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転生とらぶる

作者:青竹
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1643話

 連合軍の宇宙における本拠地、D-120コロニーへと戻ってきた俺達は、早速セプテムに呼び出された。
 ……まぁ、呼び出されたのはシャドウミラーのトップの俺、事務をしている凛、連合軍から派遣されているサリィとシルビアの4人だけだったが。
 他の面子は自分の機体の整備や、他の用事を片付けたりして、各々自由行動を取っている。
 まぁ、戦いが終わってコロニーに戻ってきたんだから、そのくらいの自由時間は与えてもいいだろう。

「ご苦労だった、アクセル。……だが、結局逃がしてしまったか」

 俺達が司令室に入ると、そこで待っていたセプテムがそう告げる。

「言っておくが、俺達がX-18999コロニーに到着した時には既にデキム・バートンだったか? そいつはもういなかったぞ」
「分かっている。別にこの件でお前達を責めようとは思わん。この件で責められるべきは、コロニーからの脱出を見逃した連合軍にある。……もっとも、それを誤魔化した向こうを褒めるべきかもしれんがな」

 へぇ。てっきり敵を逃がしたという事で何か言われるかと思ってたんだが。
 まぁ、実際俺達が向こうに到着した時に既にいなかったのだから、何をどうしてもデキムを捕らえるのは不可能だったんだが。

「それに、敵の本拠地を抑えたというのは、何だかんだといって意味は大きい。幾らデキム・バートンが連合軍到着前に逃げ出したからといって、財産の全てを運び出す事は不可能だった筈だ」
「それはそうだろうな」

 簡単に持ち出せる有価証券とか宝石といった類の物であれば、持ち出すのもそう難しくはないだろう。
 だが、持ち出せたのは精々そのくらいの筈だった。
 MSを建造する為に必要な資源やら、MSその物といった、戦いに介入する為に必要な資源の多くはコロニーに残っていたらしい。
 勿論X-18999コロニーがバートン財団の本拠地ではあっても、他にも拠点は用意されているだろう。
 そこにはMSや資源の類もあるだろうが、それでもやはり本拠地から多くの資源の持ち出せなかったというのは、デキムにとっては大きな痛手になる筈だ。
 また、本拠地から逃げ出したというのも、バートン財団に対する評価を下げる一因になる。
 元々バートン財団は宇宙ではかなりの影響力を持っていたが、それでも唯一無二の存在という訳ではない。
 それが更に評価を下げるのだから、連合軍としてはありがたい話だろう。

「ただ、バートン財団にはMDが配備されていた。連合軍が戦う時は、十分に注意する必要がある」
「……その件については、既に報告が入っている」

 セプテムの口から出た言葉は、恐らく俺達がX-18999コロニーに向かう時に乗っていった宇宙船の艦長からの報告だろう。
 考えてみれば当然の話なのだが、俺達はあの戦いが終わってからすぐにここに戻ってきた訳ではない。
 X-18999コロニーの方で何か騒動が起きないかどうか……連合軍が占領するまで待ち、それからウィナー家が力を持つL4のコロニーに寄って、それからこうして連合宇宙軍の本拠地D-120コロニーに戻ってきたのだから。
 宇宙を移動するのにも、ある程度の日数が掛かっている以上、先に報告を入れておくのはおかしな話ではない……どころか、当然だった。

「そうか。ならいい。もっとも、バートン財団はMDを使えはするだろうが、OZから仕入れてるだけで、自分達で作るだけの技術力はないと思う。だとすれば、OZと比べると戦いやすい相手なのは間違いないな。……あくまでも多分、だけどな」

