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Three Roses

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第三十六話 葬儀その七

「戦争よりもです」
「政治ですね」
「婚姻等による」
「それで進めていく」
「そうすべきなのですね」
「そうです、戦争は政治の中の手段の一つですが」
 それでもというのだ。
「私は好みません」
「しかし強い軍隊はですね」
「国を守るその為にですね」
「必要なのですね」
「そうなのですね」
「そうです、私達はです」 
 まさにというのだ。
「この国を守らねばなりません」
「内外の脅威から」
「絶対にですね」
「守らねばならない」
「その為に強い軍は必要ですね」
「陸軍も海軍もです」
 その両方がというのだ。
「優れた強い軍隊でなければ」
「害が及びますね」
「銃も馬も船も備え」
「大砲もですね」
「全てを」
「整えます、そうして内外の不穏な存在から守るのです」
 この国をというのだ。
「そして四国を統一したならば」
「その国もですね」
「守るのですね」
「優れた軍隊により」
「陸海の彼等により」
「そうしていきます、第一の敵は王国ですが」
 やはりこのことは変わらない、何百年も争ってきただけに。
「帝国や他の国とも何かあれば」
「その時はですね」
「戦いになるかも知れない」
「だからですね」
「精強な軍隊は備えておきますね」
「そうです」
 マリーの返事は強いものだった。
「強い軍隊なくしてです」
「国は守れない」
「だからですね」
「最悪戦争になろうとも」
「勝つことも出来ない」
「そして常に強い軍隊を内外に見せていれば」
 そうした軍隊が存在しているだけでもというのだ。
「国を守れますし」
「強い相手と戦おうとする者もいない」
「強い剣や鎧で身を固めていれば」
「最初から挑む相手もいない」
「そういうことですね」
「そうです、ですから強い軍隊は持ちます」
 戦いを好まないが為にだ、最初から備えをしてそれを見せておくというのだ。
「そうしていきます」
「そこまでお考えとは」
「お見事です」
「ではこれからも」
「そうしていきますか」
「是非。そしてお姉様の葬儀を行い」
 マリーは今現在の政治のことに話を戻した、軍隊のことだけでなくこのことも念頭にありそれで言うのだ。
「私の婚礼のことも」
「はい、進んでおります」
「マイラ様のご葬儀が終わればです」
「そして落ち着けば」
「そちらのお話も表に出していきます」
「そうなりますね」
 マリーも納得して言う、そして実際にだった。マリーは葬儀のことを第一に進め自身の婚礼のことも進めていた。
 マイラの葬儀までだ、セーラとマリアも国に残っていた。そしてマリーと共に彼女達が為すべきことを行っていたが。 
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