Blue Sea 『空と海の境界線』
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Operation 01
異変と彼女の心
Mission7(後半)「知られざる翼」
前書き
一部名前にアーマードコア要素があります。ご注意を
「朝から飛べって、面倒ダナ~」
「仕方ないでしょ、開発側が時間前倒しするって言ってたし」
「でもさ~…」
なんか後ろでエイラが愚痴ってサーニャが突っ込んでるけど、無視。
今サンド島基地のジェットストライカー用格納庫にいる。因みに照月はいない。
わりとキャロルたちは遅いのだが、そのせいで後ろでエイラがぶつぶつ愚痴ってるのでそろそろ来てほしいところ。
「ようやく来たか」
目の前でジェットストライカーを乗せたC-4輸送機が滑走路に着陸する。
自分でもあまり見ないが、結構外から見れば大きいのか…。
誘導員がこちらに来た。どうやらハンガーには入らないから、前に止めることにしたらしい。
外の景色が見えないのが残念だが…。
「こうやって会うのは着任以来でしょうか?響さん」
後ろから声が聞こえる。キャロルか。
「久しぶりですね」
「なんか、冷たいですね」
「そうか?」
「そうです。」
キャロルも十分冷たいのだが…。まあいいか。
「ちなみに今日主任はいません。あんなうるさい人がいたら、こっちも活動が出来なくなるからです」
相変わらず主任に対しては氷山のように冷たい。むしろそれでいいが。
C-4からストライカー2機が下される。C-4はそのまま別のところへと機体を動かしていくのを見送ると、キャロルの手によって2機のストライカーは姿を現した。
「何だコレ…」
エイラが驚くのも無理はない。エイラの機体はX-02に近いデザインであり、細かく見ると機動力を高めるために補助ブースターなどの設計が見られる。
一見すると機動力特化機体に見えるが、これでも防弾性能は若干高く、深海棲艦の対空砲火ではちょっとやそっとでは破壊できないレベルの強度を持つパーツになっており、固有魔法の未来予知での万が一の対策が十分に取られている。
「すごいわ…」
一方のサーニャは、エイラとは違いデザインはF-22Aで機動力こそ低めだがそれでもテクニック次第ではエイラ機にも対等に渡り合う性能で、安定性は原型のF-22Aよりも高めに取られている。
その分装甲も強化されておりエイラ機以上の防弾性能の反面、補助ブースターの数が少なかったりするため超高速起動にはあまり向かないものの、それでもエイラ機並みの機動力を確保している(補助ブースター未使用の場合)ため十分高性能に仕上げられている。
というよりか、よくこんなストライカーを数日で作ったな。
「エイラさんの機体は「XFA-03 AALIYAH」と呼びます。そしてサーニャさんの機体は「XFA-04 TELLUS」。どれも何かしらの意思を持った名前ですが、私にはわかりません」
「そろそろテストを開始します。準備を」
「「了解です(ダ)」」
2人はストライカーを履くために準備を始め、キャロルと自分はいったん外に出る。
「あのまま出せるんですか?」
「あ…例のカタパルトが勝手に移動するので大丈夫です。」
よかった。
ハンガーからカタパルトが出てきた。
「こういう仕様なのカ~」
「すごい…」
2人とも別々の感想だ。動いているのだから驚くのも無理はないだろう。
「先にエイラから離陸してください。」
「了解ダ!」
滑走路に入ったエイラは勢い良く発進する。
「エンジン始動から30秒以内の離陸…ひとまず第1目標はよいでしょう。サーニャ、離陸してください。」
『この機体速いんだけド!』
「ジェットストライカーですから。」
『私の世界デハまだ開発中なのにこの時代はもう作れる技術ガあるのカァァァァァァァァ!』
速度に絶叫しているエイラだった。
『…速い』
サーニャが離陸したのを肉眼で見る。
『機体制御になれないナ~』
「まあ問題ないでしょう。機体テストを開始してください。」
『『了解』』
2機それぞれで上昇や下降、最高速度、基本動作などの確認を行っているのを横目にキャロルに言う。
「どういう感じなのだ?」
「2人のデータは機体のスペックをうまく出せています。初めてであそこまで乗りこなせるとは、なかなか想定していない結果です」
淡々として答える。
「あ、電話です。少し離れます」
キャロルは少し離れると携帯で誰かと話し始める。
『ヒャアアアアアアアアッホウ!』
エイラ、スピード狂の説が出た模様。
「…はい。ええ………了解です。彼に伝えます」
そう言って電話を切ると自分に言う。
「飛行テストの中止。ただちに彼女たちを着陸させた後、艦娘2人も指令室に集合。少しまずいことになりました」
「了解…2人とも、中止。着陸」
『『…了解』』
自分は先に医務室へ向かった。
熊野に伝えるため。
後書き
アーガイブNo.7 「ストライカーユニット」 出典:ストライクウィッチーズ
宮藤理論が作ったものとして知られている、魔女の箒「ストライカーユニット」。
艦娘にも使用できるものが存在する、ということから現在は広く渡っている。
なお、この世界にストライカーユニットが確認され、またサンド島鎮守府所属ウィッチによって実用性が証明された結果、航空機メーカーがごぞって開発をしており、機体の数は多岐にわたっている。
名前元ネタ
どちらもアーマードコア4に登場する脚部パーツの名前
F-22Aはイラストがあったものの、X-02はないので空想です(笑)
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