 勿論バートン財団にも相応の技術力はある。
 当然だろう。そもそもヘビーアームズを開発したのはバートン財団の後ろ盾あってこその話だ。
 当然その技術はある程度バートン財団に流れている。
 ……サーペントを見れば、その辺りは考えるまでもない。
 だが、それとこれとは別の話だ。
 ガンダムの開発者達が無人機を嫌悪している以上、その手の技術力はバートン財団にはない筈だ。
 無人機を評価していないガンダムの開発者達には、シャドウミラーの……メギロート、イルメヤ、カトンボ、ヤンマ……そして無人機というのとはちょっと違うが、量産型Wとシャドウを主戦力としている国のトップとしては、色々と思うところもある。
 だがまぁ、そのおかげで連合軍が不利にならないのだから、こっちとしても文句を言うつもりはないんだが。
 トールギスにウイングゼロ……そして、それぞれの機体。
 それらを作る事が出来た以上、ガンダムを開発した科学者達が無人機を作ろうと思えば作れた筈だ。
 いや、色々と専門分野とかがあるから、MDとは別の形になったかもしれないが……恐らくMDよりも高い性能を持った無人機が出来てもおかしくはない。
 それはOZが独自に開発したトーラスと、ドクターJ達が開発したビルゴ――正確にはヴァイエイトとメルクリウス――の性能差を考えても明らかだろう。
 そういう風に考えると、こちらとしては助かったと言うべきであり、文句を言う筋合いはない。

「それで、このコロニーに帰還する途中でL4宙域に寄ったらしいが、その理由を聞いても構わんか?」
「ああ。ちょっとウィナー家に用事があってな」
「……用事? もしよければ、その用事を聞かせて貰えないか?」

 さて、どう答えるべきか。
 今のところ、ウィナー家の一人息子がガンダムのパイロットだというのはシャドウミラー以外で知ってる者は殆どいない。
 連合軍も、OZに敵対しているという意味ではガンダムのパイロットを手に入れられるのであれば手に入れたいだろう。
 ガンダムとそのパイロットがどれだけの戦力になるのかというのは、シャドウミラーがこれ以上ない程に証明している。
 だが……シャドウミラーは連合軍とは別組織なのは間違いない。
 今の状況で向こうにカトルの情報を流すのは、色々な意味で危険だろう。
 カトルやマグアナック隊の面々はOZと戦ってきた。
 だが、同時に連合軍にも被害を与えたのは事実なのだから。
 シャドウミラーがガンダムを要している為に、連合軍のガンダムに対する感情は以前より大分マシになってはいるが……それでも、色々と思うところがある相手はいる筈だった。
 ましてや、カトルの情報以外に俺が得たウイングゼロのデータは絶対に渡す訳にはいかない。
 ……まぁ、サンドロックなら、それ程性能も高くない機体だし、情報を流してもいいかもしれないが。

「ウィナー家の所有している資源衛星についてだ。ちょっとシャドウミラーとして必要な物が色々とあってな」

 実際問題、ウィナー家が有している資源衛星はかなりの品質だ。
 だからこそ、原作でもOZがかなり強引な手段を使ってそれを欲したのだろう。
 それにガンダニュウム合金を含む各種資材を根こそぎ奪ってきた以上、決して全くの嘘という訳でもない。

「そうか。……まぁ、いい。シャドウミラーはある程度の独自裁量が認められているしな。だが、OZの二の舞になるのは御免だぞ?」

 セプテムのその言葉は、こちらを牽制する……というよりは、シャドウミラーを邪魔に思っている者にOZと同じようだという風に付けいる隙を与えるなと、そういう事なのだろう。
 連合軍のトップ3の内の1人のセプテムにとっては、この内乱でシャドウミラーがどれだけの働きをしたのかが分かっているからこそのアドバイスといったところか。

「ああ、勿論だ。そもそもの話、シャドウミラーはOZのように人数はいないしな」

 特殊部隊的な扱いだったOZは、連合軍に比べれば少数ではあるが十分な人数が揃っていた。
 それに比べると、シャドウミラーは事務員を入れても6人の、本当に小規模な傭兵団だ。
 とてもではないが、OZと同じように反乱を起こすような真似は出来ない。
 ……一般的な考え方なら、だが。
 もし本気で連合軍に対して反旗を翻すのなら、それこそニーズヘッグを使えば一発だし。
 凛や綾子も、魔術師や半サーヴァントとしての能力を最大限に発揮すれば、それこそ人間相手に負けはない。
 もっとも、そんな真似をしても無駄に戦乱を広げるだけだし、こっちに利益もない。
 連合軍が俺達を裏切らない限り、きちんと傭兵として働くつもりではある。

