オズのアン王女
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第八幕その六
「誰とでも仲良くなれる」
「そう言うのね」
「ええ、実際にそうでしょ」
「そうね、それはね」
アンもドロシーの言葉に頷きました。
「その通りね」
「最初はいきなりの出会いでも」
「自然とね」
「仲良くなって」
「こうしてお風呂にも一緒に入る」
「そうした国でしょ」
「オズの国は」
二人でお話します、そしてです。
アンはドロシーとこのお話で、でした。あらためて言いました。
「じゃあこれからもね」
「一緒にね」
「お風呂に入りましょう」
「そして他の楽しいこともね」
「一緒に楽しみましょう」
ドロシーと笑顔でお話するのでした、そのうえでお風呂からあがってこれから起こりそうなことそれぞれへの対策をお話していくのでした。
そうしてこの日の十時にはお話を終えてでした、夜はぐっすりと寝て。
朝になって朝御飯を食べ終えた時にでした、国民の一人が宮殿まで来てそのうえでアンに言ってきました。
「あの、お客様が」
「あら、誰かしら」
「はい、ノームの国からです」
「ノーム?」
「予想ーーしていましーーたね」
チクタクが言ってきました。
「私ーーが」
「ええ、ノームが来ることもね」
アンはチクタクに玉座から答えました。
「そうなることも」
「そちらーーですね」
「そうね」
「ではーーです」
「もうノームからの侵略はないから」
このことはもうはっきりしています、ノーム族も変わったので。
「だからね」
「友好的ーーにーーです」
「会いましょう」
「それーーでは」
こうしてでした、アンはノームの使者とお会いしました、まずは挨拶の後です。
ノームの使者はアンにノームの国の林檎とルビーから造った林檎の形の装飾品を差し出してです、アンに言いました。
「これは我が王からの贈りものです」
「有り難う」
アンは使者に微笑んで応えました。
「謹んで受け取らせて頂くわ」
「はい、贈りものを送らせて頂いてからになり恐縮ですか」
あらたまってです、使者はアンに言いました。
「実はウーガブーの国の下にです」
「ノームの王国の領土が及んだのね」
「はい、五千メートル以上真下ですが」
「五千メートルなの」
「そうです」
「それ位なら」
それだけ深いならとです、アンは答えました。
「別にね」
「宜しいですか」
「それ位深いのなら」
それこそというのです。
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