リリカルなのは 金色の男
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第一話 戦士の覚醒
一話 戦士の覚醒
海鳴市のとあるスーパー。
「これと・・・これ」
この少女八神はやてはどこにでも居る普通の少女だが。両親は他界し自分自身も半身不随という状態であった。
「うんっしょっと」
はやてに家族は居ない。下半身が動かなくなってから1人で生きていた。そしてスーパーの帰り道。はやてはとあるレストランの前を通った。
「・・・ここ・・・よく来たなぁ」
と両親の事を思い出しながら裏庭を通ったその時。
「わ!」
「あ!大丈夫!?」
菜園からはやてに水がかかってしまった。
「冷たぁ~」
「ごめんごめん!ん?はやてちゃん?」
目の前の青年ははやてを知っていた。はやての姿を見ると青年は笑顔になった。
「え?」
「あれ?覚えてないかな?よく食べにきてくれたじゃない!いらっしゃいませ!」
「ああ!」
はやても目の前の青年=津上翔一を思い出した。
翔一は、はやてが両親と通ってたレストラン『AGITΩ』のシェフである。
そして翔一ははやてに菜園の野菜を渡している。はやては久しぶりにあった友達が嬉しかった。
「よ~しほらほらいっぱい持って帰れよ~で?はやてちゃんどうしたの?」
「うんちょっと・・・」
翔一から渡されたタオルで顔を拭いているはやて。そして思い切って翔一に話してみることにした。
「そっか~大変だな~よし!俺がお手伝いさんで行くよ!」
「え?そんな良いよ!翔一君お店あるでしょ」
「何言ってんの。女の子の一人暮らしって危ないんだよ」
「はは・翔一君らしいわ・・・」
翔一の能天気さにちょっと呆れるはやて。だがこれが翔一のいいところでもある。
「あ!そうだはやてちゃんどうよこれ!」
物凄い曲がったキュウリ出した翔一。
「・・・曲がってる」
「この曲がり具合が良いんじゃない!後このツヤツヤ感とイボイボ感ね!ま!この辺は愛情が無いと出ないわけよ~」
翔一はキュウリを拭くとはやてにさし出した。
「大丈夫!食べてみてよ!形は~気に入らないかもしれないけど。キュウリはキュウリだからさ♪」
と翔一から渡されたキュウリ食べるはやて。
「あ!おいしい!」
「だろ!」
と言って翔一もキュウリを食べ始める。
「じゃ!今夜ね!」
と言って八神邸で家政婦になることになった翔一。
「ちょっと翔一君そんなことまでせんでええよ」
「もうちょっと待っててねすぐできるから」
レストランが終わるとはやての元で腕を振るっている翔一。
「うわ~美味しそう~」
「はは食べてみてよ」
「うん!」
と言って翔一の料理を食べ始めるはやて。
「美味しい~やっぱり翔一君のご飯美味しいわ~」
たまに人が食べたくなくなるような変な創作料理を披露する翔一。普通の料理ははやてに好評だった。
「ありがとね。そういえばタンスが壊れてたから後で直しておくよ」
「おおきにな~翔一君何でもできるんやな~」
実は翔一が家政婦を始めた数日間八神邸の家具なりは翔一の修復を受けていた。万能人間のようです。
「そうや!翔一君また料理教えて」
「ああ!俺で良かったらいつでも良いよ」
「あ!普通の料理ね!」
ここ数日間翔一に料理を教えてもらっているはやて。ジャンルが多い為勉強必死です。
「じゃあまた明日ね」
「うん!翔一君気をつけてね」
翔一ははやてに手を振ると帰路に着いた。はやては翔一を見送ると部屋に帰った。
「なんか良いな。家族がいるって・・・翔一君一緒に住めないかな~」
等とはやてが思ったその時だった。
「え?」
突然部屋にあった鎖だらけの本が光り始めた。
『起動』
「え?え?」
はやての目の前で本が不気味な光を放ちながらはやての体を包んでいた。パニックに陥るはやて。
そしてはやての目の前に4人の人間が現れた。
「われら・・・主様に仕えますヴォルケンリッターでございます」
「あ~~~~~~~~~~~」
そのまま気絶してしまうはやて。
その時
「!!」
帰路についていた翔一が何かの気配を感じ取りはやての元に急いだ。
「!!」
翔一は何か様子の違う八神邸にたどり着くと急いでバイクから降りはやての部屋に向かった。
「誰か来る!」
金髪の女性の言葉に構えだす4人。
「はやてちゃん!」
翔一がはやての部屋のドアを開けると目の前の4人に驚いた。
「なんなんだあんた達!?」
翔一は目の前の黒装束のヴォルケンリッターを睨み付けた。
「そういう貴様は何者だ?」
「主の知り合いか?」
「主?って!警察!ん!」
ピンクの髪の女性と巨大な男性の言葉に驚く翔一。
「はやてちゃん!」
はやての元に駆け寄る翔一だが。
「やめろ!」
ピンクの髪の女性シグナムの一閃が翔一を襲った。
「うああああ!!」
二階の窓から叩き落される翔一。
「シグナム!」
「しまった!」
シグナムが慌てたと同時にまばゆい光がシグナムたちを包み込んだ。
「なんだ!?」
シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、ヴォルケンリッターが窓から飛び降り翔一の姿を探すがどこにも居ない。
「あ、あいつ・・・」
ヴィータのさした方角に何かが居た。
その姿は
金色の角
金色の胸
金色のベルト
赤い瞳
一人の戦士が立っていた。
こいつは危険だ
ヴォルケンリッターたちはそう思い目の前の戦士に襲い掛かった。
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