「そうか。なら、いい。……とにかく、バートン財団の本拠地だったX-18999コロニーを占拠した以上、向こうも次の動きを見せるには少し時間があるだろう。その時には再びシャドウミラーにも動いて貰うだろうから、暫くは骨休めをしてくれ」
「ああ、そうさせて貰う。……ああ、そうだ。五飛とデュオだが、一度故郷のコロニーに戻してもいいか?」
「……ガンダムのパイロットをか? 大丈夫、というのは聞くまでもないんだろうな」
「そうだな。今のところ2人ともシャドウミラーを裏切る様子はないから、心配はいらないと思うぞ」

 五飛はともかく、デュオは場合によってはシャドウミラーを裏切る可能性もあるのだが、連合軍がコロニーに対して高圧的な態度に出ない限り心配はいらないだろう。
 ……寧ろ、OZに対しての警戒の方が強いみたいだったよな。
 まぁ、色仕掛けでコロニーのトップを堕としたとなれば、その辺りの心配は仕方がないのかもしれないが。
 せめてもの救いは、あれ以降OZに降ったコロニーがないという事か。

「分かった。……もっとも、ガンダムのパイロットが裏切っても、アクセルがいればどうとでもなると思うから、心配はいらないがな」

 煽てる……いや、事実を口にしただけだが、ともあれそんな言葉に小さく肩を竦め、部屋を出る。
 出来れば五飛とデュオには科学者達を連れてきて欲しいんだけどな。
 向こうにとっても、OZに対抗するという意味なら、シャドウミラーと一緒に行動した方がいいだろうし。
 それに……ウイングゼロの件もある。
 今のところはハワードに建造して貰うつもりだが、もしデスサイズを開発したプロフェッサーG、シェンロンガンダムを開発した老師Oの2人を連れてくる事が出来れば、早めにウイングゼロの建造に入ってもいいかもしれない。
 他にもデスサイズをデスサイズヘルに、シェンロンガンダムをアルトロンガンダムにパワーアップする必要もあるし。
 原作だと5人の科学者全員が協力してその2機をパワーアップさせたが、当然開発した本人が中心になっていた筈だ。
 だとすれば、時間は掛かるものの2人がいればどうにかなる可能性は高い。……俺が知ってる原作の機体に比べて、多少劣化する可能性は否定しきれないが。
 ああ、それとプロフェッサーGをこっちに引き込むのなら、ハワードも一緒に引き込んでどこか……確か月の裏側だったか? に隠してあるピースミリオンを俺達の宇宙における本拠地として使いたいところだな。
 そうなるとGチームの本拠地がなくなるんだが……いや、五飛とデュオが既にシャドウミラーにいる時点でGチームを結成するのも難しいか。
 トロワはサーカスと一緒に動き回りながらOZの基地に攻撃しているらしいし、ヒイロは未だにリリーナと一緒にいるらしい。
 お前を殺すとか言ってたんだと思うが、どうしてこうなったって感じだな。
 唯一足取りが掴めないのがカトルだが、恐らくマグアナック隊と中東辺りにいると思われる。
 原作だとOZによって街を破壊されたが、この世界だと連合軍と戦っているOZにそんな余裕は全くないしな。
 ともあれ、そんな理由でGチームを作るのは少し……いや、かなり難しいと思われる。
 だとすれば、ピースミリオンは俺が貰ってもいいだろう。
 ピースミリオンは、純粋な戦闘力という意味ではバルジやリーブラと比べものにならない程に低い。
 バルジやリーブラの主砲はコロニーを一発で破壊出来るだけの威力があるのに対し、ピースミリオンの場合は前面にビーム砲が大量に備え付けられているものの、その威力は決して高くはない。
 いや、一般的なMSが使うビームライフル以上の威力を持ってはいるのだが、それでもバルジやリーブラには遠く及ばない。
 だが、当然のようにバルジやリーブラに勝っているところもある。
 それが、ピースミリオンの居住性だ。
 バルジやリーブラに比べると、居住性という意味では比べものにならない。
 また、デスサイズを開発したプロフェッサーGが開発に関わっているだけあって、ステルス性もそれなりに高い。
 ……それなりというのは、あくまでもシャドウミラー基準で、このW世界の中ではかなり高い方に入るのだが。
 ともあれ、このW世界で3つある巨大戦艦&機動要塞的な存在のバルジ、ピースミリオン、リーブラ。
 出来ればこの3つは全て入手したいところだ。
 そう判断し……俺は五飛とデュオにそれぞれ里帰りして、可能であればガンダムの開発者を連れてくるように伝えるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1125
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1327 
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