中にジョジョネタをぶっ込むようなやつじゃあない」
「その言葉、そっくりそのままお返します」
 丞一も人のことを言えた立場ではなかった。
「………はあ、だってさ、あんなのが伏線なんて普通考えないじゃん。伏線にしたら単純じゃん」
「とりあえず、その伏線で物事を解決するのをやめればいいんじゃ」
「今まで生きてきて、その教訓がそれなんだよな」
 何度か言っているが丞一のスタンドダークワンが関与して伏線で解決できなかった事柄は、無い!そう、無い!大切なことなので二回言いました!
「ちょ、ちょっと待ってくれなんだぜ!結局お前らの関係は何なのだぜ?」
「まあ、幼なじみってやつだよ」



 
 

 
後書き
 東風谷早苗。
 18歳
 種族:人間(スタンド使い)
 能力:『奇跡を起こす程度の能力』
 守矢神社の風祝。現代では信仰が集まらないため幻想入りした少女。丞一の幼馴染で、彼のせいでオタクの道へ入りこんんだ。基本丁寧口調で話し丞一だけあだ名で呼んでいる。スタンドの『クレイジーダイヤモンド』は何故か自分のけがも直せるチート仕様。 
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